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オーディオみじんこ
オーディオ聖地巡礼記2005年3月
2005.3.30
最近のオーディオアクセサリー入手品 その3

先日に続いてここ最近のオーディオアクセサリー購入物から面白そうなものをピックアップしてご紹介しよう。なお、紹介するもののほとんどは購入したもののまだ実際には使っておらず、あくまで製品紹介に留まっていることをご承知願いたい。

こちらサエクの新型切り売り電源ケーブルAC-4000。リールにはAC-4000と表示されているが、なぜかシースにはPL-4000と書かれている。どちらが正式名称なのか、私の勘違いなのかどうなのか。それはさておき、AC-4000は私の記憶する限りサエク初の切り売り電源ケーブルだ。価格は実売\2,240/m。定価は\2,800。キムラ無線で1.5m分を購入。入荷したのはたしか3月中旬だった。キムラ無線以外ではテレオンサウンド110(テレオン2号館)にも入荷している。サエクのホームページにもAC-4000は本日時点で紹介されていないようだが、いずれ雑誌などでも紹介されるだろう。これを見つけた時は正直なんじゃこれは!?と思い、ジャケットの縞模様にブルッと震えた。サエクの製品だと知ってさらにびっくり。最近、国内メーカーは威勢がいい。値段も手頃なのがいい。断面を見てもらうと分かる通り、単純なキャプタイヤ構造だ。安直な構造で、構造的には特に惹かれるものはないが、このケーブルの特徴は何といっても外装の透明チューブから透けて見える網組みメッシュの美しさだろう。ひん剥いていないので詳しいことは不明だが、シールドはされていないようだ。説明によるとこのメッシュ自体に電磁波吸収効果があるらしい。木村社長に製品仕様書を拝見させてもらったが、導体断面積は記載されていなかった。推定では2スケくらいだろう。芯線は2芯タイプだ。ケーブル外径はφ12。太くもなく細くもなくといった感じだ。絶縁材については不明。いまさらPVCを使っても音質的なメリットはないから、ポリオレフィン系であることを期待する。まだ買ったまま放りっぱなしにしているので試聴レポートはできないが、この渋い縞縞模様は個人的には気に入った。
こちらはつい先週末に発売されたばかりの新型切り売り電源ケーブルPOWERMAX5500。なんとも凄みのある名前だが、この電源ケーブルはなんとあのアコースティックリバイブの製品なのだ。私の知る限りアコリバ初の切り売り電源ケーブルのはずだ。POWERMAX5500は正確に言うとアコリバとオヤイデ電気のコラボレーション製品。従って、購入はオヤイデ電気。他の店ではまだ見掛けない。私が最初の購入者だった。とりあえず1.5m分を購入。導体断面積はなんと5.5スケア。アクロリンクの6N-P4030に匹敵する太さだ。太けりゃ良いと言うものでもないが、いかにも図太い音が出そうではある。断面を見る限り、シールドは銅箔のようだ。オヤイデの店頭の説明書きによると絶縁材はポリオレフィンを使用しているようだ。その周りの黒い充填ゴムはたぶんPVCだろう。ケーブルの軟らかさからすると外装ジャケットもPVCと思われる。構造としてはごく単純なものだ。
POWERMAX5500の外形寸法はなんとφ15もある。ケーブルはけっこう軟らかい。色はご覧の通り青っぽいグリーンだ。エメラルドとでも言おうか。右上の写真を見ても分かる通り、ケーブルジャケットにはアコリバとオヤイデの共同開発だという印字がされている。価格は実売\3,500/m。手頃な値段だ。ケーブル径と導体断面積を鑑みるとやはり6N-P4030のよきライバルと言えそうだ。いずれ雑誌でも紹介されるだろうが、その前にぜひ音質レポートをしてみたい。
これは東急ハンズに在庫限り限定入荷したアルミのリング。綺麗な金色のメッキがされている。アルマイトではないようだ。内径φ32の外形φ45で厚みは2t。\100/個。元々の用途は不明だが、素材コーナーにぶら下がっていたので私が全て買い取った。これは現在計画中の1個口コンセントを使った電源ボックスの飾りに使用しようと思っている。私はこういう意図不明の素材を見つけては買込んでおり、素材の収納箱はすでに満杯状態。これもいつ日の目を見ることやら。
ご存じアコリバのCB-1。コンセントベースブームの火付け役となった製品だ。オーディオユニオンお茶の水店で中古入手。新品の半額ほどの\4,500だった。私はお買得中古品を見つけるとついつい購入してしまう。CB-1も別に今すぐ必要ではなかったのだが、これを装着した2個口電源ボックスなんかを作ったら面白そうだなと考えている。ユニオンにしろテレオンにしろここ最近、中古アクセサリーの入荷が激しい。嬉しいやらなんやら。右上はケーブルカッター。今までは電源ケーブルなどの極線を柔なペンチでシコシコ切断していたのだが、いい加減しんどいし、切り口が汚くなるのでついにケーブルカッターを購入したのだ。このケーブルカッターはφ20まで切断できる大形タイプ。東急ハンズ渋谷店で購入。価格は\3,000ほどだったかな。似たようなものは工具店に行けば売っている。こういう工具類も頻繁に購入しているので、いずれ別コーナーを設けてご紹介したいと思っている。
こちらはカマデンのデジタルアンプキット。型番はTA2020KIT-SPという。ステレオアンプだ。価格は\6,000だ。若松通商秋葉原駅前店で売っている。このデジタルアンプキットについては月刊ステレオ誌にも製作記事が掲載されていたりしたので知っている人も多いだろう。安価ながら相当な音質を奏でると言ううわさを耳にする。特にバッテリー駆動させると良いそうだ。電源はDC12Vなのでバッテリーの選択には困らないだろう。個人的には鉛蓄電池を組わせたいと思っている。TA2020KIT-SPのキモになるデジタルオペアンプICにはトライパスのTA2020が使われている。これもデジタルアンプICとして良く知られているICだ。出力は20W×2。TA2020KIT-SPはTA2020KITのスペシャルバージョンで、コンデンサーとインクダンスを高級仕様に変更している。コンデンサーはエルナー社のもののようだ。基盤の大きさは50×100と極小。若松通商にはこのキットを組んだ完成品も\10,000/台で販売している。私がなぜこのデジタルアンプキットを購入したかというと、完全自作のバッテリー駆動ニアフィールドリスニングシステムを構築しようとしているからだ。そうなると小型低消費電力のデジタルアンプが候補に挙がり、カマデンのキットに辿り着いたというわけ。このキットも買ったままほったらかしにしているのでそろそろ作らんとなぁ。
2005.3.27
最近のオーディオアクセサリー入手品 その2

ホームページ作成ソフトのデータがクラッシュし更新が途絶えておりました。なんとか回復できたので、最近のオーディオアクセサリー購入品その2です。珍品や名品など色々です。ま、どれも独特の魅力を備えていて、私の触手をぴくぴくさせるものばかり。

知る人ぞ知るマジックプラグ。吉祥寺のディスクSHOWAが発売する「音の良くなるプラグ」だ。何とも異様な姿のプラグ。モノとしての魅力はなかなかのもの。超合金メカみたい。もしくは宇宙船みたいな感じかな。このマジックプラグ、オーディオ機器のRCAジャックとRCAケーブル間に仲介させると音に張りが出て、JAZZ向きの音色になると言う。マジックプラグと言えばRCA→RCAの分岐無しタイプが普通だが、これはRCA→RCA×2系統の2分岐タイプ。2個で定価\15,000、実売\12,000のところ\11,000におまけしてくれた。以前ジャズ喫茶メグで3分岐タイプも見掛けたことがあるが、店長の松崎さん曰く一般には市販されていないとのこと。なぜ、マジックプラグを買ったかと言うと、見た目のメカニックさに惹かれれていたというのもあるのだが、私のシステムの構成変更でRCA出力を2系統に分岐させる必要が生じたためだ。なぜ、分岐する必要性が生じたかについての説明はここでは省くが、2系統分岐プラグで良質なものとなるとこのマジックプラグが思い浮かんだのだった。分岐プラグを使うと言うのはオーディオマニアの間では音質劣化の面からタブー視されている。もちろん、私もそう思わなくもないのだが、どうしても分岐させなければならない場合もあるのだ。そんな時、このマジックプラグを使えば分岐も出来て、あわゆくば音も良くなるかも。
上はマジックプラグを分解したところ。この2分岐タイプのマジックプラグは4パーツで構成されている。パーツ関係に詳しい方ならお気付きだろうが、見た目は秋葉原のパーツ屋で1個数百円で売られているRCA-BNC変換プラグをただ組み合わせただけのものに思える。マジックプラグを構成するこれらのプラグは秋葉原で売られているものと全く同一のものなのかは不明。ただ、マジックプラグを構成するプラグにはクライオ処理、それも特殊なクライオ処理を掛けているので元のパーツとは別物になっているらしい。クライオ処理をしない変換プラグを組み合わせてRCA→RCA間に仲介させてもただ音が悪くなるだけだが、クライオ処理されたマジックプラグでは音質が向上するらしい。元のパーツの正確な原価は分からないが、同じパーツを秋葉原で揃えると\2,000/組くらいで揃えられる。クライオ処理するだけで値段が数倍になるのだから、オーディオアクセサリーの世界と言うのはおまじないやに洗脳に近いものがある。クライオ処理は処理前と処理後では外見上全く変化がないのでなおさらだ。それもそのはず、クライオ処理とは物体を極低温に冷やす処理のこと。冷やすことにより原子の並び方が正され、音質が向上する。処理しても外見はなんら変化しない。元々は刃物の切れを良くするためにおこなわれていた処理らしいが、現在ではオーディオ業界でも音質向上のアプローチとして広く知られるようになった。クライオ処理にも温度の下げ方や処理温度など様々なノウハウがあるらしく、オーディオアクセサリーメーカー各社はそれぞれ独自のクライオ処理を名打っている。
マジックプラグにケーブルを接合した状態。うむ、なんともイカツイ姿だなぁ。現在、このマジックプラグはDV-AX10のRCA出力に挿し、1系統はテレビに、もう1系統はB-2103に配線している。こんだけたらたらと書いておきながら、マジックプラグ仲介による使用前使用後の厳密な音質比較をしてないので、音質向上しかのかどうかは良くわからない。この2分岐タイプのマジックプラグは本来、RCAケーブルのダブル使用(2連仕様というらしい)を図るためケーブルの両端末に用いるらしい。それにより、RCAケーブル1本使用に比べ音の芯がしっかりとしてくるようだ。メグの寺島さんもご自宅のシステムではこのマジックプラグを使い、2連スーナーケーブルを嗜まれているらしい。
こちらは東京光音のスライド式フェーダー。秋葉原ラジオデパートの海神無線で購入。2SVA-1101という型番。ステレオタイプなので、左右の音量をこのフェーダー1つでコントロールできる。なぜこんなものを買ったかと言うと、自作のフェーダーボックスを作るため。フェーダーボックスはパッシブコントローラーとも呼ばれる。簡単に言えば電源を必要としないプリアンプだ。スライドフェーダーは本来、ミキサーなどに使われるものなのだが、オーディオ用のパッシブコントローラー用のボリュームとして使ってもなんら差し支えない。特に、この東京光音の製品はオーディオ用としても通用する性能らしい。原田加工所のパッシブコントローラーVF-203にも東京光音のフェーダーが使われている。実は最初、VF-203に使われている東京光音スライダーを探していたのだが、そもそも東京光音のスライダーは業務向けにしか販売されておらず、入手が難しいと分かった。ただ、海神無線では扱っているという情報を得て、同店を訪問。同店のお兄さんはVF-203に使われているスライダーについても良く存じておられ、欲しければ東京光音から取り寄せますよと言ってくれた。ただし、1個15,000円もするとのこと。モノラル仕様なので、ステレオなら2個必要。となると3万円も掛かってしまう。さすがにいきなりそこまで投資する気にはなれないので、同様のグレードのスライダーでもっと安価なものはありませんかと尋ねると、東京光音のスライダーでいいのがあるので、近々まとまった数を仕入れますとのこと。それで入荷したのがこのフェーダーだった。2SVA-1101は通常のフェーダーに比べてストロークの感触がずっしりと重く、俗にハイトルクと言われる仕様になっている。これは傾斜している箱に据えた場合でも定められた位置を維持できるようにするためだ。ハイトルクでないスライダーだと、傾斜のある箱に取り付けた場合、振動などでボリュームがずり降りてきてしまうらしい。さて、この2SVA-1101を使ってどんなフェーダーボックスを作ろうかと現在思案中。
これはアコースティックリバイブのブラッククオーツインシュレーターRIQ-5010。天然の黒水晶を円形上に切り出したインシュレーターだ。4個セットで実売\30,000弱と高価だが、私は\17,000で中古入手した。これ、ステレオ誌で田中伊佐資氏がレポートしていたインシュレーター比較試聴記事を読んでからというもの、欲しくてたまらなかったのだ。かといって、3万もの大金をポンと出せる程、私の財布は悠長ではない。そんなこんなで悶々としていると、たまには救う神もいるもの。オーディオユニオンお茶の水店の巡回時にこれを見つけたのだ。発見し即購入。あぁ、お得な買い物だった。
水晶インシュレーターというと一般的には水晶粉末を高温で再焼結させたものを整形して作られるが、アコリバのRIQ-5010は水晶原石から直接切り出した点に目新しさがある。私は他の水晶インシュレーターを使ったことがないので、このRIQ-5010がどれほどの優位性を持つのか分からないが、この茶褐色の円盤に独特の魅力を感じるのは私だけではないはず。RIQ-5010は天然石らしく、透かしてみるとスジ状や斑点状の模様がけっこうある。なんだ汚らしいなと思わなくもないだろうが、心配御無用。横から、つまり円周方向を見ると真っ黒に映る。インシュレーターとして使う場合、横からしか見ないので、この色ムラは気にならないのだ。現在、このインシュレーターはDV-AX10に使っているが、なかなかどうして、音色が艶やかで有機的になったではないか!雑誌のまじないが私を洗脳しているのかもしれないが、いや、このインシュレーターはたしかに音色に好ましい変化をもたらすようなのだ。今度、じっくり詳しい検証をしてみたいものだ。

まだまだ紹介したいアクセサリーがあるのだが、今日はここまで。そうそう、PSEも丸1年経って、ようやく落ち着きを取り戻した電源アクセサリー事情。ここにきて国内オーディオアクセサリーメーカー各社から新型切り売り電源ケーブルが続々登場してきているのですよ!SAECからAC-4000、アコリバからPOWERMAX-5500、AETからSCR-ACと魅力的な製品が続々と。

2005.3.16
最近のオーディオアクセサリー入手品 その1

いつのまにか、トップページのアクセスカウンターが100,000ヒットしてました。皆さんどうもありがとうございます!最近は日量400アクセスほどあるので、ご覧いただいている皆さんのためにもっと頻繁に更新せねば。

先々週末のこと、久々にジャズ喫茶メグを訪れた。そこで寺島さんとはじめてお話した。メグやユニオン吉祥寺店でしばしばお見掛けするのだが、お忙しそうにされているので話し掛けられなかったのだ。その時は寺島さんが誰にも囲まれずに座られていたのでお声をおかけしやすかった。私が「オーディオが好きで、寺島さんの連載記事いつも楽しみにしてます!」とお声を掛けたその瞬間、目の色が変わられた。好きなことに夢中な時の喜びの目。もちろん、私も寺島さんと話せたのだからそうだったに違いない。メグのケーブルが最近、スーナーからTMDに代わったことについて質問すると、あれこれ詳しく説明して下さった。あぁ、寺島さんは本当にケーブルが大好きなのだな−と実感した。現在、CDPに使っているTMDの電源ケーブルはケーブルの途中に白い箱がついているもの。TMDにこんな電源ケーブルございましたか?とお聞きしたら、これはTMDの畑野さんが寺島専用モデルとしてに作ってくれたとのこと。Wadiaからの出力には現時点でワイヤーワールドのポラリスが使われていた。あれ?寺島さんはゴールドが好きだったんじゃなかったかな。ご自宅で使われているのかも。私が訪れた日はたまたまジャズレーベルの業界関係者が集われていた。その中で一人だけ道場やぶり的な人がいた。そのおじいさんは自作電源タップと電源ケーブルらしきものを持参しておられた。なんでも、奈良で全財産をこの電源ケーブルの開発のために注ぎ込んでいる人がいて、その人からメグで鳴らして欲しいと預かってきたものだと言うのだ。その電源タップと電源ケーブルはケーブルの途中に棒のような部位があり、推測では導体に金属棒を仲介させているのではないかと思われるが、詳細は不明。面白そうなので近寄って拝見したが、お世辞にも出来が良いとは言えないものだった。写真に撮れば良かったのだが、神聖なお店の中で不作法なことはできなかったので、写真はなし。寺島さん号令の元、早速その場で試聴と相成ったのだが、同席してた人たちからはあまり良い評価を下されなかった。可哀想だが仕方がない。私も今度、自作品を持ち込んでみたいな。

さて、今日はここ数カ月の間に入手したオーディオアクセサリーの中から珍品やお買得品をご紹介しよう。購入する度にここで紹介していけばいいのだが、写真を撮って画像編集したりするのって、けっこう手間が掛かるので紹介が遅くなりました。

テレオン110の3階奥には段ボール箱があり、その中には店で売っている切り売りケーブルの残り物や半端モノを格安販売している。私は頻繁にこの箱を覗きに訪れるのだが、最近はディーバスの14-4CTを入手した。1.5mが新品実売なら\4,500相当のところ\1,000と格安だった。2巻きあったので両方購入。14-4CTは私の大好きな電源ケーブル。こういったお買得モノを見つけると有無を言わずに買ってしまう。うーん、お買得だ。長さもちょうどいいし。最近、オーディオユニオンお茶の水アクセサリーフロアでも半端モノのケーブルを段ボール箱に入れて処分販売している。右上はアクセサリーフロアで購入したキンバーの4TC通常モデル。2mで\2,940だからまぁまぁお得かな。これはスピーカーの内部配線に使うつもり。似たような安値販売ではダイナミックオーディオ植木店でも時々見かける。最近はオヤイデ電気もロール巻の最後に残った半端モノを各安販売している。店頭入り口のケーブルの展示見本の下にさりげなく積まれており、店員さんも嘆くほどかなり激安。オヤイデ電気のこの半端モノ処分品を私はずいぶんと購入している。キムラ無線にも半端モノを段ボールに入れて安値販売しているが、あまり安くはない。こんな感じで、最近どこの店でも半端モノの処分販売をしている。こういうのばかり漁っていると、まともな値段で買うのが馬鹿らしく思えてくることもある。こういう激安処分品をいち早く見つけるには足繁く通いつめるしかない。
AET様の御好意で同社のRCAプラグとYラグが送られてきた。あまりに高価な贈り物にびっくり。オーディオみじんこでAETの製品を見たという問い合わせがあるらしく、AETのアクセス解析でもオーディオみじんこの存在を感知しておられたらしい。そこで、試しに使ってみてくださいということで送られてきたものだ。私にとってはダイヤモンドをちりばめたきらびやかなアクセサリーより、オーディオアクセサリーの方が100倍も価値がある。AETの製品には機能美がある。このデザインはいかにもAETらしい。高価なプラグなので組み合わせるケーブルをよくよく吟味したい。
AETの新型RCAプラグUCP-HSR。同社のSCR-LINESPEC2004に採用されているプラグだ。材質は銅合金ということだが、詳細は不明。銅合金の丸棒から高精度に切削されている。全長52mm。この製品にはポイントが4つある。まず、コレットチャック式だということ。最大径は13.5mm。コレットチャック式RCAプラグとしてはスリムな方だ。次にロジウムメッキされていること。さらに、導体はネジ止め固定による無ハンダ接合できるという点。4つ目は美しさである。5つ目としては音質の良さといきたいところだが、私はまだこのプラグを実際に試してはないので、その辺は今後に。
UCP-HSRのケーブル挿入側から内部を覗く。マイナス側のネジ止め構造が確認できる。プラスマイナスともにネジ止め式を採用しているRCAプラグにはWBT0108やフルテックFP-106Rがあるのだが、これらの先輩プラグの欠点をUCP-HSRは克服しているようだ。どういうことかというと、プラス側配線の邪魔にならないよう、マイナスネジ止め部分の構造を極力低くしている。WBT0108やフルテックFP-106Rでは、マイナスネジ止め構造が出っ張っていて、この出っ張りがプラス配線と干渉してしまうのだ。FP-106Rのマイナスネジ止め構造の問題についてはわが愛しのオーディオアクセサリーインターコネクトプラグに詳しく述べている。UCP-HSRではこのプラス配線の邪魔にならぬよううまく設計されている。適合ケーブル径の最大口径はφ9.5。スリムなプラグの割にはかなり大口径のケーブルも使える。
表面を拡大していみると少し荒れているように見えるが、これは電気特性に優れた電子工業グレードの硬質鍍金を採用しているためらしい。ピカピカ光っていれば良いというものではないらしい。詳しくはAETのホームページをご覧いただきたい。メッキは硬質の銀メッキの上に硬質ロジウムをメッキしている。右上はスリーブを限界まで締めた状態。
これもAETの新型RCAプラグの金メッキバージョンUCP-HG。プラスマイナスともにネジ止め構造を採用しているのはUCP-HSRと同様。本体が金メッキされているのがUCP-HSRとの違い。AETの小原さん曰く「本当の金メッキは音質に良い効果を発揮します」とのこと。切れの良いロジウム、温度感のある金、と私的には感じているが、さてUCP-HGとUCP-HSRではどんな違いを見せてくれるか。
こちらもAETから送られてきたロジウムメッキYラグUFP-HSRだ。右上の写真で分かる通り、ターミナル適合径は最大8mm。最近、このAETのUFP-HSR/UFP-HGをはじめ、オヤイデからもオーディオテクニカからも新型Yラグが発売されている。いまYラグが熱いのだ。フルテックのFP-203(R)FP-203(G)も合わせ、各社のYラグがどれほどの違いを出すかやってみたい・・・のだがお金が掛かるので止めておこう。今までの経験から、各社の製品にはどれもその会社らしい音が宿っていることだろう。AETについては、AETがなにやら相当材質にこだわったYラグを開発中だと言う話をオーディオ店からしばしば聞いていた。だから、もともとこのYラグは買うつもりだった。近々、キンバーケーブルの4TC-ANか8TC-ANでスピーカーケーブルを新調する予定なので、そこに使ってやろう。
UFP-HSRのアップ。国産OFCを使っているらしい。ケーブル差し込み口はφ4.5。つまり8スケア相当の撚線が挿入できる。他の多くのYラグもだいたいφ4.5のものが多い。Yラグ(スペードラグともいう)は単純な構造のパーツだけに、材質とメッキ手法が大きなカギとなるはずだ。
こちらもAETのYラグで、金メッキバージョンUFP-HG。美しい。
これは透明オレンジバージョンのC-029。C-029はオヤイデ電気の新型IECコネクター。おやなんだこの色は?と思う人は電源マニアです。通常品は黒だから。これ知ってる!という方はかなりの事情通ですな。同社のホームページにも少しだけ紹介されていたが、これは色彩検討用に作られた試作モデルの1つ。聞くところによると各色1つしか作らなかったらしい。「世界にひ〜と〜つだ〜け〜のIECコネクタ〜」うぬぬぅ、歌にはならないな。このC-029、ケースの色が違うだけで構造自体は量産品と同一。試作モデルには他にも色々な色があって、詳細はオヤイデ電気のホームページに紹介されている。私が入手出来たのは残念ながらIECコネクターのみだったこと。同じ色のACプラグも揃えられたらなぁ。このコネクターを見て思い出したことがある。C-037/P-037の発売後のこと、オヤイデの村山社長さんがC-037/P-037に続く新型プラグの色をどんなものにしようか検討されていたのだ。私はスタンダードな黒かやや鈍い透明、色付きならワインレッドか濃いオレンジなんかいいんじゃないですかね、とお話した。その中で、黒はC-029/P-029として誕生し、ワインレッドはC-079/P-079として日の目を見た。となれば、ぜひともこの透明オレンジも商品化して欲しい!オヤイデ電気では、要望が多く寄せられれば量産も検討しますとの事なので、みなさんぜひオヤイデ電気にリクエストを!
ヤフオクに出品されているvwd21さんからビンテージケーブルを購入。TMDのJAZZGAVVITにも使われていたギャビットの20AWG単線だ。錫メッキ銅単線を絹で絶縁、鑞でコーティングされている。鑞の放つ独特の香りが心地よい。vwd21さんは私が贔屓にしている出品者で、幾度となくお世話になっている。vwd21さんはいつも素晴らしいビンテージケーブルを出品されている。それもそのはず、vwd21さんは実はビンテージケーブルを使用したオーディオケーブルで超有名なブランドの運営者だからだ。ギターのエフェクター製作でも有名な方だ。ここまで言えば気付いた人も多いだろう。はっきり言ってしまうとvwd21=TMD(トータルミュージックデザイン)の畑野さんなのだ。書いたらまずいかな。vwd21さんはさすがその道のプロ、独自のルートでレアモノのビンテージケーブルを輸入されている。その質と取扱いアイテムの多さは日本一、いや世界一ではないだろうか。外国にもビンテージケーブル愛好家がいるのかは知らないが。vwd21さんの出品物ページを見ていただくと分かるのだが、商品説明コメントが凄すぎて思わず買ってしまうのだ。そして、その説明は遠からず当たっているからまた凄い。興味のある人はヤフオクで探してみよう。とにかく、良質なビンテージケーブルでvwd21に勝る者無し!しかも安い!ビンテージケーブルに興味を持ったのはそもそもTMDのケーブルを知ってからなのだが、そのTMDの畑野さんとヤフオク上で知り合うとは奇遇としか言い様がない。
ベルデン8943ブラウン。撚線の20AWG。1956年製。うーん、なんとも惚れ惚れする渋さだ。以前、2mだけ買ったのだが、あまりの美しさと音の良さに今回は5m分まとめ買いした。錫メッキ銅線に絹糸で絶縁し、ラッカーコーティングしたという、まさにビンテージケーブルらしい構成となっている。プーンと漂う樹脂の匂い!これ!これですがな!ビンテージケーブルの味いとはまさにこの匂い。あぁ、たまらなく酔いしれるぜこの匂い。匂いで楽しめるオーディオアクセサリーはそうはあるまい。さてさて、これでどんなケーブルを作ろうか、わくわくしてくるなぁ。使うのもったいないから、飾っておきたい気もするし。

まだまだ紹介したい珍品が沢山あるのだが、夜も更けてきたので今日はここまでにしておこう。

2005.3.10
長岡先生とのツーショットを今頃発見

ご愛読の皆様、ごぶさたしております、みじんこです。しばらく更新が途絶えていたのですが、単に筆無精なだけで、私は生きております。最近も相変わらずオーディオ工作に励んでおります。最近はスピーカースタンドやオーディオラックの新調、家内の化粧棚などを作っておりました。今まで沢山の木工工作をしてきたけど、家内のために何かを作ったのはこれがはじめて。オーディオ工作では、いつも家族を犠牲にしてるので、せめてもの償いか。いや、単に工作が好きだからか。ま、嫁さんは喜んでくれたから良しとしよう。

一昨日の事、探しているオーディオ関連の情報があって、吉祥寺の古本屋でオーディオ雑誌の古本をあさっていた。2000年あたりから前後数年分のオーディオアクセサリー誌をバラバラとめくっていたら、100号(2001年春号)の278ページになんか見慣れたスピーカーが映っているではないか。それが左上の写真。あれ!?これは私が1997年のチャリティーオークションで落札した「かるわざ」じゃないか?!しかも、長岡鉄男先生が「かるわざ」にサインしてる写真・・・ってことは横に映ってるのは私じゃないか!今頃になってこんなツーショットを見つけるとは。AA誌の100号は買ってなかったから気付かなかった。この記事は長岡鉄男先生の逝去を偲んだ追悼特集の中の一コマだ。この写真自体は1997年12月の長岡先生自作スピーカーチャリティーオークション時のもの。この時が先生とお話出来た最初で最後だった。そんな瞬間の写真があったとは嬉しくもあり、先生のことを想うと寂しくもあり。思わずAA誌100号買いました。このイベントの時、落札した「かるわざ」と「キャンセル」の他にも手持ちのAA誌にもサインをしてもらった。それが左のAA誌87号の表紙だ。これは私の落書きではなく、正真正銘長岡鉄男先生のサインなのだ。ただそのまま名前を書いただけというのが先生らしい。ちなみに、かるわざは親が所有している別荘で元気に活躍している・・・はずだったのだが・・・。先週のこと、久々に別荘を訪れた親から電話があり、「かるわざ」に搭載されているFW168のエッジがねずみ(だと思われる)に綺麗さっぱり喰われてしまったとの連絡があった。こんな記事中写真が今頃見つかるとは、きっと「かるわざ」が私に「はよ治せ!」と訴えかけているのかも知れない。

そうそう、他にも自分が映ってる記事があったなぁということで、手持ちの雑誌を漁っていたら、あったあった!それが右上の写真。AA誌110号383ページの緊急レポートコーナーの「福田屋イベントが大盛況 全国各地で好評開店中」と題した福田雅光先生のオーディオイベントのレポート記事に添えられている写真だ。どちらの写真もしゃがんで、しかも横からの写真というところが面白い。

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