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オーディオみじんこ
わが愛しのオーディオコンポーネント プリメインアンプ:ビクター AX-900 補足ページヤフーオークション出品AX-900の雑誌記事 発売:1993年 定価:35万円 購入年:2001年 購入金額:10.6万円 外形寸法:W435×D492×H172 重量:33kg 出力:75W+75W(8Ω) 200W+200W(3Ω) 消費電力:295W 負荷インピーダンス3〜16Ω 周波数特性:0.5Hz〜150kHz S/N比:LINE103dB MC76dB MM86dB リモコン付属 |
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「AX-900ここにあり」みたいな、悠然としたフロントパネル及び鋳鉄製ベース。このデザインは無骨だと、評論家たちには不評だったようだが、私はとても好きだ。色はシルバーがかったシャンパンゴールドだが、現行製品と並べても違和感は無い。ビクター独自のニューGmボリュームサーキットという高性能ボリュームを搭載する。
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背面は完全シンメトリー配置。電源ケーブルが底面から直出しなのが分かる。ライン端子のパネルが凸型に迫り出しているのが分かるだろうか。端子は削出しでは無い。端子間が比較的広いので、うまくすれば大形プラグを持つピンケーブルも接続出来そう。フォノ入力は入力感度可変式が1系統。MCとMMの切り換えスイッチが端子の間にある。MMは1.0〜2.0mVの連続可変、MCは0.2〜1.0mVの連続可変。可変は端子両側にある左右独立のボリュームでおこなう。 |
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AX-900はビクター最初で最後の大形ステレオプリメインアンプ。故長岡先生いわく「セパレートに負けないプリメイン」と評しておられる。ビクターは当時、ME-1000という超ド級モノラルパワーアンプを発売しており、ME-1000の勢いに乗ってAX-900を開発したに違いない。さらにビクターはHR-20000という超高級S-VHSビデオデッキも製品化しており、バブル崩壊なんのそのという感じだった。AX-900のベースは専用で型を起こしたと思われる鋳鉄製。なんという質実剛健なスタイルだ。かくして、そのデザインのシンプルかつ無骨なスタイルに惚れ、AX-900に惹かれていった。まさしく恋である。当時、みじんこはソニーTA-FA5ESという10万円程度のプリメインアンプを使用して、音質に不満はないものの正直飽きていた。時代の名機を操ってみたいという欲求は押さえられないものだ。そう、グレードアップはオーディオマニアへの道程なのである。様々な情報や雑誌を調べ検討を重ねた結果、グレードアップの候補はビクターAX-900とパイオニアA-09の二機種に絞り込んで、捜索開始。毎日のヤフオクチェックとオーディオショップ巡りを続けて2ヶ月あまり経過、しかし両機ともなかなかお目に掛れない。AX-900もA-09もあまり売れなかったのだろうか。当時の評価はそれなりに高かったはずだが。しかし、絶えまない中古ショップ巡回の甲斐あって、ついにオーディオユニオン吉祥寺店にて128000円で発見!うーむ、安月給の私にとって10万越の大台はなかなかに即決しかねる。せめて10万ぴったりなら・・・。なぜか、その時思ったのである、この機種は人気が無い、というかこの機種を探している人間はいまい、きっと売れなくて値段が下がるはず、と。この予想が、当ったのである。数日後、某店にAX-900の御尊顔を拝しに行くと、なんと1万下がってるではないか!まだまだだ、まだ下がるはずだ、時は年末、もう少し待てばオーディオユニオンの年末セールではないか!さらに数日後、同店を訪れるとさらに1万下がったー!106000円である。買い!買いだ!で、即購入。実はAX-900購入数カ月後、ダイナミックオーディオトレードセンターで99800円で売られているのを発見したが、悔やんでも仕方ない、すでに手元にあるのだ。
しかし、鋳鉄ベースが効いてるのか重い!33kgである。これは担いで帰れない。かくして、厳重な梱包の上、AX-900は宅配便で我が家に。るんるん気分で梱包をほどくと・・・ありゃ!?背面パネルが凹んでる!!購入時にチェックした時には平らだったのに!実は、この機種は上から見るとこのように凸型になっており、背面端子に圧力が掛かるとパネルがへこみやすいのである。こんな構造のもんだからきっと輸送中に箱が傾けられ、背面端子に自重が掛かり背面パネルを押し込んだに違いない、と。こんな構造ならせめてマランツのCD23のような保護パーツを付けて欲しかった。まあ、どうせ見える部分じゃないし、動作に問題なければいいか・・・と安易に考え、使いはじめる。というよりかこんな重いものをもう一度梱包してクレーム付けて送り返すのも面倒だな、中古だし・・・というのが正直な気持ち。で、とりあえず鳴らしてみる。なんだ、ちゃんと動くでは無いか、とほっとする。たしかにドスの効いた低音をベースにはっきりくっきり調の音質だ。ちょっと私的には低音がきついくらい。高音をきらびやかに散乱させるのもいい。ただ、S/N比は悪いと感じた。年数経過による劣化なのか、どうなのか。AX-900のボリュームはでかい割にはぐらぐらして、回した時の感触もゆるい。一瞬大丈夫か?と思うが、さにあらず。このボリュームは内部の電動ボリュームに信号を送るためのノブらしい。だったらこんなでかいノブはいらないじゃないか!とも思うのだが、この無意味にでかいノブがこの機種のチャーミングポイントなんだろうな。 AX-900購入当時はまだレコードプレーヤーが我が家に無かったので、フォノ端子のチェックはできず。これが後でとんだ災難になろうとは。そう、フォノ端子が壊れていたのである。気付いたのは購入数カ月後。後に紹介するKP-07M導入時にである。フォノ端子に接続しても、うんともすんとも言わない、というか鳴らない。これは、やはりあの凹みが原因に違いない!で、購入6ヶ月以内だったので、購入店に保証修理を依頼。購入してすぐでなかったため運送会社に賠償させるわけにもいかないようで、ショップの経費持ちで修理と相成りました。ショップにしてみれば貧乏くじ引いたような感じで、ごめんなさい。数日後、パネルが綺麗に平面になったAX-900が戻ってきた。店員さんいわく「やはりパネルの凹みで接点が切断されていたようです。また、補修用の背面パネルはすでになかったらしく、背面パネルを押し戻して直したらしいです。フォノも治ってますので大丈夫でしょう」と。ま、一安心ということで、持ち帰り早速レコードを聴く。修理に出したのだから当然だが、ちゃんと音が出る。よかったなー、愛しのAX-900。 AX-900の音は一言で言うと、切れよし押し出し痛快!そして、渦巻く高音が全身を包み込む。このアンプ気に入った!平面的ではなく、実に立体的に音像を作り上げる。まとまりの良い鳴り方をするL570とは対照的だ。AX-900は悪くいうとややドンシャリぎみの暴れ馬。しかし、PA-2との相性はとても良い。AX-900とPA-2がタッグを組むと音楽は爆音になる!みじんこお気に入りの組み合わせとなった。ただし、注意点がひとつ。AX-900はプラグの極性でずいぶんと音が変わるのだ。極性が正しく合うと痛烈な音を奏でるが、逆に差し込むとだるい音に。内臓フォノイコライザーについては、MCはいまいち、MMは元気よく鳴りっぷり良し。 別に壊れたわけではないが、AX-900は現在お休み中。代わってL570が活躍している。AX-900は近いうち、電源ケーブル及びSP端子、ヒューズの交換、各種ノイズ制振対策をして復帰の予定。 03.6.22 L570に代わって再びAX-900が前線復帰!やはりL570の端正で暖かい音とは違い、AX-900は鋭い切れ込みと押し出し。ただ、セレクターボリュームの調子がおかしい。修理せねば。 03.7.06 サンスイパワーアンプB-2103MOSの購入でAX-900は予備役に。 |
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底面はこのように重量級の鋳鉄製ベースになっている。脚も鋳鉄ベースと一体型の3本足。脚の底面にはフェルトが張りつけてある。写真では分かりにくいが、この鋳鉄製ベースは表面の粗さからけっこう大雑把に鋳抜いている。雑作も大胆と言うか大雑把な感じだ。 | 底板は鋳鉄製でごつい!脚は底板と一体成形された3点支持。電源ケーブルは底面中央から直出し。電源プラグは通常の2P。直付け電源ケーブルの改造はかなりリスクが高いけど、丸ごと換える予定。交換用のケーブルはS/AラボのHHSで決まり。 | ||
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SP端子はずいぶん小さく安っぽい。もう少し大きくしっかりした端子にしてほしかった。WBTかトリテックあたりに付け替えたい。なお、ご覧の通りAX-900に使用されるネジ類は全て銅製だ。 | 側板と天板を外した状態。完全シンメトリー構造。巨大なコンデンサーにヒートシンク、中央に居座っているトランスが特徴的。ベースは1センチ弱はある分厚い鋳鉄製で、内部の仕切り板は銅板が多用されている。ネジ類も銅製が多用。 | ||
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シールドされてなさそうなトランス。このアンプは音切れがいい代わりに、ノイズが多めに感じるので、トランスをシールドしてやると多少はノイズ減少になりそうな気がする。 | コンデンサーはエルナー製。大きい方は63Vの12,000μF。見るからに頼もしい。手前を横切るのは電源内部配線。左側が前面パネルの回路やヒューズ基盤が収納されている銅製ケース。 | ||
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