オーディオみじんこ
オーディオみじんこ新システムの概要

-Audio Mijinko Cable Testing System-

 このページでは、オーディオみじんこの新システム(別称:ケーブルテストシステム)の構築過程をご紹介していきます。
 ケーブルテストシステムなんて大層な名前を考えたわけなんだが、そんなかた苦しいものではありまへん。主旨としては、自分好みの個性的なシステムを追求様々なオーディオアクセサリーを検証していくための、アクセサリー交換のしやすいシステムを目指しているのです。

2007.10.23

オーディオみじんこシステムようやく(仮)完成!

紆余曲折がありながら3年越しでオーディオみじんこ新システムがようやく完成!今月中旬に某雑誌社の取材があったため、スピーカーとスタンドを突貫工事で完成させて、このような感じに仕上げました。スタンドに関しては、ステンレスパイプ支柱バージョンに作り直す予定です。また、上記写真ではオーディオラックを2段2列にしてますが、これは取材用にみてくれを整えたのであって、実際には1段2列で使ってます。私はこのラックユニットを6個作ったんだけど、現状では置き場所の都合上、2つしか使ってないのだ。ま、このセッティングも仮のもの。おいおい煮詰めていくことにしよう。

突貫工事ではあるものの、スピーカーがようやく形になって、よかったなぁという感じ。上記写真はスピーカーの背面。このように、ネットワーク回路はむき出しです。回路左はFT48Dにつながるハイパスフィルター12dB/oct、回路右はFW208Nにつながるローパスフィルター6dB/oct。ユニットもエンクロージュア内部容積も、ダクト容積も、回路設計も、長岡先生のBS-111レオそのまま。

それにしてもこのスピーカー、四角四面のオーソドックスな面構えだなぁ。角を斜めカットするとか、もう少し工夫した方がよかったか。音は鮮烈の一歩手前で、プチハイスピード。低音の量感も十分すぎるほどで、6畳間には十分だ。。ユニットはFT48DとFW208Nという黄金の組み合わせなので、失敗することは少ない。きわどさや面白みという点では、フルレンジに軍牌が上がる。

2007.04.22

オーディオみじんこ新システムラックお披露目

こんにちは、みじんこです。いやー、このページの更新も久しぶりですねぇ。新システムのラック、オーディオボード、スピーカー、スピーカースタンド、電源ボックスなどは、昨年11月よりマキゾウクラフトさんに塗装依頼をしておりました。で、私の工作の甘さというか、事前の打ち合わせ不足と言うか、塗装上でマキゾウさんに大変お手数をおかけしてしまったことがあって、マキゾウさんでの塗装にずいぶんと時間がかかっておりました。なにがあったかというと、私のいつもの癖で、合板断面に木口テープ(シナを薄くテープにした粘着式木口被服テープ)にて木口処理したのだが、これの接着が不完全だったらしく、マキゾウさんとこで塗装の際に、ペラペラとめくれてきたとのこと。その補修のために、マキゾウさんにはだいぶご苦労をおかけしてしまった。あとで、マキゾウさんとの電話で知ったのだが、もともと、マキゾウさんの塗装は塗装に当たって下時処理を厚く施すため、木口処理は必要ないとのこと。むしろ、木口処理している場合、今回のように木口テープの剥がれ等の問題が生じるようだ。

ようやく、ラックとオーディオボードの板材の塗装が完了し、今月初めにマキゾウさんから塗装済み板材が返送されてきました。返送されて来た板材を元にラックを組み立て、完成したのが下の写真です。さぁ、いよいよオーディオみじんこ新システムの全貌の一端が形となって現れてきたって感じです。
これがオーディオみじんこ新システムの「城」となるオーディオラック&オーディオボードの組み合わせ状態。板材はシナアピトン合板あるいはハードメープル集成材を使用。このオーディオラック&オーディオボードは、全て個々の単体ラックと単体ボードを重ね合わせただけであり、ばらばらにすることができ、いろんな組み合わせでラックシステムを構築出来るようになっている。
横から眺めた状態。個々のラックユニットの外寸法はW600 D450 H225。内寸高はH165。ラック内には、高さの高い機器は設置できず、おおよそ高さ120mmくらいまでの機器が設置出来る上限となる。ラックユニットはご覧のように6ユニット制作している。この写真での最下層は、W600 D450 H30のシナアピトン合板からなるオーディオボードが3枚。最上層には、このボード1枚と、ハードメープル集成材からなるW400 D450 H30のオーディオボードを3枚並べ、総幅1800mmのラックシステムとしている。

ラックについてもう少し詳しく。ラックに使った板材はW600 D450 H30のシナアピトン合板で、この板材を上下2枚、12本のステンレスパイプを介して接合し、1つのラックユニットを構成している。なお、ステンレスパイプの外径はφ38で、内径はφ36。このステンレスパイプの内部には、樹脂ペレットなどを充填してあり、ステンレスパイプの鳴きを抑えている。

なお、上写真の状態は、私の構想の中では、第二段階の組み合わせであり、第一段階の組み合わせは、下写真の組み合わせとなる。

このラックシステムの原点は、いままで何度か申し上げてきたように、故長岡鉄男先生が提案、実践されてきた積み上げ式オーディオラックのアイデアを発展させたもの。長岡先生の提案ラックを略して長岡式積み上げラックと呼ばせてもらうが、この長岡式積み上げラックには、ラック内に発熱の高い機器を設置すると、ラック内が閉鎖的であるために、ラック内に熱がこもりやすいという欠点があった。私の愛用していた長岡式積み上げラックはこちらとかこちら

また、長岡式積み上げラックは、一般の下手な市販ラックより高い剛性を有するものの、その構成部材は基本的に合板のみであるため、剛性の面で今一歩というところを感じていた。

さらには、長岡式積み上げラックはそれを構成する合板の木口を木口テープで処理するなり、塗装を奇麗に仕上げるなりしてやれば、市販ラックに勝るとも劣らない見栄えのよいラックとすることができるし、実際、私もそのようにして長岡式積み上げラックを長年愛用してきたわけなのだが、長年使っていると新鮮みに掛けてきて、そろそろ飽きてきたのだ。で、ラックに金属的な輝きを加味して、さらなる見栄えの向上を果たし、以て新鮮みを出したいという欲求があった。

今回のラックユニットは、このようなことを鑑みて、ラック内のこもりの解消を第一の目的とし、剛性の向上、さらには見栄えの向上を目的として、設計、制作したのだ。

ま、このラックの制作に関する詳しい過程は後日紹介するとして、取り急ぎオーディオみじんこ新オーディオシステムの城となるオーディオラック&オーディオボードのご紹介でした。

2006.12.12

新システムケーブル配線図

こんばんは、みじんこです。今日は私の新システムのケーブル配線予定図をアップします。

ま、こんな感じです。電源ケーブルは9本使用。CDプレーヤーに使用予定の電源ケーブルは、適宜交換し、好みの音調へ変化させる。他のケーブルも暫定的なものなので、変化は大いにありえる。今回のシステム変更にともない、従来使用していたケーブルの大部分は、新しく製作したケーブルに入れ替わることになる。ブレーカーから第一の電源ボックスには、10mの屋内配線電源ケーブルで配線。これには、オヤイデのツナミを使用する予定。第一の電源ボックスから、パワーアンプ、第2、第3の電源ボックスへそれぞれ分岐。第2の電源ボックスはアナログ専用で、レコードプレーヤー、フォノイコライザー、プリアンプへの給電に使用。第3の電源ボックスはデジタル専用で、CDプレーヤー、DAコンバーターへ給電。使用する電源ケーブルは全て自作ケーブルだが、完成品電源ケーブルも2本保有している。これは自作電源ケーブルを製作したときに、比較試聴用として使っているケーブルで、具体的にはMITのShotgunAC1(5万円クラスケーブル比較)、同OracleAC1(15万円クラスケーブル比較)である。電源ケーブルに関しては、今までの経験から、かなり煮詰まってきているのだが、信号ケーブルとスピーカーケーブルに関しては、まだまだこれからである。
2006.11.26

新システムに関する設計図面

ケーブルテストシステム(オーディオみじんこ新システム)を構成するものには、アンプやCDプレーヤーなどの機器類はもちろんのこと、スピーカーやオーディオラック、オーディオボードが欠かせない。私の場合、スピーカーは自作をモットーとしていて、今回も自作である。オーディオラックも長岡式を改良したものを自作。さらに、電源ボックスやオーディオボードも自作する事にした。

 新システムを構成する自作品の図面を以下に示す。上図より、自作スピーカー、自作スピーカースタンド、自作オーディオラック、自作オーディオボード大、自作オーディオボード小、自作電源ボックス、補足図面3枚。なお、図面を作成ソフトからJPG変換するときに、線がズレてしまうことがある。お見苦しくてすんません。

自作スピーカーの3面図。
長岡鉄男先生のBS-111レオをベースに、板厚の増加(18→30へUP)、各ダクトからスリットダクトへの変更、ネットワークスペースを確保するなど、種々の変更を加えている。ステレオペアとして、計2台製作。
 自作スピーカースタンドの3面図。上記スピーカー専用スタンド。上記スピーカーに則して、奥行きが長いのが特徴。15mm厚合板の積層で構成されている。かなりの重量がある。たぶん30kg以上かな。積層された内部には、ジルコンサンドや顆粒状の樹脂が充填されている。計2台製作。

 スタンドに関しても、様々な案が浮かんだのだが、結局、上記のようなシンプルな構造に行き着いた。誤記:側面の天板/底板厚が75mmになっているが、これは誤り。正しくは、天板75→60、底板75→90。

自作オーディオラックの3面図。
従来の長岡式ラックは、側面が塞がれているため、通気が悪いと言う問題があった。その問題を解消すべく、種々の検討をおこなった結果、長岡式の特徴であるラックユニットを積み上げてラックを構成するという概念は活かしつつ、従来の側板を廃して、代わりにパイプで上下板を連結させることを思いついた。思いついたというほどのアイデアでもないのだが。
 ただ、市販ラックのように、四隅にパイプを排するのでは、進歩性がない。そこで、私は過剰なほどのパイプ本数をもって上下板を連結させることにした。つまり、1つのラックユニットの左右それぞれに6本、計12本を使う。強度的には充分以上。12本も使ったのは見栄えを狙ってのことである。ずらりと並んだパイプはさぞ美しいだろうと考えたのだ。
 パイプの内部には充填材を充填する。このようなパイプの充填材には、例えば、鉛粒、砂、米粒、顆粒状の樹脂、鉄球が挙げられるが、私は今回、顆粒状の樹脂を用いる事に決めている。顆粒状の樹脂は、適度な制振効果と、振動を高速で逃がすという効果がある。樹脂系素材には、オーディオ用に製品化されているテフロン粒などが挙げられるが、樹脂に何を使うか検討を重ねた結果、クッションなどで用いられる顆粒状の樹脂充填物を使う事に決めた。オーディオ専用に製品化されているものは高価であり、今回はかなりの量を使うので、安価なクッション用顆粒状樹脂を選んだのだ。なお、パイプの内部空間には5割ほど充填するつもりである。内部空間を全て埋め尽くすように入れると、音がデッドな傾向を示す可能性があるためだ。今回は、このラックユニットを計6台製作する。
自作オーディオボード大の3面図。
新システムにおけるオーディオラックの下に敷く、あるいはオーディオラックの上に載せることを想定して設計してある。これは単なる合板の積層。アピトン合板オーディオボードとしては、イルンゴが知られている。イルンゴのアピトン合板は薄いものでも60mm厚、厚いもので90mm厚の板厚を有する。それと比べると、上記オーディオボードは30mm厚なので、イルンゴに比べると薄い。ただ、このボードをオーディオラックの上あるいは下に置くと、ラックの天板/底板(各30mm厚)と重ねられる事になり、計60mm厚のオーディオボードとして機能する。計4枚製作する。
自作オーディオボード小の3面図。
板厚は上記オーディオボード大と同じ30mm厚。使用方法も同じ。ただ、このボードはハードメープル集成材で構成されている。ハードメープルは、木材の中でも硬質で重量のある板材で、響きが良いのでバイオリンなどの楽器の胴にも用いられる。ハードメープルを利用したボードには、バック工芸や、日曜大工応援隊の製品が挙げられる。ただ、それらはそれなりの値段がするし、希望のサイズがない。私の要望する溝加工などの追加加工を受け付けてくれない可能性がある。よって、このボードも自作である。計6枚製作。
自作電源ボックスの3面図。
特徴はたくさんあるのだが、それは後日説明するとして、かなり斬新なアイデアで構成されたものである。W130 D400 H150とかなり大きな電源ボックスだ。計3台製作する。
補足図面3-1。上記図面に記されているのは、スピーカーのフロントバッフルの加工寸法とスピーカースタンドにおける合板の加工図面である。
補足図面3-2。
ラックの板材におけるパイプの挿し込み穴の位置、その他、電源ボックスなどの詳細な寸法が記されている。
補足図面3-3。
これは自作オーディオボードの溝掘り加工などの寸法である。

以上

2006.9.20公開

 私の新システムについては、季刊オーディオアクセサリーやケーブル大全で偉そうに書かせてもらったが、実はまだ2006年秋の時点で暫定的な状態なのだ。今は、昔作った長岡式自作ラックの上に、機器類を並べて体裁を保っている。

 CDPにWadia6、DACにCHORDDAC64Mk2、プリにPASS ALEPHP、パワーアンプにPASS ALEPH3。レコードプレーヤーはNotteinghan(NAS)のSpeaceDeck、フォノは47labの4718。

 諸事情が重なって、新システムの製作はずいぶんと遅れている。ちなみに、オーディオ機器類は先に述べたように、大方揃っている。これから製作に取りかかるのは、機器類をセットするためのラック類、及び新型自作スピーカーである。新システム用に製作するのは、ラック類、スピーカー、電源ボックスなどなど。雑誌上で新システムの製作を好評してしまった以上、一刻も新システムの製作に掛かりたいところなのだが、ものが大掛かりなだけにおいそれとは進まない。現在は、板材が届くのを待っている状態である。

 いきなり構想の具体案を全て紹介するのは大変なので、細切れ的に紹介していきます。今日は新システムに使われる板材の板取り図面をご紹介。これです。

 これだけ見せられても何の事やらさっぱりわからん!って感じっすよね。この図面だけを見て、私がどんなものを作ろうとしているか、頭に思い浮かべられる方は天才です。

 この板取図の中にはみじんこ新システムの主要部分が詰まっている。サブロク板材から、いかに無駄なく必要な板を切り出すか!これが私にはたまらなく楽しい。図面下に書いてあるが、この板取図の中には、スピーカー×2、スピーカースタンド×2、オーディオラック×6、ラックカバー×3、オーディオボード×10、電源ボックス×3が盛り込まれているのだ。新システムの板取図を描き始めてからこの決定稿に行き着くまでに10ヶ月くらい掛かった。試行錯誤の連続。理想と妥協の積み重ねである。これが仕事なら嫌になっているだろう。好きだからやれるのである。

 板材調達と板カットはスピーカークラフトマンショップマキゾウにお任せしている。長年の付き合いになる自作スピーカー板材の高精度カット専門店である。かなりの難物にも関わらず、担当の和田さんは快く引き受けてくれた。しかし、この板材のカットは相当大変なはずである。時折、カットの進捗状況を電話確認しているが、やはり大変らしい。現在、カットは終盤戦にさしかかっているとのこと。

カット自体は単純な直線カットが大半なのだが、数量が多いのだ。一般的なスピーカー板材カットの5倍ほどの規模である。しかも、板材の中には30mm厚の特注アピトン材(15mmを2枚圧着プレスしてもらった)や、加工しにくいハードメープル集成材も含まれている。穴開け加工も多数ある。

中途半端だが、今日はこれまで。