オーディオみじんこ
わが愛しのオーディオアクセサリー
オーディオ用ケーブル使用自作電源ケーブルその2
2005.2.19新規

オーディオ用切り売り電源ケーブルを用いた自作電源ケーブルの項が長くなったので、続きのページをここに設けました。ここからは2004年秋頃からの新作電源ケーブルを中心に紹介します。

S/ALAB HHS使用電源ケーブル
No.55 SkyFish

S/ALAB HHSを使用した電源ケーブル。プリアンプPRA-2000ZR用に製作。1年ほど前にPRA-2000ZRの内部配線をHHSに交換、さらに電源ケーブルを脱着式にした。ならば、電源ケーブルもHHSに統一したほうがいいと思い製作した。シャークワイヤーのカラーメッシュを被せてあるので、見栄えも鮮鋭。ケーブル長は1.5m。HHSのシャープな切れの良さがPRA-2000ZRの快活さへさらに磨きを掛けている。あいまいなところが少なくなったのも好印象。

ACプラグには明工社のME2591、IECコネクターにはシェルター4781を使用。両者とも安い電工用パーツだが、そこそこイケる。ME2591は取り付け作業が楽なのがいい。メーカー製完成品ケーブルにも良く使われている。ケーブルには前述の通り、S/ALABのHHS(ハイエンドホースS)を使用。名称はNo.55 SkyFishとした。カラーメッシュの色から海を連想、HHSの爽やかな音色からトビウオをイメージした。
HHSの径はφ9なのでシャークの細い方のメッシュチューブがぴったり合う。シャークのメッシュチューブはSFチューブやFLチューブに比べ硬いので伸縮性、膨張性に乏しい。だから、適合するケーブル径が限られる。しかしながら、適合する径のケーブルに被覆した場合、弛みも皆無で、非常に美しい仕上がりが得られる。ケーブルの引き締め効果も抜群なので、SFチューブなどよりも音質に好影響を与えると感じている。
これはHHSにシャークワイヤーのカラーメッシュチューブを被覆しているところ。シャークワイヤーカラーメッシュチューブはヤフオクや大阪日本橋の河口無線、秋葉原のタイガー無線で購入できる。遠方の方はタイガー無線のネット通販を利用するのが便利だろう。
ディーバス14-4CT使用電源ケーブル
No.55 SkyFish

サウンドアティックスの自社ブランド「ディーバス」の14-4CTを使用。ケーブル長は1m。プラグ/コネクターにはオヤイデ電気のP-037/C-037を装着。VRDS-25xsの給電に使用している。14-4CTのエネルギー感が生かされ、そこにロジウムメッキ電極の切れの良さが加味された鮮度の高い音質に仕上がっている。

14-4CTは熱気と解像度が素晴らしい。¥3,000/mでメリハリ系のお勧め切り売りケーブルは何ですかと聞かれたら、私は14-4CTを筆頭に挙げる。この音色はたぶん外装ジャケットと導体自体の性格、撚り線の密度が高いことによるものと思われる。ポリエチレン製外装ジャケットはご覧の通り透明で、内部の新鮮が透けて見える。
14-4CTの絶縁材はテフロンで、赤と青に色分けされたものが各2本の計4本。当然ながら、スターカッド構造に撚られている。シールドは無いが、S/Nに不満は無い。ケーブル径は10φと細いながらも、片側2芯なので導体断面積は3.5スケア以上あると思われる。あえていうなら、中域のメリハリが誇張される分、高域方向の繊細感が薄らぐ気もする。外装ジャケットは異例のほど硬い。硬いというより弾力があるゴムのようなものか。スーパーボールのような弾力感がある。14-4CTの作業上の難点はこの外装ジャケットを剥くところにある。新品の刃を装着したカッターで慎重に切れ目を入れながら少しづつ切れ目を広げていく。1mm弱の深さまで切れ込みを入れたら、切れ込み部分を中心に手で折り曲げる。そして、まだくっついている外装ジャケットをさらにカッターで慎重に切り込んでいく。一挙に剥ぎ取ろうとすると、必ずといっていいほど絶縁材にまで切れ込みが入ってしまう。私も何度か失敗している。ハンダコテなどに固定した高温のカッター刃で外装シースを溶かしながら切り取る方法もあるのだが、切り込む深さを間違えると絶縁材を傷つけてしまうので私はお勧めできない。
外装ジャケットの切り離しに成功したら後は簡単。絶縁材はカッターの刃をなぞらせれば簡単に剥ける。絶縁材が剥ぎ取り難い時には、ライター火で少しあぶってやると、スポッと取り除ける。絶縁材を剥ぎ取ると、普通の銅線より濃い色をした艶々の導体が現れる。
導体がバラけないように先端にハンダを付けてやれば端末処理は完了。端末をセロテープなどで束ねて保護した後、カラーメッシュチューブを通してやる。メッシュチューブの端が解けないようテフロンテープを巻きつける。普通はメッシュチューブを被覆固定してから端末処理した方が、メッシュチューブを通しやすくて楽だ。しかしながら、もしケーブルの端末処理に失敗してしまったら、端末を剥きなおす必要が生じる。そうなると、一旦固定したメッシュチューブも短く切り詰めなければならない。このような理由から、端末処理に失敗する危険性が高いケーブルは端末処理の後にメッシュチューブを被せたほうが無難だ。なお、耐久性の面から言うと、端末には収縮チューブも被覆したほうが良いのだが、今回は外見を青一色に統一するため収縮チューブ掛けをしなかった。
ケーブルの加工が済んだら、次はプラグ/コネクターの装着だ。今回始めて気づいたのだが、P-037とC-037ではケーブル固定金具の向きが90度違う。これはプラグとコネクターのブレードの構造上そうなっているのであって、作業上特に問題があるわけではない。P-037・C-037のケーブル挿入口は大きく間取りされているので、太いケーブルや2芯同時差し込みがしやすい。
14-4CTのような片側2芯ケーブルを固定する場合は、2芯を束ねて1本にするより2芯のままP-037・C-037に差し込んだほうがケーブル固定の安定性も良い。P-037・C-037のケーブル挿入口にすんなりはまるように、14-4CTの芯線を手であらかじめ形付けておいたほうが良い。写真上はP-037プラグへのケーブル差込みの模様。
写真右上はC-037コネクターへのケーブル差込みの模様。ケーブル導体をネジ留め圧着固定し終わったら、プラグコ/ネクター双方のカバーを被せる。
私は最近、自作アクセサリーにエンブレムを付けることにしている。作品としての命を吹き込むためだ。余談だが、私はミクストメディアのオブジェ創作をライフワークとしている。だから、私にとって自作オーディオアクセサリーとは音の出るオブジェなのだ。ま、こう考え始めたのは最近のことなのだが。エンブレムの製作には試行錯誤があったのだが、その1案としてパソコンでプリントした透明シートを金属シートに貼り付けて、これをケーブルに巻きつける方法を思いついた。まず、インクジェットプリンター用の片面粘着クリアーシートにエンブレムのデザインをプリント。よく乾いたら、これを片面粘着真鍮シートに貼り付ける。真鍮シートはホームセンターや東急ハンズのクラフトコーナーで売っている。
真鍮シートを適当な大きさにカットし、ケーブルに巻きつける。さらに、スミチューブの透明タイプを被せて熱収縮させればOK。ただ、この方法はベストとは言えない。まず、収縮チューブ掛けの熱風で透明シートに気泡が生じ、見栄えが悪くなること。スミチューブ透明の透明度がいまいちなので、真鍮の輝きが鈍ってしまうことがある。さらには、収縮チューブを被覆する関係上、プラグ/コネクター装着前にエンブレムを装着しなければならないというのもある。この問題点を回避するために、現在は収縮チューブを使わずに透明の保護シートで巻きつけ固定しているが、それはまた機会があればご紹介しよう。
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