オーディオみじんこ
わが愛しのオーディオコンポーネント
DAC内臓プリメインアンプ: パナソニックSU-MA10
発売:1989年 定価:\10.3万 購入年:2002年 購入額:\4万 購入先:ヤフーオークション
外見寸法:W430×D433×H186 重量:25kg 出力:100W+100W 消費電力:250W 
周波数特性:2Hz〜20kHz S/N比:105dB 内臓DAC:1bitMASH 32kHz 44.1kHz 48kHz 

SU-MA10のフロントパネル。大きなボリュームが印象的な外観。故長岡先生 のおっしゃられるように戦車のようなごつさがある。

背面もシンメトリー配置。アナログ入出力はAUX1、AUX2固定入力、TUNER、DAT入出力、TAPE入出力。中央下部にデジタル入出力があり、同軸入力2系統、同軸出力1系統、光入力2系統。AUX2の固定入力はアッテネーターパスのパワーアンプ部に直結されるので、使い方によってはパワーアンプとして使える。スピーカー出力はAB2系統ある。89年の製品なので電源ケーブルは直出し。ACアウトレットが3系統あり、1つはスイッチ連動、2つがスイッチ非連動。

 このアンプは、80年代に流行ったDAC内蔵プリメインアンプの一つで、なかなか面白い特徴を備えた凝った造りのアンプである。デザインも私好みで、ちょうどこの1989年辺りから黒一色だった国産オーディオの中にシャンパンゴールドをまとったコンポが現れはじめたのである。このSU-MA10も前機種のSU-A900の黒色から一転してシャンパンゴールドである。故長岡先生いわく「透明で繊細。DAC使用時のSN比の良さも印象的」とある。テクニクスでもいいようなものの、パナソニックブランドである。内蔵のX-PROコンデンサーもテクニクスのセパレートと同じかも?SU-MA10は中古ショップでは一度見かけたことがあるだけで、もっぱらヤフオクの出玉を狙っていた。探しはじめて数カ月後、やっと獲物を発見!で、落札!落札者と連絡を取ると我が家から歩いて数分の所にお住まいの方。ヤフオクやってりゃたまにはこういうこともある。こんな近くにオーディオマニアがいて、自分の欲しかった機種を持っていたという偶然、というか巡り合わせ。早速、直接取りにお伺い。落札後、数時間で取り引き完了というのは、私のヤフオク暦で最短記録だった。

実は、入手後数カ月間全く使っていなかった。AX-900が鎮座していたからだ。だが、せっかくだから使ってみようということでSU-MA10を使ってみた。この機種の特徴はなんといってもDAC内蔵だということだろうが、他にもメインボリュームをパスして直接パワーアンプ部にライン信号を送り込める入力がある。そこで、この入力端子にデンオンのプリPRA-2000ZRを繋ぎ、パワーアンプとして使用。また、TEACのCDプレーヤーVRDS-25Xsのデジタル同軸出力をSU-A10のデジタル入力へ接続。試聴したところ、SU-MA10の1ビットMASHは非常に優秀だった。SNがとても良い。元々ノイズが多く入っているCDソフトをかけるとノイズが完全に消えるわけではないが、背景ノイズが静寂で聴きやすい。AX-900に比べると音の押し出しに違いがあるが、フラットバランスな再生音が特徴。宇多田ヒカルのDVD再生においては音場感抜群。スターウォーズなどのSFものの戦闘シーンもレスポンスの良い低音が体を揺すぶる。下手なAVアンプはいらない。デビッドフォスターのピアノ曲では繊細かつ艶のある再生がおこなえた。これは20万円以上の現代アンプと互角に渡り合える。

使用して数カ月経つが、これといったトラブルはない。前使用者が丁寧に扱っていたのだろう。ただし、現在予備役となっている。なんせ、我が家にはオーディオは1セットしか置けないからなぁ。HTPCでもやるときには、AVアンプ代わりにSU-MA10を復活しよう。

SU-MA10は2003年8月にヤフオクにて売却。できれば手元に残しておきたかったが置き場所がなかったのだ。きっと新天地で活躍していることだろう。

天板と側板を外す。振動に強い高剛性セパレートシャーシを採用し、ツインモノラルコンストラクション構造を有する。外見からもシンメトリー配置が分かる。10万円のアンプを超えた造り。 上の写真にある黒いパネルをはずし配線ケーブルを抜くと、ヒューズが見える。ヒューズはフルサイズのスローブロー5Aが二つ。クライオヒューズなどに交換すると良いだろう。
松下特製のX-Proツインキャパシタコンデンサー。容量は1200マイクロF×4。強固な外装保護ケースで4つ1組に固定。同じものは上位のセパレートパワーアンプにも搭載されている。 10万円のアンプにしては異例の巨大トランス。しかもシンメトリーに2台搭載されている。容量は300VA×2と強力な電源部だ。強力な電源部のおかげでSU-MA10は同価格帯最新アンプを優に超える音質を有する。
背面のデジタル入出力部。オプティカルはいらないから、同軸をもう1つくらい増やして欲しい。なお、端子は同軸、アナログともに金メッキではないものの必要十分な端子。とにかくこの内臓DACはS/N良く優秀。 SU-MA10のスピーカーターミナル。AB2系統あり、前面スイッチでA/B/A+Bの切り替えができる。バイワイヤ接続も可。残念ながらバナナとYラグには対応していない。取り付けケーブルは3.5スケアまで対応可能。
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