オーディオみじんこ
「MJ春のオーディオフェア2004」

開催日:2004年6月11〜12日 開催場所:ホテルニュー神田3階

MJ春のオーディオフェアに行ってきました!しかも子連れで。というより乳飲み子をおんぶして。子連れ狼ならぬ、子連れオーディオだな。私は土曜日に行ったのだが、他に用事があったため15分ほどしか時間が無かった。よって、どうしても見ておきたい会場だけ大急ぎで見てきた。よって、かなり片寄ったレポートになっているのは御容赦いただきたい。参加企業は右上の写真の通りで、各メーカーが8部屋に分かれてデモをおこなっていた。メーカー名を見ても分かる通り、ほとんどが真空管アンプメーカーである。
私がどうしてもみておきたかったのはサンバレーのブースだった。サンバレーはザ キット屋というブランド名で真空管アンプを多数ラインナップしているメーカーであり、数少ない管球アンプメーカーの中で最も勢いのある会社だ。実際、本展示会で来場者が寿司積め状態だったのはサンバレーだけである。他のブースは閑散としていた。それもそのはず、サンバレーには魅力的かつ意欲的な製品が溢れているからだ。詳しくは、サンバレーのホームページやMJ(月刊 無線と実験)の広告を見てほしい。ただ、サンバレーのショールームは愛知県にあるので、おいそれと現物を見たり聴いたりすることができない。(ぜひ、都内に取扱い代理店を設けて欲しい)というわけで、私はこの展示会を心待ちにしていた。どうしても、現物をこの目で見たい新製品があったのだ。左上の写真はプリンアンプSV-722とパワーアンプSV-2 2003年バージョンでアルテック912-8Aを鳴らしているところ。来場者は大入り満員。息子を抱えながらの試聴は大変だったが、なかなか濃密な音が聴けて満足だった。右上の写真はサンバレーのパワーアンプ群。
どうしても実物を拝みたかったのが、このステレオパワーアンプSV-63である。見よ!この6C33C-Bの放つ異様な美しさを!おー、なんという愛らしい球なのだろう。天頂に突き出ている3本の角がなんともたまらない。6C33C-Bは旧ソ連にて産業用真空管として実用化された真空管であり、ミグ25戦闘機に搭載されていたことで有名になった。オーディオではOTL(アウトプットトランスレス)アンプに使用されるのが常である。しかしながら、SV-63はOTLではなく、アウトプットトランス付きのプッシュプルアンプなのだそう。SV-63は2003年末に発表された新作パワーアンプであり、合理的なデザインが私好みなのである。キット価格は\198,000。完成品はプラス\40,000。うーん、今は貧乏なので買えないが、いつかは手に入れてやるぞ。できれば試聴したかったのだが、残念ながらSV-63の試聴時間に間に合わなかったのだ。だから、今回は眺めて拝んで激写するのみ。
SV-63の正面と真上。SV-63は40W×40Wと真空管アンプにしては出力が大きい。写真左に見えるスリットの入ったものはアンプ上部を覆うカバー。大きさはカバー込みで450W×352D×270H。来場者は真空管プリアンプSV-722に群がっていたので、私はSV-63をじっくりと見る事が出来た。前面パネルはシャンパンゴールドなので、他のオーディオ機器と並べても違和感が無い。上から見るといかに巨大なトランスを搭載しているかが分かる。このトランスのおかげで重量は35kgもある。
見よ!このユニットの意匠を!これはアルテックの新型スピーカーDS912-8Aである。サンバレーの会場で元気に鳴っていた。この渋い外観、見ているだけでゾクッとくるではないか!ツイーターの褐色のセンターコーンがアクセントになっており、このユニットのただならぬ容姿を際立たせている。DS912-8Aに搭載されているユニットはD912-8Aというコアキシャル型30cmフルレンジで、コイズミ無線やヒノオーディオにはすでに今年4月頃入荷していた。私はこのユニットをコイズミ無線で見掛けた時から、野暮ったくも逞しい造形美に一目惚れしていたのだ。これでオールディーズやジャズを聴くと気持ち良さそうだなーって。今回、サンバレーのブースにアルテックが持ち込まれるという話は事前に知っていたのだが、まさかD912-8Aを搭載したスピーカーが来ているとは知らなかったので、とてもびっくりたまげた。コイズミ無線やヒノオーディオはユニットの展示販売のみだったので、稼動しているD912-8Aを聴くのはこれが初めてである。試聴にはジャズの名盤レコードを使っておられたが、いやー、なんとも濃密な再生である。スペック上は15kHz以上ダラ下がり。実際、高域の伸びは悪く、レンジは狭く、高解像度を狙うスピーカーではないのだが、ボーカルを中心とした中域のこってり感は魅力である。音楽を聴かせるスピーカーだ。アルテックの特徴であるあっけらかんとした乗りの良さも兼ね備えている。このユニット、能率が100dBもあるので、小出力真空管アンプでも楽々駆動出来そうだ。DS912-8Aスピーカーシステム(定価\148,000/台)はサンバレーで購入できるし、D912-8Aユニットの単売(定価\80,850/本)もやるそうである。後日、コイズミ無線の専務とお話していたら、「当店でも来月あたりにDS912-8Aを輸入元からお借りしてしばらく展示試聴するつもりです」とのこと。興味のある方は7月あたりにコイズミ無線の本店へ行ってみるといい。いつか、このD912-8Aを入手してジャズ専用スピーカーを自作したいなぁ。
これは来場時にDS912-8Aを駆動していたサンバレーのステレオパワーアンプSV-2 2003年バージョン。845にKT88とは変わった構成だ。この構成で球付きキット価格\128,000は破格値だと思う。左右対称なので、見ていて美しい。16W×16W。寸法380W×270D×250H。 サンバレーのSV-2PPモノラルペア。ペアのキット価格\230,000。出力は40W。重量は21kg/台。寸法は260W×400D×260H。UV845って存在感抜群だ!SV-2PPは同社ステレオパワーアンプSV-2をモノラル化したもの。これも眺めただけなのだが、ぜひ聴いてみたい。
ヒノオーディオ/SDサウンド/ハットオーディオラボのブース。ちょっと覗いただけだが、大形スピーカーらしく朗々と鳴っていた。このスピーカーはタンノイのオートグラフのレプリカ。ヒノオーディオが製造販売している。価格は\3,465,000!SDサウンドのOTLアンプTOPSTONEi-4でドライブしていた。右上の写真はSDサウンドのOTLアンプTOPSTONEi-1。40KG6×12本構成という外観は、いかにもメカニックぽくてかっこいい。出力は50W×50Wで、完成品価格は\520,000。
時間が限られていたのでこのレポートでは2ブースをご紹介するのみになってしまった。マックトンや山本音響などは時間が無かったのでじっくり見れなかった。代わりに、楽天市場での商品リンクを以下にご紹介しておこう。今秋9月の真空管オーディオフェアは余裕をもって来場するとしよう。
山本音響工芸A-07
ステレオパワーアンプ
山本音響工芸A-04
ステレオパワーアンプ
山本音響工芸A-08
ステレオパワーアンプ
山本音響工芸A-02
ステレオパワーアンプ
山本音響工芸A-06
ステレオパワーアンプ
山本音響 Y-300SS
ステレオパワーアンプ
MACTONE X-18
プリアンプ
MACTONE XX-300A
プリアンプ
MACTONE XX-200
プリアンプ
MACTONE M-8V
モノラルパワーアンプ
MACTONE MW-300B
パワーアンプ
MACTONE MW-2A3
パワーアンプ
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