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オーディオみじんこ
わが愛しのオーディオアクセサリー オリジナル自作電源ボックス 2005.9.15ページ分割 従来、電源ボックスでひとくるめにしていたものを、市販ケース使用の自作電源ボックス、そしてこのオリジナルケース使用自作電源ボックス、メーカー完成品電源ボックスの3項目に分割し、再編集いたしました。 「電源&アクセサリー大全2004」によると、自作電源ボックス(ACボックスとも言われる)はケーブル脱着式、電源タップ(テーブルタップ或いはACタップとも言われる)はケーブル直出しのものを指すらしい。よって、ここではみじんこ自作の電源ボックスをご紹介しよう!市販品もあるのだが、ほとんどは自作品である。しかも、他では見られないちょっと変わった電源ボックス達だ。カット図面も公開しているので、ご参考になれば幸いである。電源タップは別項で紹介予定。 |
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WN1318使用6個口電源ボックス 2004.10.11追加! 製作年:2004.8 コンセント:松下電工WN1318 寸法:H80×W60×D420 |
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これは元々、私のオーディオラック最下段に内臓されていた電源ボックスプレートを独立したケースに収めたもの。現在、ラック最下段にはUL規格コンセント搭載の自作ステンレスプレートに換装したため、WN1318搭載プレートが不要になったのだ。せっかくお金を投資して製作したプレートなので、ほったらかしにしておくのはもったいないということで、新たにケースを作って仕立て上げなおしたのだ。同じ電源ボックスを3台作ったのだが、1台は知人に売り、残り2台は予備電源ボックスとして保管してある。知人にはついでに右上写真のような自作電源ケーブルもセットにしてあげた。 | |
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ケースの材質は9mm厚シナ合板。もくもくにてカット依頼。左上はカットされた板材。右上は1台分の板材を並べてみた。電源ボックスに可燃物である木材を使うのは危険との意見もあるが、実際には何ら問題はない。配線と絶縁をきちんとしてやれば、燃えることはないのである。市販品でもオルトフォンやディーバスなどが木製電源ボックスを製造していた。 | |
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左上の写真は仮組みしたケースにプレートを載せてみたもの。頭で考えていたものが、形になっていくのを見るのは楽しいものだ。もちろん、作るのは自分なのだが。右上は底板に側板の一部を取り付けたところ。さて、ここでコンセントプレートについて少しご紹介しよう。このコンセントプレートは数年前に製作したもので、材質は5mm厚アルミだ。カットは東急ハンズ新宿店に依頼。東急ハンズは5mm厚くらいの金属プレートのカット、特にくり貫きはあまり得意ではないらしく、お世辞にも綺麗なカットにはならなかった。それなのにカット料金は3プレート分で\12,000も請求された。ま、自分ではできないので仕方ないのだが。よって、カット寸法の微調整は私が金ヤスリでおこなった。余談だが、5mm厚のコンセントプレートというのはコンセントにぎりぎり取り付けられる最大の厚みなのだ。JIS規格に限らずUL規格も同様である。下手をするとプレートの平面よりコンセントの差込口部分が沈んでしまう。実際、WN1318に5mm厚プレートをはめ込んでみたら、1mmほど沈み込んでしまったので、コンセント側を加工してなんとか取り付けた。そこで、自作のコンセントプレート製作にトライしたいマニアに一言アドバイス。マニアの心情としては、プレートを厚くしたいのは山々と思うが、最大でも4mm厚に留めておいたほうが良い。 | |
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後付けの木のケース自体は単純な組み木なので、工作上難しいことは無い。板同士の接着は木工ボンドを使用。上の写真は側板を取り付けているところ。 | |
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接着を確実におこなうため、ハタガネを使う。釘は使っていない。木工ボンドは意外と強力なので、釘無しでも大丈夫だ。右上は組み上がったケース。ここまでのケースの制作時間は1時間程だ。板同士を接着するだけなので至って簡単だ。 | |
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ケースの塗装はオイルステインを2回塗りした後に、ラッカー艶消しスプレーを薄く塗布。さらに、2,000番のフィニッシュペーパーで仕上げ。コンセントはプレートから取り外さずに塗装した。塗料がついてはまずい部分にはきちんとマスキングテープを覆っている。これらの塗装方法は私のオーディオラックと同じだ。したがって、質感は私の自作オーディオラックと同じ半光沢となった。完成した電源ボックスの外形寸法は80×420×60。合板の切り口は素のまま。つまり、木口テープでの処理はしていないのだが、外見を黒く仕上げているので、切り口が目立つと言うこともない。配線はVVF2.0で、このコンセントプレートを製作した時のままである。インレットはフルテックの金メッキ無ハンダネジ留めタイプを使用。インレットはコンセントと同じコンセントプレート上に取り付けているので、電源ボックスの上側を向くことになる。試しに使ってみると、オーディオ用として十分に使え、WN1318の持つ低域に芯の通った骨太の感触を有している。 | |
4mm厚ステンレスをくり抜いたUL規格コンセントボックスである。これは構想1年、綿密な設計の元に苦心して完成させたコンセントボックスなのだ。正確に言うとステンレス部分はプレートのみ。このプレートにコンセントを固定し、それをオーディオラック最下段に装着している。もともと、オーディオラック最下段にはアルミ板に松下WN1318を3個固定したものを装着していた。(このページの下の方に紹介している)これではさすがに不満だったわけで、今回の作例と相成った。コンセントを3個搭載した6ヶ口タイプとなっている。ステンレスはアルミや真鍮に比べ格段に硬度があるため、プラグを差し込むとガチッという感触がする。このステンレスプレートコンセントボックスはラックと一体型になっているので、総重量は100kgにも及ぶ。よって、多少の振動ではビクともしない。ただし、ラック自体はキャスター付きなので、手で押せばラックごとふらつくのが問題だ。それはともかく、音は相当芯の通ったものになった。激変レベルかもしれない。ステンレスの硬さがそのまま音に表れてきた感じ。うーん、これならけっこう売りものになるかも。 |
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レーザー加工でカットしたステンレスプレート。長さ400mm×幅100mm×厚み4mm。もちろんこんな加工を自分でできるわけは無く、レーザーカットの専門業者に図面を渡し、カットしてもらった。レーザーカットも4mm厚ともなると難易度が高いらしく、相当な料金が掛かった。だからといって、これを家庭用の電気工具で切り抜こうとしても土台無理な話。ステンレスは相当に硬いので家庭用の切断工具では刃が立たない。それに、ULコンセントのような形状の切り抜きを手作業でやろうと思っても絶対綺麗には切り抜けない。だから、高くついても業者に委託したほうが満足した仕上がりになる。ULコンセントの形状から分析すると、これ以上厚みのあるプレートにコンセントを装着するとコンセントがプレートから埋没してしまう。4mmプレートだと、コンセントの差し込み部分が約1mmだけ突出するので、丁度良い厚みなのだ。 | |
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試しにSWO-DXを3つ嵌め込んでみた。うーん、なかなか渋いなぁ。頭に思い描いていた通りの出来映えだ。自分が設計したものが、思惑通り仕上がっていく様は、市販品では味わえない快楽だ。6個口だと差込口に余裕があるので、コンセント口が足りない!といった問題はおきない。メーカーももっと6個口電源ボックスを開発するべきだ。本格的AV時代になり、皆さんが所有する機器は増えてるからなおさらね。 |
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レビトンのコンセント5362IGをはめてみた。ぴったりの寸法だ。どんな寸法で切り抜いているのかは、こちらに設計図を載せているのでご参考まで。右上はネジ穴のアップ。レーザー加工は誤差0.1mmと非常に高い精度を誇るが、切り口が焼き付いてしまうのが玉に傷。水のように見えるのはオイル。この穴の皿ネジ取り付け用の面取りをおこなうための、焼きつけ防止用のクレ556である。 |
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ステンレスの加工工具。左上は面取りビット。チタンコーティングされており、ステンレスにも対応。これでネジ穴の開口部を円錐形に削り取る。右上はステンレス用タップ。ネジ穴のネジ切り加工用に用意した。ミリネジの溝を彫って、ミリネジでコンセントとプレートを確実に固定するつもりだった。しかし、このネジ切りタップ、役に立たなかった。ステンレスの硬度が高すぎて、なかなかネジが切れないのだ。挙げ句の果てに力を入れ過ぎて、「パキン!」という音とともにタップが折れてしまった。折れたアクシデントの写真は撮っていないので、文章で説明するしか無い。まぁ、こういうものは折れてしまったら、ちょっとやすっとでは抜けないのである。結局、タップが刺さったまま、上からハンダで穴を埋めてしまった。だから、コンセントの内、一ケ所はネジ固定ができずじまい。ま、コンセントはネジ3ケ所でプレートに固定していて、その内の1ケ所を使えなかったとしても、後の2ケ所でしっかり固定できるから致命傷では無いのだが。今度からステンレスへのネジ切りはやらないことにしよう。 |
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面取りビットをボール盤に装着し、面取りを行なう。オイルを塗布して摩擦熱を低減する。オイルを塗布せずに面取り加工をすると、ビットが摩擦熱で焼き付く危険性がある。私は手持ちのクレ556を使ったが、金属加工専用のオイルなどもあるようだ。 |
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さらに、ドリルでネジ穴を整形する。必要な口径のネジ穴は、あらかじめレーザー加工で貫通させてはいるのだが、レーザー加工というのは切断面がやや粗雑になってしまう。だから、バリ取りの意味も兼ねてドリルをもう一度打ってやる。そうすると、穴の断面が綺麗になる。右上は皿ネジを取り付ける穴の面取りを終えたところ。写真には写っていないが、各辺の面取りも行なっている。 |
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コンセントの取付には左上のネジを用いる。M4ミリネジはコンセント金具とプレートの固定に、M3なべ小ネジはインレットの固定に用いる。ここには写していないが、海外コンセントのヘソネジがインチネジ、SWO-DX系は付属の3.5ミリネジを用いる。この3.5mmネジというのはJIS規格で決まっているネジ径なのだが、そもそも3.5mmという中途半端な寸法のネジは、ネジショップや東急ハンズに行ってもなかなか売っていないのだ。コンセントに付属の3.5mmネジをなくしたら最後、代替品を見つけるのは困難だ。なお、東急ハンズ渋谷店などで売られている「電気なべネジ」というネジは3.5mmネジで、SWO-DXのヘソにぴったりハマる。ただしこの電気なべビスは磁性体だ。3.5mmステンレスさらネジ、どこかでを小売りしてないかなー。右上はステンレス用コンパウンド。白いペースト状のコンパウンドで、これを布に付けてステンレスプレートを一心に磨きあげる。もともと、400番仕上げという鏡面に近い状態のステンレス板をチョイスしていたので、研摩せずともピカピカではあった。だが、切断面などは粗いままだったので、徹底的に磨くことにした。研摩作業には根気が必要だ。磨き上げた時の美しさを想像しながら、ひたすら手を動かすのだ。 |
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左上の写真はインレットへの内部配線取り付け状態。東日京三のEM-EEF2.0を使用している。インレットはオヤイデ電気のロジウムメッキ品。ハンダは無鉛銀入り。三本ものφ2.0単線をハンダ付けするのは容易ではない。圧着端子を仲介させれば、綺麗に取り付けられるのだろう。しかし、接点を増やしたくないので、強引に直接ハンダ付けした。また、EM-EEF2.0の絶縁材はハンダの熱で溶け出してしまう。困ったものだ。相当な苦労の末、なんとかハンダ付け出来たが、もう一度同じ行程をやれと言われれば、今度はφ1.4か1.6くらいの細い単線を使うだろう。φ2.0三本のハンダ付けはやりにくい。右上は内部配線をコンセントへ配線しているところ。単線は硬いので、慎重に曲げながらコンセントにネジ留めする。 |
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コンセントのネジ留めと内部配線も終え、あとはラックに取り付けるのみ。作ったのはラック3つ分。コンセントは私の所有するものからチョイスしてみた。写真右上のより各コンセントの紹介。手前のプレートのインレット側より「FIM880本国使用」「オヤイデ電気SWO-DX」「オヤイデ電気SWO-GX」。2枚目のプレートのインレット側より「フルテックFP-2R」「PAD CLYO-L2」「レビトン 5362IG」。一番置くのプレートのインレット側より「アコースティックリバイブ CCR-DX」「オヤイデ電気SWO-DXバナジウムメッキバージョン」「オヤイデ電気SWO-DX」。 |
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写真左上はオヤイデ電気SWO-GXの取り付け状態。右上はFIM880。どちらも極めて強固に取り付けられている。プラグ差し込み口部分は、ステンレスプレートから0.8mmほど突出した状態で固定されている。これでいいのである。コンセントがプレートに埋没した状態だと、プラグの差込が不完全になり、接触不良を引き起こしてしまうからだ。 | |
ピュアオーディオを納めるラックには左上のコンセントプレートを搭載する。これにはアコースティックリバイブ CCR-DX、オヤイデ電気SWO-DXバナジウムメッキバージョン、オヤイデ電気SWO-DXを固定している。特にSWO-DXバナジウムメッキバージョンは最強だ。切れ味最高。いままで十分な取付環境で使われてこなかったが、このステンレスプレートの完成により真価を発揮する事となった。右上はラック最下段に取り付けた状態。取り付けにはステンレス製φ4皿木ネジを10本使用。10本ものネジで固定しているので極めて強固に固定されている。さぁ、苦労の末やっと完成したコンセントボックス。音出しをしてみてビックリ!いやー、弾ける弾ける!音がポンポン前に張り出していくるのだ。まず、プラグの差込の感触からして違う。「カチン」と刺さるのだ。ステンレスの硬度のおかげだと思う。ステンレスは高域にピークが生じると言ううわさもあったが、このコンセントプレートは極厚なので振動や鳴きに強く、プレート自体の癖やピークは全く感じない。ひょっとしたら、高解像度で張り出してくる感覚はステンレスの癖なのかもしれないが、私には好みの方向だから問題ない。とにかく、プレートとしては限界に近い厚みなのであり、硬度が極めて高いステンレスという素材と相まって、これ以上強固なコンセントプレートはないだろう。あえて言うならリプラスの極厚コンセントプレートがあるが、これは極めて高価であり、最大で4個口までしか市販されておらず、さらにはL型プラグが使えないという欠点がある。自分の思うような寸法にするにはやはり自作に限る。このコンセントプレートの取付ベースはシナ合板で出来たオーディオラックなのだが、オールステンレスの電源ボックスとして作ってみたらどうなるか興味のあるところだ。なお、このコンセントボックスは私のオーディオラック内臓用に設計製作したものである。よって、他の人の参考になるかどうかわからないが、こちらにステンレスプレートの原寸大カット図を公表しておこう。 | |
強化木という積層合板を使用した電源ボックスである。強化木とは薄くスライスした木を重ね、それにフェノール系樹脂を浸透させ、さらに高圧プレスしたものである。叩くと「コンコン」と小気味良く乾いた音がする。木をベースにしながらも、合成樹脂を複合させる事で、強度と耐久性が格段に向上している。一般の木材に比べると非常に硬いけれども、やすりなどで削ることもできるので、加工性は良い。ただ、綺麗なカットはカットサービスを利用した方がよい。手作業だと角が欠けやすいのだ。性質は木というより樹脂に近いかもしれない。強化木はその強度と耐久性を生かして、家具の取っ手やナイフの取っ手に利用されている。強化木は業務向けなので、一般には入手が難しい。ただ、東急ハンズ渋谷店には強化木が多数販売されている。東急ハンズ渋谷店はこういう業務素材に強いのだ。ちなみに、渋谷店はコーリアンも多数揃えていて、オーディオ専門店で買うよりかずいぶんと安く買える。 強化木電源ボックスを作るきっかけになったのは、東急ハンズで強化木を見掛けたからだ。触った瞬間「うぬぬ、これはオーディオ用途に使えるかも」と感じ、早速電源ボックスを作ってみたわけ。東急ハンズで扱っている強化木には黒と茶褐色がある。これは着色により色付けされている。加工断面に水などの液体を漬けると、色が溶け出してきてしまうのが難点。ま、電源ボックスを水に漬けることはないから問題はないのだが。この電源ボックス、一言で言うと素直な音調というべきか。 |
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これが強化木電源ボックス。漆黒の仕上がりがなかなか美しいでしょ。寸法は300×100×62H。コンセント2個搭載の4個口タイプとなっている。コンセントはオヤイデSWO-DX。左の写真ではレビトンの5362IGも装着している。これらに限らず、ほとんどのコンセントが装着可能だ。プレートは着けておらず、スケルトン仕様となっている。そもそもこの電源ボックスは自作なので、プレートを付けるとなるとそれも自作しなければならない。それにコンセントプレートがない方が、コンセントの脱着が手早くできるしね。そういう理由からも、この電源ボックスは主にコンセントの比較試聴用に使用している。 |
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こちらのカット図の通りに東急ハンズでカットを依頼。強化木にはブロック状のものや棒状、板状のものなど様々な形状がある。私はこの中で45×45×45の立方体ブロック2個と、300×100×15の板を2枚、さらに150×100×15の板を1枚使用。加工代含めて\8,000くらいだった。東急ハンズでカットしてもらった強化木に、さらに穴を開ける。この穴はコンセントやインレットの取り付け用の穴。穴にはさらにネジ切りをおこなう。5mmネジ用のネジ切り溝だ。コンセント取り付けネジには制振合金M2052のM5ネジ、インレット取付にはM2052のM3ネジを使用予定。穴開け作業後に、木工用ボンドで各部材を接着していく。部品点数は8点と少ないので、組立ては簡単だ。ただし、部材がずれて接着されてしまうと、コンセントの固定に際してネジ穴の位置がずれて固定できなくなるから、組立て精度が求められる。 | |
左上は内部配線と絶縁材。導体はオヤイデ電気で販売しているφ2.0純銀線1m分。\3,800/mだ。絶縁材はテフロンチューブ。銀線を購入した際におまけで付いてくる。銀線はまず必要な長さに切断する。そして、無鉛銀ハンダでインレット電極にハンダ付けする。 | |
コンセントにはパラレル接続するので、インレットの電極それぞれから2本の導体で分岐させる事になる。手前の方が15cm、奥のコンセントには25cmの長さで配線する。ホット側とコールド側があるので、これでちょうど1m使う事になる。ハンダ付け後、さらにテフロンチューブを被服する。テフロン(PTFEと略す)は絶縁性が高いので、オーディオ用の絶縁材に多用されている。 | |
テフロンチューブに続いてガラスチューブを被覆する。うーん、なんだかエイリアンみたいな格好だ。これも絶縁チューブの一種だが、強度や耐熱性に優れる。秋葉原ラジオセンターのタイガー無線などで購入できる。この電源ボックスはプレート無しのスケルトン仕様のため、ガラスチューブを用いて内部配線を補強しておきたかった。さらには、内部配線を黒い被服材で覆って見た目をカッコ良くしたかったという理由もある。なお、ガラスチューブには黒の他にも白もある。右上はコンセント取り付け位置のアップ。ブロックとブロックの間の長さは75mm。ブロックの高さは43mm。写真に写っているM2052制振ネジM5を使ってコンセントを取り付ける。 | |
インレットの取り付け状態。インレット固定にはM3制振ネジを使用。インレット取り付けの強化木切り欠きは19mm×28mm。右上はIECコネクター4781系統の補強部品。オヤイデ電気にて「SCHURTER(シュルター)用オプションパーツ」として\450で売られている。これを付けても固定強度自体はたいして変わらない。なお、写真には写していないが、ボックス底面には真鍮の小型スパイク状インシュレーターを四隅に貼付けてある。 |
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コンセントのへそネジ(プレート取付ネジ)には制振合金M2052のネジを使用。左はSWO-DXに装着したM4ネジ。本来SWO-DXのヘソネジはM3.5なのだが、このサイズの制振ネジは製品化されていないため、私はM4用ネジ切りを用いてネジ溝をM4に拡張した。そして、M4の制振ネジを装着している。ただし、この拡張加工は慎重に行なわないと内部部品を破損する危険性があるため、あまり勧められない。右上はレビトン5362IGに装着した制振ネジ。レビトンなどの海外製品のヘソネジはインチネジである。M2052にはインチネジも製品化されているので、それを購入してねじ込んでいる。制振ネジのインチネジはキムラ無線で購入。 | |
コンセントの取付部分。M5ネジで固定している。固定強度は抜群だ。ただし、制振ネジの効能は不明。ま、効いていると思うことにしよう。この電源ボックスに使っているネジは全て制振ネジである。制振ネジは製造行程の制約からマイナスタイプしかなかったが、最近はプラスネジタイプも現れてきた。制振ネジはオーディオ各店で扱われているが、種類が豊富なのはエンゼルショップ、キムラ無線、コイズミ無線だ。右上はプラグを差し込んだ状態。先に紹介した極厚ステンレスプレート電源ボックス登場までは、この強化木ボックスを主に使っていた。最近は使う機会がないので、部屋の飾りになっている。 | |
これは私が初製作した電源ボックスである。いきなりけったいな電源ボックスを作ったものだ。それもそのはず、この電源ボックスは私のオーディオラック専用に設計製作したものであり、ラック最下段のベース部分に組み込むという独特の仕様になっている。このようにした理由は、ひとえに独創性を追求した結果だ。私のオーディオラックはキャスターが付いているので、たった一人でコンポを載せたままラックを動かすことができる。普通のオーディオラックではこうはいかないはず。ラックを移動する際に問題になるのが、電源ボックスの存在である。ラックを動かすと電源ケーブルに引っ張られる形で電源ボックスを引きずってしまう。かといって、電源ケーブルをいちいち抜くのは面倒だ。であれば、オーディオラックに電源ボックスを組み込んでしまおう!というのが、ラック内蔵型電源ボックス製作の所以である。製作には相当の試行錯誤があったのだが、苦労の甲斐あって見事完成!電源ボックスをラックに内蔵したおかげで、電源ケーブルの取り回しが綺麗にまとまり、ラック移動の際には壁コンセントから延びている電源ケーブル1本を外すだけで済む。アルミくり抜きカット図はこちら。 | |
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この電源ボックス製作時点(2002年夏)ではレーザー加工の存在を知らなかったので、プレートの加工には一考を要した。ULコンセントのような円と直線を組み合わせた切り抜きは極めて困難なのだ。しかも、金属のくり抜きとなると私の持っている工具では不可能。東急ハンズに依頼したのだが、カットのしやすさを考えて、JIS規格コンセント用のプレートとした。つまり、単純な直線カットのみでくり貫けるプレートとしたのだ。よって、搭載できるのはJIS規格コンセントのみ。この電源ボックスは3組作る予定だったので、使うコンセントは計9個。となると、そんなに高いコンセントは使えない。結果、松下電工のWN1318を使うことに。 配線は品川電線のVVF2.0を使用。コンセントといい内部配線といい各安の組み合わせだ。ただし、アルミプレートのカット料金は\12,000もかかってしまった。5mm厚野切り抜きと言うのは非常に大変らしく、このくらいいただかないと割に合わないらしい。これでも製作してしばらくはそれなりに満足して使っていたのだ。だが、やがてもっと高品質で種類も豊富なUL規格コンセントの魅力に惹かれて、色々な電源ボックスや電源タップを製作することになった。そして、現在はこのアルミプレート電源ボックスはオーディオラックから取り外し、このページの冒頭に紹介した極厚ステンレス製プレート ラック内臓電源ボックスに付け替えている。 | |
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