オーディオみじんこ
わが愛しのオーディオアクセサリー
コンデンサー/ヒューズ
2004.5.16新規追加!
 ここでは私が試したスーパーツイーター用コンデンサー、オーディオ機器用ヒューズをご紹介。
ジェンセン オイルコンデンサー 銅箔タイプ 0.47マイクロファラッド
耐圧:630VDC 価格:\2,400 購入:春日無線変圧器、海神無線 
 おぉー、なんという美しいコンデンサーだろう!一目惚れである。あまりに美しいので正面からと斜めからの写真をご覧あれ。オーディオは音ももちろん重要だが、見た目も魅力的でなければならない。この銅色に輝くコンデンサーはとにかく見た目が美しい。まるで宝石のようである。直径35mmでリード線を除いた幅は35mm。リード線はφ1.0の銀線とゴージャス。外見の銅色はオレンジ色のフィルムを被服しているためであり、ケース本体は銀色のようだ。種類は銅箔と錫箔があり、容量は上写真の0.47を最大容量として、以下0.33など数種類がラインナップされている。さて、このオイルコンデンサー、生まれはデンマークで、JENSEN製である。ジェンセンといえばカーオーディオ用コアキシャルユニットをはじめとする老舗のオーディオメーカー。このコンデンサーは高級オーディオの内部回路向けに開発されたカップリングコンデンサーであり、本来はスピーカー用途ではないらしい。しかし、ツィーターのハイパスフィルターに使用してなんら差し支えない。オイルコンデンサーは他のコンデンサーに比べて経年劣化が少なく、音質的にも優秀。しかし、問題はその価格。このジェンセンオイルコンデンサーに限った事ではないが、オイルコンデンサーは全般的に高額である。この銅箔オイルコンデンサーも0.47マイクロファラッドで\2,400/ケだった。しかも、2004年4月から\3,600/ケに跳ね上がってしまった。海神無線の店員さんによると、輸入価格が値上げになったので、やむを得ず小売価格も上がったとのこと。当初、ジェンセンは大手オーディオメーカーでの大口需要を見込んで、日本への輸出価格を設定。しかしながら、実際には大口需要先は見当たらず、一部の真空管アンプメーカーや真空管アンプ自作マニアが愛用するに留まった。そういう理由で、値上げせざるを得なかったらしい。値上げ前の3月には大量購入するマニアが続出し在庫切れとなっていたが、4月中頃に再入荷した。ただし、価格は値上げされている。高価だが、知る人ぞ知るコンデンサーである。入手は海神無線で可能。海神無線の店頭にはジェンセンのオイルコンデンサーの見本が透明のケースに入れて転がっている。トライオードでも扱っているらしい。春日無線変圧器に在庫していた最後の1ペアは私が買ったので、現在は錫箔のみが残っているはず。
フォステクスT925には正相で接続している。肝心の音質だが、ビロードのような滑らかな音色が極めて魅力的。ある種の艶気を感じさせる。T925は8Ωなので、0.47だとカットオフ周波数は43kHzの6dB/oct。これまで使用していたFOSTEXの1.0マイクロファラッドCSコンに比べるとカットオフ周波数が上がったせいもあるのだが、ジェンセンオイルコンデンサーに交換すると、耳に付くきつさが解消され、シンバルなどの倍音が有機的な広がりを見せるようになった。左の写真は春日無線変圧器のショーウインドウで展示販売しているJENSENオイルコンデンサー。
FOSTEXフィルムコンデンサーCS 1.0マイクロファラッド
耐圧240VDC 定価:\2,680 実売:\2,200 購入:コイズミ無線 
CSシリーズは2001年に発売されたフォステクスの新型フィルムコンデンサーである。現時点で同社の最高級コンデンサー。リード線はメッキ無し極太純銅線で、ずっしりとした重みがある。鮮やかな青いケースと銅色のシールが綺麗である。他社或いは同社のフィルムコンデンサーに比べると価格はやや高め。音は損失を感じさせないストレートで押し出しの強い感触。フォステクスの音色だ。長岡先生がご存命ならば、きっとご愛用されたことだろう。下位のCTシリーズもラインナップされ、代わりにUΣシリーズが絶版になったことで、FOSTEXのコンデンサーは一新された。
クライオオーディオテクノロジー
ジルコンサンド入りクライオヒューズ CPFU-MZ-2A

価格:\1,000 タイプ:ミゼット型スローブロー(遅延型) 購入:コイズミ無線 

 ここ数年、様々な高音質ヒューズが登場し、ちょっとしたにぎわいを見せている。ジルコンサンド入り、石英サンド入り、クライオ処理済み、さらには金メッキ掛けなど。電源のオーディオ器機に入った電流は、直列に接続されたヒューズを通過するので、直列回路であるヒューズの高品質化はいかにも効きそうだ。というわけで、VRDS-25xsのヒューズを交換してみた。これはクライオオーディオテクノロジー社のジルコンサンド入りクライオ処理ヒューズ。ジルコンサンドは制振作用、クライオ処理は導通の改善を目的としている。さて、オリジナルのヒューズからクライオヒューズへ交換した効果は如何に!?うーん、正直分からない。私の耳が悪いのか、再生装置が悪いのか、再生ソフトが悪いのか、それとも元々こんなものなのか。高音質のヒューズに交換したぞ!という精神的安定剤のようなものか。形も薬のカプセルに似ているし。これに懲りずに、今度はアンプのヒューズをダビンチの金メッキクライオジルコンヒューズ交換してみようかと思っている。
VRDS25xsにはスローブロー2.0Aが4つ使われていたので、同じタイプのクライオヒューズを購入。\1,000/ケだが、4つ買うと\4,000になる。高いのか安いのか。 上がクライオヒューズで、下がオリジナル。寸法は同じ。クライオヒューズにはジルコンサンドが積めてあるので白い。ミゼットタイプと呼ばれる小さなヒューズだ。
ヒューズの両端の金属をポリマールで磨く。鈍い銀色だったのが、光沢を帯びた銀色になる。汚れや酸化膜が剥がれた証拠だ。 VRDS-25xsに装着する。装着の際はセッテンプロを塗って万全を期した。ここまでやったにも関わらず、効果のほどははっきりとしなかった。
ヒューズは定格を超えた過電流から電化製品を守るための保護部品であり、オーディオ機器も含めたほとんどの家電製品に搭載されている。ヒューズの許容量以上の電流が流れた場合、ヒューズ内部に直列で結線されている低融点金属(バイメタル)が溶解し、断線するようになっている。つまり、ヒューズが犠牲になることで、機器本体を守るのだ。もし、ヒューズがない状態で、電化製品へ過電流が流れると、電気回路は焼け付き、最悪の場合は発火する危険性もある。ヒューズと同じ機能を有するものにはブレーカーがある。ブレーカーは機械的動作によって過電流を遮断する。ヒューズは切れると交換しなければならないが、ブレーカーはスイッチレバーをONにすれば導通を再開する。ヒューズは消費電流10A以下の家電製品に用いられる事が多く、ブレーカーは10A以上の機器に用いられる事が多い。

さて、ここでヒューズ選びの要点を3つ。まず、大きさの違い。通常のオーディオに使われているヒューズには2種類のサイズがある。長さが3センチほどフルサイズタイプと、長さが2センチほどのミゼット型である。これは単純に大きさの違いなので、判別しやすい。次は許容量による種類で、A(アンペア)で表示される。これはヒューズに何アンペア流れたらヒューズが切れるかを示したもので、ヒューズ両端の金属部分に必ず刻印されている。ヒューズを交換する場合、オリジナルとぴったりの容量を用いるのが安全だが、もし、全く同じ許容量のヒューズがない場合、オリジナルに+0.5A程度の許容差なら問題ないらしい。むしろ、オリジナルより+0.5Aほど許容量の大きいヒューズを用いた方が音質が良くなると言う話もあるくらいだ。最後に、過電流が流れた際の切断の早さの違い。これにはファーストブロー(即断型)とスローブロー(遅延型)がある。ファーストブローは許容量以上の電流が流れた瞬間に断線するようになっており、スローブローは過電流が長く続いた場合に断線するようになっている。オリジナルがスローブローのところに、同じ許容量のファーストブロー(即断型)を入れ替えると、電源を入れた途端にヒューズが断線することがあるらしい。いわば、ファーストブローは敏感で、スローブローは大らかなのだ。ファーストブローはヒューズの両端の金属ケースに「FB」と刻印されていることが多く、スローブローは「SB」と刻印されていることが多い。または。ヒューズが装着されている基盤に印字されていることもある。というわけで、ヒューズの種類をきちんと確認してから購入しよう。できれば、オリジナルのヒューズを外してオーディオショップに持参し、店員に確認してもらうことだ。

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