VRDS-25xsのノーマルモデルとVRDSメカニズムバージョンアップモデルの音質比較実験はこちら!
オーディオみじんこ
わが愛しのオーディオコンポーネント
CDプレーヤー:ティアックVRDS-25xs
発売年:1998年 定価:\23万 購入年:2002年 購入額:\14万 購入先:ヤフオク
外見寸法:W442×H145×D344 重量:23kg SN比:110dB Dレンジ:1Hz〜20kHz


TEAC VRDS-25xsを正面から望む。シンプルかつ重厚な外見は初代VRDS-25を受け継いでいる。

 「最後のCD再生専用機」と謳われたVRDS-25xsは長岡ファンご用達のハイCPなCDプレーヤーとして知られている。VRDS-25xsはVRDS(Vibration-Free Rigid Disc-Clamping System)という、CDのディスク上面から同径のクランパーで押さえ付けてディスクの面ぶれや偏心を極小にするティアック独自のディスクメカニズムを持つ。私も他聞に洩れず入手の機会を狙っていた。当時の私の使っていたCDプレーヤーソニーCDP-XA50ESに不満があったわけではないが、長岡先生が愛用されていたのでとにかく欲しくなったわけだ。時は2002年春、VRDS-25xsは現行機種であったものの価格は急激に下がりはじめ、実売\12万前後で販売されていた。価格の下落は後継機の発売を示唆するものであったが、新しモノ嫌いの私にとって、後継機に興味はなかった。(同年秋にX-25という後継機が出ている。)かくして、幾多の落札失敗の末、ヤフーオークションで念願の VRDS-25xsを14万円にて落札。出品者は個人ではなくオーディオショップ、説明によると展示処分品らしい。

さて、無事に届いたVRDS-25xsの特徴をご紹介。前作のVRDS-25xとフロントパネルデザインは全く同じ。インシュレーターは非磁性体製ピンポイントベースとベース受けタイプになっているが、これは設置時にピンポイントベースとベース受けがうまく重ならず、少々手間取る。また、VRDS-25xsには基本的にこの付属スパイクしか使えない。というのもVRDS-25xs本体にはφ8のインチネジが突出して固定されており、当然だが付属スパイクにもそれに見合うネジ切り加工が施されている。なので、付属スパイク以外のインシュレーターを使用する場合は、付属スパイクを取り付けた下にさらにインシュレーターをかますか、付属スパイクの設置位置とずらして設置するか、インシュレーターに自分でφ8のインチのネジ切り加工をするしかない。VRDS-25xs付属スパイクインシュレーターの善し悪しについてマニア間で様々な意見があるが、私はタオックのTITE-27Rにφ8のインチのネジ切り加工をしてVRDS-25xsにがっちり取り付けている。

 また、VRDS-25xのディスクメカニズムが一般的なフローティングメカ(外部振動を排除するためにスプリングやゴム系のインシュレーターで浮かすこと)なのに対し、VRDS-25xsでは底板の鉄板にアルミブロックを介してディスクメカニズムが強固に固定されている。つまり、硬度の高いもので振動を跳ね返すハード系インシュレーターの考えに基づいて設計されているのだ。これは数あるCDプレーヤーの中でも非常に珍しい制振機構である。

 さて、私の愛機となったVRDS-25xsだが、音質は非常に繊細かつ情報量が多い。ただし、鳴らし込みに少々こつがいるようで、安定したラックに置く必要がある。これはVRDS-25xsは頑丈に固定されているので振動に弱いのだ。また、VRDS-25xsの鳴らしはじめはぼけた感じで、CDP-XA50ESの方がメリハリがあって良い音に聞こえた。私はバランスケーブルでアンプと接続したのだが、使用当初にどうも音の広がりが煙をまいたようにおかしいなと思っていた。これは、後に述べるバランス出力ポートの配線ミスが原因であった。これについては、ティアックのホームページに不具合の報告が掲載されている。VRDS-25シリーズを所有の方は要注意だ。不具合内容は2つある。うーん、なぜこんな配線ミスが発売からだいぶ経って発覚するのだろう。詳細はティアックのホームページで確認しよう。そういえば初代VRDS-25も電源ケーブルの極性が表示とは逆だったというのは有名。

VRDS-25xsのピックアップレーザー。美しい水色をしている。 VRDS-25xsの内部。灰色の円盤とそれを支える黒いブリッジがVRDSメカ。
ヒューズはミゼットタイプのスローブロー2Aが4ヶ使われている。みじんこは写真のようにクライオオーディオテクノロジー社のクライオ処理ジルコン封入ヒューズに交換してみた。効果不明。気休めである。 大形のフィルターコンデンサーが4つ。みじんこは写真手前のコンデンサーの上部のように日本エミール製「貼れば音泉の湧くシリーズAP&P」という音質向上用の金属シートを貼ってみた。効果は不明。
アナログアンバランス出力はWBT製。VRDS-25xsのバランスは定評があったが、2002年春に配線ミスが発覚。CDプレーヤーVRDS-25シリーズの特定の製造ロットにおいて、バランス出力のHOTに関して取扱説明書やリアパネルの印刷(右写真参照)では2番COLD3番HOTと表記していたが、 実際には2番HOT3番COLDとなっていた。説明書のままバランス接続を行うと、位相が反転し変な音になる。あいにくみじんこの所有するVRDS-25xsはこの配線ミスのロットであった。私はティアックで無償修復してもらった。まだ、このことに気付かずにバランス接続し、逆位相の音を聴いている人もいるのではないか。 VRDS-25xsのピンポイントインシュレーターとスパイク受け。焼結合金製となっているが、なんの合金だろうか。このスパイク受けは音質的にあまり評判が良く無い。よって、別のスパイク受けを使っている人が多い。今春、ノーブランドメーカーからこれと全く同形状の真鍮、銅、アルミなどのスパイク受けが発売されたので交換すると面白いかも。秋葉原テレオン3Fとダイナトレードセンター2Fで販売されている。J1やAETのピンポイントインシュレーターならVRDS-25xsのφ8のネジ切りにぴったり適合する。私はAETのTI3530を使ってみたいのだが、高価なので今だ購入できず。現在は、タオックTITE-27Rを使用。
TITE-27R TITE-27R
VRDS-25xsの標準インシュレーターの代わりにタオックTITE-27Rを取り付ける。そのままでは取り付かないので、VRDS-25xsの底面から突出しているボルトに合わせねじを切る。ミリネジφ8.0。 TITE-27Rの上面と下面を紙やすりで平らにしてやる。やすりがけすると分かるが、けっこう歪みがあるのだ。なお、TITE-27Rの色は地金では無く塗装。やすりがけすると鋳鉄の地肌が見える。
ネジ切り加工を施したTITE-27R。ネジ切りは日曜大工店で入手できる。VRDS-25xs鉄鋼板のベースと鋳鉄製のTITE-27Rは相性が良いと思う。 VRDS-25xsにがっちり固定出来た。タオックTITEの締まりのある音は、VRDS-25xsの個性をより引き出してくれる。
VRDS-25xsにタオックのTITE-27Rを取り付けたところ。VRDS-25xs標準のインシュレーターも悪くはないが、このまま使っている人は少ないようだ。スパイク受けを使わずにスパイクのみで御影石に直置きする人が多いらしい。 なぜVRDS-25xsが2台も?これはノーマルのVRDS-25xsとメカニズムバージョンアップモデルとの音質比較実験をおこなうために、VRDS-25xsを追加購入したためだ。VRDS-25xsのメカニズムバージョンアップについての詳細はこちら
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