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わが情熱のスピーカークラフト
みじんこオーディオシステムの真打PA-2登場!
自作スピーカー:長岡鉄男先生設計 PA-2
PA-2みじんこ仕様 最終バージョン リアバッフル
2006.3.31公開
ヤフーオークションの出品に先立ち、PA-2改最終バージョンのリアバッフル、及び背面配線の接続状況を紹介します。
PA-2改のリアバッフル(背面)。同機はバスレフ方式で、ご覧の通り、背面にスリット型のバスレフポートがある。ダクトの断面積は252平方cm。ダクト長は14cm。計算上のfdは56Hz。40Hzまでの再生が可能。ダクトの形状は長岡先生の設計そのままである。右はネットワークボックスと本体の接続状況。ネットワークボックスにて帯域分離された信号が本体に送られる。これは私の完全オリジナル設計。長岡先生の現設計では、ネットワークは本体内部に取り付け。私もPA-2の製作当初、長岡先生の指定通り、ネットワークを本体内部に内蔵していた。PA-2の指定ネットワークはPS300側がコイル1個による6dB/oct。FT600がコイルとコンデンサーによる12dB/oct。比較的シンプルなネットーワーク回路ではあるが、スピーカーボックスの内部に、ごちゃごちゃと回路がむき出し配置されているのは性に合わない。よって、このスピーカーを製作する当初から、ネットワーク回路の外付け化を視野に入れていた。それを具体化したのが、このPA-2改最終バージョンである。外付けネットワークボックスの製作記については別項にまとめてある。
<PA-2改外付けネットワークボックスの製作過程>
ネットワークボックスのジャンパー線(中継線)の状態。なかなかに壮観。左側の2本は低域信号(PS300×2発用)、右の2本は高域信号(FT600用)が流れる。このジャンパー線は無論、私の自作。線材にはVCT5.5の芯線を利用。端末にバナナ端子をハンダ付け。銅平編みシールドチューブとSFチューブを被服。端末付近は収縮チューブで処理。
ダクトの様子。ダクトの中に見える丸いものはFT600のドライバー。片側はブチルゴムと防磁シートが貼ってあるが、もう片側はドライバーそのまま。なぜかというと、以前、片側のFT600のドライバーが不調で、フォステクスでドライバー部分を交換してもらったから。交換後、ブチルゴムを貼らずにそのままの状態でスピーカーボックスに取り付けた。使用上の差は感じない。
ネットワークボックスの外付け化には、様々な目的があった。まず、ネットワークパーツをいつでも変更できるようにしたかった。様々なカットオフを試してみたかったのだ。さらに、スピーカーボックス内部の強烈な振動からネットワークを保護したいという目的もあった。高級スピーカーにはネットワークボックスを外付化している例が幾つかある。ネットワークボックスを天板に載せる事で、スピーカーを重さで抑え込む事も考えての事である。実際、このネットワークボックスは重量が25kg弱ある。蓋にTGメタルの鉛板を使っているからだ。また、このネットワークボックスにジルコンサンドを流し込みたいという目論みもあったのだが、それはいまだ実行に移していない。さらに、ネットワークボックスの入力ターミナルをバイワイヤ対応、つまり、低域用と高域用にそれぞれ設ける事により、バイアンプ駆動を可能とした。将来的には、ネットワークの分離によるチャンネルデバイダー導入も計画していた。つまり、ネットワークボックスを介さず、チャンネルデバイダーで帯域分離した信号を本体側ターミナルに直接送り込むことを考えていたのだ。すでにこの計画は断念したのだが、チャンネルデバイダー内蔵プリアンプC-AX10を導入するつもりだった。
片側のジャンパー線を外してみた。ターミナルは1本あたり計12個。ネットワークボックスに8個。本体側に4個。ターミナルは接着剤で固定しているため、ぐらつき皆無。
全てのジャンパー線を外した状態。ずらりと並んだターミナルが壮観である。ターミナルは小沼電気で購入。真鍮金メッキの頑丈なターミナル。スペードラグとバナナプラグに両対応。厚肉で優れたターミナルである。
さて、PA-2の様々な配線バリエーションをご覧いただこう。左はバイワイヤ配線の場合。ネットワークボックス側の真ん中のターミナルに2系統のスピーカーケーブルを配線する。これを実施するには、アンプ側に2系統のスピーカー出力ターミナルがあると良い。理想は、2台のアンプによるバイアンプ駆動である。ただ、このバイワイヤリング配線、スピーカー1台にスピーカーケーブルが2本。スピーカー2台分だとケーブルは計4本分必要となる。ただ、福田先生が推奨されているバイワイヤリングアダプターを利用すれば、スピーカーケーブルは2本で済む。

右はシングルワイヤ配線の場合。信号をアンプからの配線はスピーカー1台に対し1本。2台分で計2本。シングルワイヤ配線なんていうと専門的に思えるが、要は普通の配線方法のこと。右から3番目と4番目のターミナルにスピーカーケーブルを接続。3番と4番は高域側のネットワークにつながっている。低域側にも信号を送るため、3−5番、4−6番をジャンパー線で接続。

チャンネルデバイダーを使った場合。本体側に2本のスピーカーケーブルを直結する。この場合、ネットワークボックス内蔵のツイーターT825と、天板のT925へ信号を流す必要がある。そこで、本体側高域用ターミナルから、T825が配線されている外付けボックス5番6番のターミナルへジャンパー配線。さらに、T925へ信号分岐している。なお、この場合、ネットワークボックス内の高域側ネットワークパーツは取り外しておいた方が良い。
ネットワークボックスの配線状況アップ。赤いジャンパー線は+、白いジャンパー線はーの信号伝送用。
ターミナルの真ん中4個はアンプから信号を受ける入力ターミナル。U字状に配線されている短いジャンパー線は、バイワイヤリングジャンパー線。両端のターミナルは本体スピーカーへの出力ターミナル。少々ややこしいのだが、これもまたこのスピーカーの味の一つである。
スーパーツイーターT925への配線状況。高域入力ターミナルから分岐配線している。このツイーター用ケーブルも私の自作。+側の途中に0.47μFのコンデンサーを内蔵している。
ネットワークボックスターミナルのアップ。金色に輝くターミナルがなんとも美しい。
本体側ターミナル。こちらもネットワークボックスと同じターミナルを使用。
ネットワークボックスターミナルのアップ。接着剤を塗ってから穴に挿し込み、裏側をナットで締めている。差し込み時に、ケーブル直付け挿し込み穴の方向がばらついてしまった。右から5番目のターミナルである。基本的にはバナナプラグを使用するので、直付け挿し込み穴の位置が斜めを向いていても、使用上差し支えない。
ネットワークボックスターミナルを別角度から。自作なので、良く言えば手作り感満載、悪く言えばメーカー品ほどの仕上げではない。
本体側のターミナル。こんな感じである。
PA-2改専用ジャンパー線とツイーター線。短い4本のケーブルは高域/低域入力ターミナルをつなげるバイワイヤリングジャンパー線。長い8本のケーブルはネットワークボックス-本体の接続線。一番上側の4本は、スーパーツイーターT925への配線ケーブル。
左はバイワイヤリングジャンパー線。長さ約15cm。両端はバナナプラグ。右はネットワークボックス-本体の接続線。長さ約25cm。両端バナナプラグ。
端末のバナナプラグ。金メッキ真鍮の良質品。ターミナルへの挿し込み感はきつ過ぎず緩過ぎず、良好である。モンスターケーブルかモニターか、そこらへんのものだったと思う。
スーパーツイーターT925への配線ケーブル。SOLEN(ソーレン)のポリプロピレンフィルムコンデンサーMKP-FC(SCRシリーズ)0.47μFをケーブル途中に埋め込んでいる。カットオフ周波数は43kHz。

SOLENのポリプロピレンフィルムコンデンサーはコイズミ無線で売られている。値段はそれほど高くはない。1個294円。ソーレンのコンデンサーはB&WやJBLやウィルソンオーディオの高級モデルに採用されている高音質コンデンサー。実際、非常に優秀で、あくまで自然体。癖や誇張感が無い。素直すぎるくらい素直なのだが、デリケートな超高域再生には、この癖の無さがいいんじゃないかなと考えた。T925は少々切れが良すぎる傾向があるので、それを少し和らげるにはソーレンがちょうど向いている。

以前、コイズミ無線さんの計らいで、店内の試聴システムを使ってめぼしいコンデンサーをあらかた木か褪せてもらった事がある。その時、印象に残っていたコンデンサー、それはこのソーレンの黒コンデンサーとフォステクスのCSコンデンサーであった。両者は性格上、対局の位置にあると感じた。

スーパーツイーターT925への配線ケーブル端末。ネットワークボックス側はスペードラグ。これは高純度OFC銅の金メッキ品。ヤフーオークションで購入。金属加工業を営んでいるというnt_supply氏の出品物だ。右はツイーター側の端末処理。棒形スリーブを使用。OFC純銅に金メッキ。秋葉原ラジオ会館4階のインパルスで購入。

以上、PA-2改最終バージョンのリアバッフル紹介でした。

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