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ハイエンドショウトウキョウ2005レポート
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Hi-End Show Tokyo 2005
ハイエンドショウトウキョウ2005レポート
room C
2006.05.22公開!

開催場所:有楽町交通会館12階 開催日:2005.10.7-2005.10.9

半年以上も大変お待たせいたしました!遅ればせながら昨年秋に開催されたハイエンドショウ2005のレポートを公開します。出展社一覧はハイエンドショウトウキョウ2005出展社ページ

ハイエンドショウトウキョウ2005は国内外の中堅オーディオメーカーを中心としたオーディオ機器展示会。日本の三大オーディオ展示会の1つ。同展示会は2002年を皮切りに、毎年9月もしくは10月に開催されている。今回が4回目。会場は恒例の東京交通会館(JR山手線新橋駅前)の12階。規模と知名度は年々向上。今年の出展社数は40社弱。6部屋に分散して展示をおこなっている。入場は無料。東京インターナショナルオーディオショウ(有楽町国際フォーラム)と同時開催という形式を取っている。インターナショナルオーディオショウは国内外のハイエンドオーディオ(高額製品)を展示しているのに対し、ハイエンドショウ東京は主に国内オーディオメーカーの出展が多い。老舗メーカーから新進気鋭のニューブランドまで多数出展している。アットホームな雰囲気も好ましい。

さて、同展示会のレポートは、取材内容が膨大なので複数ページに分割して公開します。
このページでは同展示会レポートの第一弾、roomCの展示内容を掲載します。roomA/B/D/E/Sは追って公開予定。

roomCのの出展社は左写真の通り。6ブランドがブースを構えている。

右上はカイザーサウンドのブース。カイザーサウンドは広島のオーディオメーカー。ローゼンクランツというブランド名で種々のオーディオアクセサリーを製造販売している。ローゼンクランツの独自理論は広く知られるところ。同社ならではの単語を並べてみると、方向性/カイザーゲージ/カイザーウェーブ理論/105度/歯と歯茎の構造/波動コントロール/加速度組み立てなどなど・・・。その独自性ゆえ、同ブランドに批判的な意見も多く聞かれるが、それにも増して同ブランドに関心を抱くマニアもまた多いのである。同社の神懸かり的な理論を読んでいると、マユツバ的に思えてくることもあるのだが、商品自体に魅力があるのは確か。私も同社のインシュレーターを幾つか使用している。

カイザーサウンドブースの試聴システム背面。ナイアガラJrが2台置かれている。ケーブル類はほぼ全て同社のオリジナルケーブル。
右上はマランツのパワーアンプPA-01カイザーサウンドモディファイ機。外見はPA-01そのものだが、内部は相当いじってある。
上はローゼンクランツのパッシブコントローラーC-EX1。雑誌では見た事があるが、実物は初めて見た。同社のインシュレーターPB-REXMk2で3点支持。これは同製品に付属品としてセットされてくる。RCA端子はWBT、XLRはノイトリック製。幅は360ミリと小さめ。パッシブコントローラーなので、電源はいらない。価格は525,000円。パッシブコントローラーにしては高価な製品だ。
こちらはローゼンクランツのRGBシリーズケーブル。ケーブルルネッサンスという新機軸を打ち出し、赤/緑/黒の3色で構成されるメッシュチューブを被服している。被服の色によって音が良くなるらしい。まやかしにも思えるのだが、そう言われてみるとそういうこともあるのかなぁと思ってしまう。私もケーブルを自作する際、ケーブル配色に対してこだわる質なので、ローゼンクランツの着眼点には惹かれるものがある。この配色はどぎつすぎるんじゃないかなと思うのだが、意味があってこの配色にしているようなので、私が文句を言う筋合いは無い。線材には著名なケーブルメーカーTERALAB社の8N銅特注品を使用しているらしい。
左上は新型電源ケーブルAC-RG1。ケーブル自体は細身。たぶんφ10ほどか。IECインレットにはマリンコIEC320、電源プラグはハッベル製と思われる。同社のトップページのお知らせを読むと、同ブランドの電源アクセサリーは近々PSE対応と書いてある。
右上は
C.E.C.のブース。新型CDトランスポートTLOX。定価189,000円。本体寸法300(W)x 300(D)x 160(H)mm。電源部別。本体のみを考えると非常にコンパクトなCDトランスポートだ。もちろん、CECお得意のベルトドライブ駆動方式。同社のかつて最高機種であったTLOの後継機にあたる。色はTLOの黒に対し、TLOXではシルバーに変更。

右写真はハイエンドショウのために来日したカルロスカンダイアス氏。CECの製品開発を担っているオーディオ設計者だ。CECのLEFアンプは全てカンダイアスの手によるもの。例えばAMP71やAMP3300が代表作。CECの新製品、DAコンバーターDA53、フォノプリアンプPH53も同氏の設計。CDPの開発にも深く関わっている。この日は偶然、音源出版の取材陣に鉢合わせした。右上写真は音源出版取材陣による写真撮影の模様である。

余談だが、CECは中央電機株式会社として1954年に設立。レコードプレーヤーの製造でオーディオ業界に確固たる地位を築く。その後、オーディオ事業部が三洋の子会社に移転。レコードプレーヤーで養ったベルトドライブ技術をCDプレーヤーに転用。一連のベルトドライブCDプレーヤーはアナログ趣向のオーディオマニアに人気を博している。2000年にはCEC株式会社として独立。アンプの開発にも力を入れている。会社名は変われども、CECブランドは50年の歴史がある。 

BELLDREAM(ベルドリーム)のブース。同ブランドはアナログ関連のオーディオアクセサリーを中心に製品展開している。けっこうマイナーなブランドだが、最近は同製品の扱い店が増えている。実はこのBELLDREAMブランド、製造元は市川宝石という会社と思われる。代表作はトーンアームTA-0919。CECのターンテーブルにも採用されていたアームである。真鍮製スタビライザーCS-40、デジタル針圧計CS-85などは、昨今のアナログブームに乗じて登場した。右はベルドリームのXLRコネクターXLR-73。オス/メスペアで36,750円。ステンレス削り出しの高級キャノンプラグだ。導体はPCOCC。PHONONのXLRケーブルにも採用されている。市川宝石のプラグ掲載ページではCP-708,808という型番で呼ばれている。このXLRプラグはBD-CK3という型番でも流通しており、大阪の逸品館では同プラグをBD-CK3という型番で販売している。
バック工芸社のブース。良い響きを積極的に生かすというアクースティックフィールド理論を展開。それに沿った製品開発をおこなっている。スピーカースタンド、オーディオラック、インシュレーター、オーディオボードなどがラインナップされており、それらは全て木製であるのが特徴。カエデ、米松、黒檀などを巧妙に使い分けている。

バック工芸社は最近、ケーブルの開発にも力を入れている。右は同社初のラインケーブルFROUFROUシリーズ。ノンシールドで、細めのケーブルだ。導体は金/銀合金を単線で使用。ひょっとするとオーグラインだろうか。布製と思しき外装シースを纏っている。昨今の極太、厳重なシールド構造とは相対する設計思想だ。

DYNAUDIOJAPANのブース。世界的なスピーカーメーカーDYNAUDIO(ディナウディオ)の日本法人だ。同社のエントリースピーカーFOCUSシリーズが陳列されていた。これを駆動していたのはMIRAD(ミラード)のプリアンプSRA-C20Sと真空管パワーアンプSRA-M20。DYNAUDIOJAPANはMIRAD製品の販売元でもある。MIRADはヤナギヤ電気(浜松市)という機械メーカーのオーディオブランド名。メーカー自体は1977年から存在していたが、1996年よりアンプの設計に着手。オリジナルブランドMIRADを立ち上げたのは2000年。2003年にSRA-C20/SRA-M20を発表。外装デザインにはデザイナーを起用しており、デザインがとても優れている。SRA-C20は定価519,750円。SRA-M20は定価787,500円。RA-C20S/SRA-M20は以前、石丸電気レフィーノ&アネーロで見かけた。今でも展示されているだろう。
アシスタンスデザインのブース。中村製作所のオーディオブランド。同社はノイズカットトランス(アイソレーショントランスフォーマー)を中心に製造。最近は真空管アンプや電源ケーブルも製品化している。同ブランド名はここ数年の間に命名されたブランド名だったように思う。今回は同社の新製品が多数陳列されていた。手前はDUOMark2(NSIT-160TW DuoMark2)。定価88,000円。隣りはAClear1000pro(NSIT-1000Pro)。定価88,000円。奥はAClear800pro(NSIT-800pro)。定価80,000円。

同社のアイソレーショントランスはどれも皆、比較的手頃な価格。エネルギー感を損なう事無く、ノイズカット効果が得られるという話もよく耳にする。そんなわけで、電源フィルター系マニアの間に愛用者が多い。私も同社のDUOMark2あたりに着目している。

右は同社の真空管パワーアンプに接続されていたアッテネーター。明らかに自作だ。

これはアシスタンスデザインの真空管ステレオパワーアンプXJ485(Exclusive845/845premium)。プロトタイプの参考出品とのこと。発売時期/価格ともに未定。名称から分る通り、巨大真空管845を使用している。

ハイエンドショウトウキョウ2005レポートroom Cは以上。roomA/B/D/E/Sは追って公開予定。

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