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メーカー完成品電源ボックス
2005.9.15ページ分割

従来、電源ボックスでひとくるめにしていたものを、市販ケース使用の自作電源ボックス/オリジナルケース使用自作電源ボックス/そしてこのメーカー完成品電源ボックスの3項目に分割し、再編集いたしました。

ここではメーカー完成品の電源ボックスをご紹介する。ただ、私は完成品電源ボックスを1機種しか使った事が無いので、ここで取り上げるのはその1種類のみだ。電源アクセサリーがメインのサイトである以上、もっと多くの市販品を試してみたい。ただ、自分的には自作電源ボックスに移行してしまったので、よほどの事が無い限り市販品を買うことはないだろう。

CSE CX-66A

私が現在所有する唯一の市販電源ボックスである。定価は\58,000。外径寸法はずいぶん前に購入したが、たしか実売\45,000ほどだったか。発売されてから数年経つが、現在も現行機種としてオーディオショップで売られている。最近はPSEも取得。現在の最新電源ボックスに比べるとオーソドックスなデザインだが、ライバルに比べてもけっして見劣りはしない。音質も極めて優秀だ。構造自体は近年流行りのノイズフィルターや電磁波吸収素材を内蔵したものではないのだが、極太の銅平角線で配線するなど、CSEならではの手法を採用している。

2004.7.25 上述のステンレスプレート自作電源ボックスが完成したため、CX-66Aはヤフオクにて売却。

ケースは3mm厚アルミ製。ガンメタリック色をしたケースはなかなか味があってよろしい。コンセントは明工社UL準拠コンセントにロジウムメッキした特製品。ライトグリーンが鮮やかだ。このコンセントは同社の8個口電源ボックスZX-80Aにも採用されている。基本的には、CX-66Aにゼロクロススイッチを搭載したのがZX-80A。価格は6個口電源ボックスとして標準的なもの。同価格帯のライバルは、アコリバRTP-6e、オーディオリプラスのSAA-6SZ、クリプトンのPB-500||だろう。
インレットもロジウムメッキされている。私の購入したのはIECインレット仕様の「CX-66A」だったが、CX-66にはパワコン仕様の「CX-66B」も製品化されている。パワコンとは、ノイトリック社の独自規格の電源コネクターで、丸いソケット形状をしている。一般的なIEC規格3Pインレットより強固な接合が可能。ただし、オーディオ用途にはあまり普及しなかったため、極めてマイナーな存在である。そもそも、市販の電源ケーブル自体がIECコネクターを搭載したものばかりなため、パワコンの存在はますます薄くなっている。ただし、最近サウンドデンから発売されたノイズカットトランスは、入力側がパワコンになっていたような。パワコンコネクターはダイナミックオーディオ秋葉原トレードセンターでの単売されている。しかし、パワコン仕様の電源ケーブルを自作する人なんているんだろうか?
CX-66Aの背面。なんの変哲もないゴム脚だ。実用上、特に不満はない。最近は電源ボックスにも凝ったインシュレーターを搭載したりするようなので、これもなにか適当なものに換えてやるといいかもしれない。この電源ボックスも、ラック内臓電源ボックスが完成してからというもの、ほとんど使っていない。

-電源ボックス・電源タップについて-

 電化製品は電気を使うからには、なんらかの電源供給を必要とする。それはオーディオ機器もしかり。ゼンマイ式の蓄音機やバッテリー駆動は別として、オーディオ機器は壁コンセントに電源ケーブルを差し込むことで電気を得ている。これら電気の通り道である電源ケーブルや壁コンセントは音質に多大な影響を与えるのだ。それはなぜか?オーディオ機器が電気の力で音を奏でている。つまり、ソフトから得られる微少な音楽信号を電気で増幅してスピーカーから発するのがオーディオ機器の役目であり、この電気の質によって音質が左右される。電気の質は、高周波ノイズの混入、交流波形の乱れ、導体抵抗など様々な要因で表現される。私は電気工学の専門では無いので、電気と音質の関係を完全に理解しているわけでは無い。また、現在のオーディオ界でもこれら電源の問題については多種多様な理論が唱えられているものの、完全には解明されていないし、当面解明されないだろう。よって、電気と音質の関係については専門書に席を譲るが、みじんこはこう考えている。電源の重要性は、飯炊きに例えられる。米を上手くいただくには、米の品質は無論のこと、水の質と炊き方が重要。どんなに美味しいお米でも都会の汚れた水で炊いては旨さを全て引き出せない。皆さんの家庭でもきれいな水を得るために浄水器を使ったりしているだろう。また、水加減、火加減を受け持つ炊飯器などでも炊きあがりは変化する。ここでいう米はソフト(CDやDVDレコードなど)に、水は電気、炊飯器はオーディオ装置に例えられる。そして、やや飛躍し過ぎかも知れないが、コンセントや電源ケーブル、電源ボックスは水道管や浄水器に当たるかもしれない。これらのパーツの性能いかんで、電気の質を良くも悪くもするのである。

 電源ボックスも当初、単に電源を各機器に分配するという目的で使用されていたのだが、やがてオーディオメーカーが音質に配慮した電源ボックスに取り組みはじめ、いまやオーディオ用電源ボックスは必需品と言えるまで充実してきた。というのも、近年のオーディオ界では、電源ボックスは単なる電気の分配器では無く、ノイズの除去を始めとした「電源の質を整える」という重要な装置であるという認識が高まっているためだ。そして、電源ボックスはここ数カ月これでもか!これでもか!という具合に新製品が登場する。みじんこも自宅で使ってみたい電源ボックスがいろいろあるのだが、金が無いので自作している。しかし、製作に懲り過ぎた結果、市販品を買った方が安かったのではないかと思うこともしばしばあるのだが、自作電源ボックスの製作には市販品にはない苦労と感動がある。

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