オーディオみじんこ
わが愛しのオーディオアクセサリー
テープ、チューブ
2004.5.17新規追加!
 私がオーディオ工作で利用しているケーブル被服素材を中心に、テープ状やシート状の音質改善材をご紹介。なお、ここに挙げているのは私が試したもののみである。これ以外にも、オーディオ音質改善を謳った種々様々な素材がある。電工用テープ類やチューブ類は元々音質改善を目的とした素材ではなく、自作ケーブルの製作に便利だから使っている。ただ、オーディオアクセサリーメーカーが音質改善を目的として発売している高額な被服材を使う場合は、はじめから金を捨てる気持ちで望んだ方がいい。広告のような劇的な効果というのはまゆつばが多いのである。うわさに惑わされて高い金払ったのに全く効果が感じられなかったもの、安いのに効果が現れるものなど色々だ。
熱収縮チューブ
住友電工 スミチューブF 藤倉電線 Fチューブ

価格:口径により様々 例 直径18mm\400/m購入:タイガー無線オヤイデ電気、その他

ケーブル自作マニアには必須の収縮チューブで、電気絶縁および耐熱用の被服材。105度以上の高熱で収縮する。住友のスミチューブと藤倉のFチューブは同等の製品であり、タイガー無線ではごちゃまぜにして販売している。スミチューブやFチューブはオーディオ用に作られたものではなく、電工用の素材である。1メーターに切った状態で販売されている。材質は難燃性ポリオレフィン系で、内径の収縮率は約50%。つまり、内径10mmのチューブだと収縮後は5mmほどになる。収縮前の皮の厚みは0.2mmほどだが、収縮後は0.4mmほどになる。収縮チューブの中でも被服が厚く、頑丈な仕上がりになる。チューブの横方向にも80%ほど収縮するので、被覆する際は、収縮率を十分に考慮する必要がある。ゴム系でない収縮チューブに比べると価格は4倍ほどする。表面は艶消しで、収縮後も艶消しになる。口径は3mmから40mmほどまで数ミリ刻みで販売されている。色は白、黒、赤が基本で、小口径のものには黄色やオレンジや緑などもある。透明は存在しない。熱収縮には専用のドライヤー型をしたヒートガンという電熱工具を用いる。ライターや熱湯でもやれないことはないのだが、熱湯だとなかなか収縮してくれなかったり、ライターだとケーブルを焦がしてしまったりするので、やはりヒートガンを用いるのが無難。Fチューブやスミチューブと同等の製品には、デンカエレクトロンというところが発売している収縮チューブや、三菱樹脂のヒシチューブ、外国製の収縮チューブなど多彩である。Fチューブやスミチューブが品数豊富に揃っている小売店は秋葉原のタイガー無線。スミチューブはオヤイデ電気のネット通販でも購入できる。スミチューブについての詳細は住友電工ホームページスミチューブ
熱収縮チューブ
住友電工 スミチューブB2

種類:φ6mmφ12mmφ24mmφ40mmの4 価格例 :φ40mm\800/50cm 購入:オヤイデ電気

上述のスミチューブより収縮率が高く、1/3に収縮する。66%の収縮率を誇る。90度以上で収縮。これは大変便利で、電源プラグと電源ケーブルの接合部分を被覆するのにもってこいの素材である。40mmのスミチューブB2を用いると最大13mmまで収縮するので、プラグとケーブルをまるごと被覆できるのだ。これは普通の収縮チューブではできないこと。材質は軟質難燃性ポリオレフィン系で、上述のスミチューブより柔らかい。オヤイデ電気で入手可。秋葉原のタイガー無線では取扱いなし。
収縮チューブ 住友電工 スミチューブA
価格:口径により 例φ10mm \100
購入:タイガー無線その他

上述のスミチューブより安価。収縮率50%で、収縮温度は105度。硬くなるので、柔軟性に欠ける。仕上がりは艶ありで、被服は薄い。耐熱性はないが、耐薬品性に優れる。色は黒と透明が基本で、小口径だと半透明の赤や緑や黄がある。安いので気軽に使用出来るのが良い。S/A LABのハイエンドシリーズのような艶有りケーブルにはスミチューブAが良く似合う。

亜鉛メッキ銅編組シールドチューブ
種類:φ3mm〜 価格:例 φ3mm \100
購入:タイガー無線オヤイデ電気

高周波対策用のスリーブ状シールドチューブ。メーカー製ケーブルのシールド材としても広く使われている。写真では平たいが、実際はチューブ状。チューブ内部にケーブルを通すことでシールド効果を発揮。被服するケーブルよりやや小さいのを選ぶと、ダブつかずに被覆できる。重量があるので防振効果も期待できる。見た目が安っぽいので、FLチューブをさらに被せるのが良い。

日本ジッパーチュービング
錫メッキ銅箔編組シールドチューブ ZS-03HF
種類:φmm〜 価格:例 φ3mm \400 購入:オヤイデ電気
ZSシリーズシールドチューブは日本ジッパーチュービングが製造する高周波対策シールドチューブである。ポリ塩化ビニールに錫メッキ銅箔を被服した線を編組し、スリーブ状にしている。前述の銅編組シールドチューブより、こちらの方が品質が良く、作業性も良い。柔軟性に優れ、適度の弾性もある。前述の銅編組チューブは、ケーブルを通すのにやや苦労するが、このZSシールドチューブは編組に引っ掛かりがなくケーブルが通しやすい。右の写真はS/ALABのHLSに被せた状態だが、とても綺麗に仕上がる。オーディオ向けに開発された製品ではないが、オーディオ用途に使ってなんら差し支えない。ケーブルに被服すると、わずかではあるが音の瞬発力が上がったように感じる。とてもお勧めのシールドチューブなのだが、価格は高め。ZSシールドチューブは4種類有り、ZS-03HFは適用直径2〜7mmで\400/m。ZS-06HFは適用直径6〜15mmで\500/m。ZS-12HFは適用直径8〜17mm。ZS-19HFは適用直径11〜24mm。オヤイデ電気に常時在庫されているのは、ZS-03HFとZS-06HFの2種類。右の写真はS/ALABのHLS使用自作ケーブルに被せた状態。なお、ZSシールドチューブとそっくりで、口径がφ14と大きな製品も見掛けた事がある。これはSE-14というシールドチューブで\2,000/m。秋葉原ラジオデパート4階のインパルスというカーオーディオ店で販売されている。
メッシュチューブ

価格:口径により様々 種類:φ6mm〜φ30mm 
購入:タイガー無線オヤイデ電気

メッシュチューブはポリエステル系繊維を編組にしたチューブで、主にケーブルの保護に用いられる。メッシュチューブの中でもSFチューブとFLチューブという商品名のものがタイガー無線で売られている。タイガー無線で扱っているメッシュチューブには黒色と灰色がある。灰色の方は難燃性のようだ。最近、このホームページをご覧になられた方からのご指摘で知ったのだが、SFチューブというのはこれを作っているメーカーのポリエステルメッシュチューブに付けた商品名で、メッシュチューブ全てがSFチューブというわけではないそうだ。調べてみると、SFチューブというのは品川工商株式会社というパーツメーカーがメッシュチューブに付けた商品名らしい。メッシュチューブにはFLチューブというものもあるが、これはデンカエレクトロンのメッシュチューブの商品名のようだ。デンカエレクトロンには様々な色のカラーメッシュチューブが存在するようだ。ネットで小売りされているので、興味のある方はホームページを見てみると良いだろう。

ポリエステルメッシュチューブは電工用の素材だが、オーディオケーブルメーカーも多用している。オーディオ用には単なるコスメティック用途、つまりデザイン上の理由から用いられることが多い。長岡先生はメッシュチューブによる音質改善効果があると述べられていた。反対に、メッシュチューブは音質に悪影響を及ぼすという話もある。私自身は音質的作用があるのかどうか分からないのだが、ケーブルの見た目が綺麗に仕上がるので多用している。ケーブルの太さよりやや小さめのメッシュチューブを使うと、ダブつかずに綺麗に仕上がる。メッシュチューブは切り口からどんどんほどけていってしまう。これを防止するには、切断する箇所にセロハンテープを巻いてやると良い。そうすると、切断した後もばらける心配がない。ケーブルへ被せた後も、ばらけないように切り口にテフロンテープをしっかり巻き付けてやるのが良い。また、メッシュチューブはケーブルを通すと、編目が膨らんで長さが2割ほど短くなる。よって、被せるケーブルの長さより2割ほど多めのメッシュチューブを用意しよう。これは編組チューブ全般に言える。最近は、アコースティックリバイブ(関口機械販売)からオーディオ専用の「CSFチューブ」というものも発売されている。CSFチューブはカーボンを含んだメッシュチューブで、ケーブルからの輻射ノイズや電磁波シールド効果を謳っている。CSFチューブはオーディオ店で販売しており、3種類の口径がラインナップされている。価格はメーター\3,000前後と高い。通常のメッシュチューブより編目が細かくて、品質は良さそうだ。CSFチューブを使ったことはないが、音が穏やかな傾向になるとの評価を耳にする。

2004.7.20 製作例の写真を追加
シャークワイヤー カラーメッシュチューブ
価格:\360/m
購入:河口無線、ジョーシン1ばん館
台湾の総合アクセサリーメーカー「シャークワイヤー」のカラーメッシュチューブ。とても斬新な深紅色である。左上の写真は映りが悪くて申し訳ない。右上の使用例が正しい色合い。色は赤、青、黄の3種類がある。このカラーチューブは同社の完成品電源ケーブルにも使用されている。大阪日本橋の河口無線とジョーシン1ばん館で販売。秋葉原には無い。9〜13mmのケーブルに対応。一般のメッシュチューブより硬め。このメッシュチューブ、硬い割に伸縮性がけっこうある。ぴったりはめたいならφ13以上のケーブルを通すのが良い。河口無線の方によると、季節毎に1ロール(100m巻)ほど売れるらしい。特に黄色いメッシュチューブはデジタルケーブルへ自作での需要があるので良く売れるらしい。私は以前、このカラーメッシュチューブを取り扱って欲しいとオヤイデ電気に促した事もあるのだが、ついぞ実現せず。きっと売れると思うんだがなぁ。だから、このカラーメッシュチューブを入手するには大阪まで足を運ばねばならない。アクセサリー担当の平さんの話によると、このメッシュチューブはシャークワイヤーから直輸入しているそうだ。
鉛テープ
購入:東急ハンズ 価格:5m巻き\300
幅25mm、薄さ0.3mmの鉛テープである。手で引きちぎれるくらい薄い。安価なので、気軽に使える。何に使うかはアイデア次第。鉛は防振性能が高く、柔らかいので加工性も良い。この鉛テープは非常に薄いので、コネクターのぐらつき防止に有効だ。上の写真のように、IECコネクターの差し込み部分に巻き付けてやるのである。鉛テープに両面テープを貼付けてから貼付け、カッターではみ出したテープを切り落とせば出来上がり。これで、コネクターとインレットとの間の隙間が解消され、がっちり差し込む事ができる。この他にも、ケーブルに巻き付けて防振効果を狙うのも考えられる。私は実際にケーブルに巻き付けてみたが、綺麗に仕上がらなかったので外してしまった。
日本エミールA&V PPシート
価格:\4,000 購入:コイズミ無線
A&VPPはオーディオ雑誌「A&Vビレッジ」で絶賛されている音質改善シートである。「貼れば音命の泉湧くシリーズ」という副題がちょっと変。写真のシート状のものの他に、テープ状のA&VPPもある。A&Vビレッジの飯田明先生によると劇的な音質改善効果があるとの触れ込み。\4,000と高価だが、試してみようと購入した。A&VPPを購入する際に、コイズミ無線の小泉専務は「私はこういうアクセサリーはあまり信じないんですよね」とおっしゃられていた。ただの極薄のアルミ箔のようなシートだが、高価なりの効果があるのだろうか。説明書には、コンデンサーやトランジスターの頭に貼付ける、ケーブルやヒューズに巻き付けるなどの使用例が紹介されている。というわけで、A&VPPを円形カッターやポンチで適切な大きさに切り抜き、VRDS-25xsのコンデンサーの頭に片っ端から貼付けていった。A&VPPは片面が粘着式になっているので、貼付けは楽だ。ただ、コンデンサーは大小合わせ何十個もあるので、貼付けには時間が掛かる。貼り終わり、期待を胸にさっそく試聴。んー、変化は感じられない。説明書には「効果が出るのに1週間ほどかかります」とある。1週間後にじっくり込んでみたがやはり何の変化も無い。うーん、\4,000も出したのになぁ。それにしても、このぺらぺらのシート、製造原価は幾らなんだろう?
チューコーフロー粘着テープASF-110
価格:\1,500 購入:オヤイデ電気

片面粘着式のテフロンテープである。これはケーブル製作の時の必須アイテムで、絶縁したい箇所に巻き付けたり、SFチューブやシールドチューブを固定するのに重宝する。伸張性もあるので、あらゆる箇所に密着させられる。経年劣化も起こさない。テフロンは絶縁性も良く、誘導損失も極めて低いので、オーディオ信号に悪影響を及ぼさない。高価なのが玉に傷だが。やや引っぱり気味にして使用するのが、綺麗に巻き付けるコツだ。

銅テープ アルミテープ
価格:銅テープ 25mm幅 20m巻 \900
価格:アルミテープ 25mm幅 20m巻 \600
購入:愛三電気 他

高周波シールドや防水など多用途に使える片面粘着式のテープ。幅は多種類ある。シールド効果を狙って、電源ケーブルに巻き付けてみたが、ケーブルが硬くなり過ぎ、曲がりにくい。試聴する事も無く剥がしてしまった。電話のケーブルとパソコンのLANケーブルに巻き付けたら通信速度が安定したように感じた。思わぬ効用。

古河電工 自己融着テープ
価格:銅テープ 25mm幅 20m巻 \900
価格:アルミテープ 25mm幅 20m巻 \600
購入:愛三電気、オヤイデ電気

ブチルゴムに似た両面粘着式のテープ。幅は15mmで、厚みは1mm。伸張性がある。電気絶縁などに用いられる。使用箇所に巻き付けると、時間経過と共に融着する。使う機会は少ないが、ケーブル自作にあると便利。ブチルゴムほど接着力は強く無いが、ややベトベトする。インシュレーターの固定などにも使える。音質に与える効果は不明。

スリオンテック ブチルゴムテープ
価格:幅2.5cm \900
購入:コイズミ無線、オヤイデ電気 他

長岡鉄男先生御用達のブチルゴム製両面テープ。金子先生も愛用されている。制振効果が高いので、オーディオメーカーも機器の制振に使用している。ケーブルやボードやインシュレーターの自作、パーツの固定に利用できる。ベトベトして扱いにくいが、接着強度は強力。時間経過と共にさらに接着強度が増し、容易に剥がせなくなる。剥がせても黒い痕が残るので、良く考えて使おう。

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