オーディオみじんこ
わが愛しのオーディオアクセサリー
壁コンセント
 オーディオ向けの壁コンセントは一般の2極とは違い、アースを含めた3極での接触構造になっている。オーディオ用の壁コンセントの由来は、病院用のホスピタルグレードコンセント。ホスピタルグレードコンセントは医療現場の機器の電源供給用に規格化されており、信頼性が第一。通常のコンセントと違う点は、まず電極のバネ性の強化。これは、差し込んだプラグが簡単には抜けないようにするためだ。さらには、3極、つまり3点での接触による構造的な安定も大きい。ホスピタルグレードの規格には、主に日本製コンセントに与えられるJIS規格と、アメリカの電気法に適合したUL規格がある。UL規格の方がJIS規格より電極の接触抵抗を低く抑えるように定められているので、音質的にも有利と思われる。

そもそも10数年ほど前のオーディオ界には、コンセントやプラグで音が変わるなどという認識はほとんどなかった。しかし、ごく一部のマニアがコンセントとプラグを抜けにくくするために、接触強度の強いホスピタルグレードコンセントとホスピタルグレードプラグを試したのがそもそものはじまり。ホスピタルグレードはその構造的安定の効果以上に、音質の向上が著しいことが判明。うわさがうわさを呼び、瞬く間にオーディオ界にホスピタルグレードコンセントが普及していった。当初のホスピタルグレードコンセントは、まさしく業務用のものを流用したに過ぎなかったが、やがてオーディオアクセサリーメーカーがオーディオ用途に改良を加えた壁コンセントが発売。さらには、オーディオ用に新規設計されたコンセントやプラグまで出現。ここ2〜3年でこれら電源周りは急激に製品数が増えた。これらオーディオ用途に発売されているコンセントやプラグは、電極やボディの材質、メッキ処理などに各社工夫が見られる。なお、「コンセント」は和製英語であり、正しくは「plugoutlet」「plugsocket」「external power receptacle」と言う。

現在最高峰か。剃刀並みの切れ味!
アコースティックリバイブ ACOUSTIC REVIVE CCR-DX
【カード/分割OK】 アコースティックリバイブ / CCR-DX
定価:\8,800 実売:\6,600 購入先:ダイナミックオーディオ秋葉原中古センター
アコースティックリバイブのCCR-DXは2003年12月発売の新製品。同社の電源BOX「RTP-6evolution」「RTP-4evolution」に使用されている壁コンセントの単売品だ。CCR-DXはオヤイデ電気のSWO-DXを元にクライオ処理したのが特徴。さらに、肉厚脱酸りん青銅の電極部表面を手作業で研磨して、接触面積を大幅に向上している。メッキはSWO-DXと同じで、超肉厚1.5μ銀メッキ+厚肉0.3μロジウムメッキ処理だ。今年10月末のAVフェスタで発売がアナウンスされていたが、12月にようやく店頭にお目見え。入荷が一番早かったのはダイナミックオーディオ秋葉原中古センター。みじんこも発売と同時に購入!さて、音質はというと・・・SWO-DXの音質にさらに磨きを掛けている。SWO-DXがカッターナイフの切れ味だとするとCCR-DXは剃刀の切れ味。痛いほど音が突き刺さってくる。オーディオアクセサリー111号で福田雅光先生が述べられていた感想にもうなずける。非常に細かい音まで表出してくるのは、クライオ処理のおかげだと思う。クライオ処理はサウンドアティックスの協力らしい。もちろん感想の個人差はあるだろうが、みじんこお勧めの壁コンセントだ。実売\6,600は高くない。もう1個買おうかな。実売価格はオヤイデ電気とダイナミックオーディオ秋葉原中古センターがともに\6,600で最安、オーディオユニオンお茶の水店は\7,450、アバック秋葉原本店は\7,850。
CCR-DXは真っ赤な箱に入っている。外装ケースの形状はSWO-DXと全く同じだが、色は艶消し乳白色だ。製造元もSWO-DXと同じくアメリカン電気。右はCCR-DXの内部。構造はSWO-DXと全く同じ。SWO-DXの取付金具は金メッキだったが、CCR-DXは銀色をしている。ここもロジウムメッキなのだろう。
みじんこ自作の強化木電源BOXに取り付けてみた。ここに、パワーアンプB-2103MOSとCDプレーヤーVRDS-25xsの電源ケーブルを差し込んで試聴。音はちょっと神経質な感じがしないでも無いが、みじんこの好みではある。「番長的」と知られるSWO-DXと比べると、CCR-DXは「武士」だな。なお、このCCR-DXはSWO-DXのものまねではない。純粋な系統進化モデルだ。オヤイデ電気の村山専務とアコリバの社長は仲が良いので実現したのだろう。現に、オヤイデ電気でも販売を開始した。
新進気鋭のハイスピード壁コンセント!
オヤイデ電気 SWO-DX
【カード/分割OK】 OYAIDE / SWO-DX

定価:\6,800 実売:\5,100〜\6,000 購入先:オヤイデ電気 

同好の人なら知らない人はいないであろう話題のコンセントがオヤイデSWO-DXである。昨年夏の発売開始とともに、評論家並びにオーディオマニアから絶賛の嵐!評判が評判を生み、一時は生産が間に追い付かないくらい売れたらしい。ボディはつや消しの黒色で頑丈。ボックス取付金具は真鍮に金メッキ。ボックス取付金具は通常1ミリ厚なのに対し、SWO-DXは2ミリ厚と分厚い。黒色に金色が映えて見た目がかっこいい。電極は銀メッキの上にさらにロジウムメッキ処理がされており、壁コンセントの最高級を目指すオヤイデのこだわりが垣間見える。音は文句無しの高水準。音の純度が際立つ。ワッタを越えたとの評判も耳にする。しかも、実売\5,100とオーディオ用コンセントとしては安価な部類。みじんこはSWO-DXを買い足して、現在4つ所有。オーディオルームの壁コンセント、並びに強化木電源ボックスに使用しており、目下レファレンスの壁コンセントだ。そういえば、つい先日、フルモデルチェンジされたオヤイデの定番電源タップ「OCB-1」3機種の内、中間グレードのDXにはつや消し青色のケースカラーのSWO-DX、最高グレードのEXにはつや消し黄色のSWO-DXが使用されている。ケースカラーを変えただけで構造は変わらないらしい。色にバリエーションを持たせるとは心憎い演出だ。ただし、黄色と青色のSWO-DXは電源タップへの標準搭載のみで、単売の予定は無いとのこと。さらに電源マニアに朗報!現在、オヤイデは待望のオリジナル電源プラグを開発中。今夏には発売されるらしいので大いに期待したいところ。村山さんのことだから、すばらしい精度で製品化されるだろうし、発売されれば間違い無くSWO-DX、4781BSRに続くヒット商品になるだろう。
ホスピタルグレード壁コンセントオヤイデSWO-DX ホスピタルグレード壁コンセントオヤイデSWO-DX
SWO-DX表。へそネジはφ3.5のミリネジが使用されている。みじんこはへそのネジ溝をネジ切りでφ4に加工、φ4の制振ネジを装着している。右はSWO-DXの裏。取付金具にある真ん中のネジを外すと、簡単に分解できる。これは、他のコンセントに無い特徴。内部は以外と単純な構造だ。
深紅の魔女!音も艶やかで女性的!
オヤイデ電気 SWO-GX

定価:\7,200 実売:\5,500 購入先:オヤイデ電気

SWO-GX+はSWO-DXの金メッキモデルだ。2003年10月発売。SWO-DXのロジウムメッキの代わりに、肉厚金メッキを施してある。これも発売前にオヤイデの村山専務から実物を見せてもらっていた。金メッキは深い金色を放っており、村山専務もこのメッキ処理には自信を持っておられた。外見形状や内部構造はSWO-DXと全く同じ。深紅の外装ケースがとても綺麗だ。音を聴く前に、この紅色に好印象を覚える。音質は中域が厚く、ふくよかなワイドレンジ。SWO-DXと好対照だ。メッキ処理の違いが音質にも現れている。SWO-DXの高域がうるさく聴こえる人にはうってつけの壁コンセントと言える。
SWO-GX+はご覧の通り艶消し深紅色だ。こんな色の壁コンセントは今までなかった。右はSWO-GX+の背面。取付金具の真ん中にあるプラスネジを外すと容易に分解できる。
食い付き抜群!見た目も惚れるビビットオレンジ!
レビトン LEVITON 5362-IG

定価:\7,000 購入先:ヤフオク 出品者:Cable Labs 購入額:\3,800

つい最近、ヤフオクのケーブルラボさんで購入。正直、このオレンジ色に期待して購入したのだ。オレンジ色のプラグは今まで見たことがないし、みじんこは個人的にオレンジ色が好きなのだ。特殊電磁界物性処理を2日ほどおこなうため、落札から到着までに1週間ほどかかったものの、届いたプラグを見て感動!なんという綺麗なオレンジ色なんだ!そして、試しにプラグを差し込んでみたところ、がっちり食い付いてびくともしない。レビトンの食い付きは評判通り。これほど食い付きの良いプラグは初めてだ。実に美しいレビトン5362-IG、眺めてばかりで満足してしまい、実はまだ音を聴いていない。つい先日、電源ボックスに取り付けてみたので、音質はいずれレポートする。20A、125V、UL規格。
ホスピタルグレード壁コンセントレビトン LEVITON 5362-IG
ホスピタルグレード壁コンセントレビトン LEVITON 5362-IG
見よ!この美しい姿を!青い丸はホスピタルグレードを表わすグリーンドットマーク。ちょっと見えにくいが、三角マークもある。これはアイソレートグランドを意味する印だ。秋葉原では5362-Aのクリームとグレーは見かけるが、オレンジの5362-IGは見かけない。金具、ボディなど、外見はレビトン8300-IGと全く同じだが、5362-IGの電極はメッキ無しブラス材。
オーディオ用ハイグレードコンセントの古株
PAD CRYO-L2
PAD / CRYO-L2

定価:\13,800 新品実売:\12,000 中古購入額:\6,800 購入先:オーディオユニオンお茶の水店

PADのCRYO-L2は、レビトンの定番壁コン5362-Aに改良を加えたもの。よって、パッと見は5362-Aと区別がつかない。改良点としては、5362-Aが真鍮の電極に対し、CRYO-L2はベリリウム銅。さらに、クライオ処理により物性を安定させている。オーディオ用途の壁コンセントとしては、けっこうな古株である。みじんこがCRYO-L2を購入した理由は、単に中古で売られていたCRYO-L2を見つけ、オーディオユニオンお茶の水店の松浦さんにCRYO-L2の説明を受けているうちに、そんなにいいなら使ってみるか、と言う気になったのだ。\13,800も出して新品を買う気はなかった。中古で入手したCRYO-L2ではあったが、みじんこの所有する壁コンセントの中では一番高い。先に紹介した5362-IGほどではないが、プラグの食い付きはけっこう良い。みじんこの購入したCRYO-L2は中古なので、前使用者の使用により電極のバネ性が少々弱まっているのかも。CRYO-L2はオーディオルームの壁コンセントに使用していた松下WN1318と交換して使ってみた。壁のWN1318をCRYO-L2に交換した際の音は、安定感が増したという程度。この差を大きいととるか小さいととるかは個々人の感覚と試聴ソフト次第だが。みじんこはわずかな差だと感じた。6月現在、部屋の壁コンはCRYO-L2からSWO-DXに交換され、CRYO-L2は休眠中。なお、CRYO-L2は製品付属の金属製コンセントプレートを使わないと真価が発揮されないらしい。このコンセントプレートは磁性体(!)で出来ており、コンセントから発する電磁波ノイズを空中に逃がす役割があるとのこと。
ホスピタルグレード壁コンセントPAD CRYO-L2
ホスピタルグレード壁コンセントPAD CRYO-L2
CRYO-L2表。色はアイボリー。レビトン5362がベースになっているため外見はそっくり。一口に5362とは言っても、多彩なバリエーションがある。CRYO-L2は5362の工業グレードタイプを元にしていると思われる。なお、今年8月初旬に発売されたCRYO-B2では取り付け金具が真鍮色(ベリリウム銅かも)をしており、外見上は5362-Aと全く同一。右はCRYO-L2の裏面。福田先生も雑誌でおっしゃられていたが、見た目にもう少し高級感が欲しい。ボックスに取り付けたら裏側なんて見えなくなるんだけどね。UL規格、20A、125V。付属のコンセントプレートはわざと磁性体で作られている。ほんとかどうか確かめてみたが、実際に磁石にくっつきました。
見た目は透明だが、音は以外とごつい!
フルテック FP-2R

定価:\12,800 購入額:\7,800 購入先:オーディオユニオン新宿店、お茶の水店

オーディオ用ホスピタルグレード壁コンセントは業務用製品に改良を加えたものが多いのだが、フルテックは新規にオーディオ用壁コンセントを設計、製品化した。アコースティックリバイブのヒット作、RTP-6や同RTP-4にも使用されていることで有名。ご覧の通りケースは透明で美しい。電極は銅にロジウムメッキ。オーディオユニオン新宿店で中古購入したものの、使わずに保存していた。ある時、みじんこは松下電工の鋼鉄製電源ボックスを発見、これを用いてオリジナル電源ボックスを作ろうと計画した。計画ではシルバーに光り輝く電源ボックスにするつもりだったので、それに合いそうなコンセントと言えばFP-2Rしかない。入手した電源ボックスは4ヶ口ボックスなので、もう一個FP-2Rを入手しなくては見た目が悪い。そう思っていたところ、オーディオユニオンお茶の水店で中古のFP-2Rを発見。迷わず購入。シルバーに輝く電源ボックスにFP-2Rは実に良く似合う。電源ボックスの重量が効いているためか低音の量感がすばらしく、高音は広がりを持つ。透明な外見に反し、ごつい音が出るな、という印象だが、取り付けるボックスによって変わってくるので一概には判断できない。いずれ、強化木ボックスなどに取り付けて他のコンセントと比較試聴してみよう。
ホスピタルグレード壁コンセントフルテックFP-2R
ホスピタルグレード壁コンセントフルテックFP-2R
FP-2R表。透明なコンセントはフルテックだけ。
FP-2R裏。作業性は普通。取付金具は金メッキ。
CP抜群の日本製業務用コンセント!
松下電工 WN1318
松下電工 / WN-1318

定価:\1,300 購入額:\1,100 購入先:東急ハンズ渋谷店

他の多くのオーディオマニアと同様、みじんこの壁コン初体験も松下電工製WN1318であった。WN1318はもともと病院などの現場に用いられるためのJIS規格のホスピタルグレードコンセント。非常に頑丈に出来ているので、各社オーディオアクセサリーメーカーのベースモデルにもなっている。色は白、茶、赤、深緑があり、みじんこは鮮やかな赤を入手した。10ヶまとめて東急ハンズ渋谷店で購入。秋葉原よりわずかだが安かった。WN1318はオーディオルームの壁コンと新作ラック最下段に内臓される電源タップに用いるため購入した。詳細は電源ボックスのページをご覧いただきたいが、始めての自作電源ボックスにして、いきなり奇抜に仕上がった。音はそれまで使っていたベルデンのPS1550と極端な違いは無かったように思う。ただ、オーディオルームの壁コンを通常のものからWN1318に交換した上で、改めてWN1318使用電源タップを介して各機器の電源をとった時、音質は劇的に進化した。音が明瞭に、音楽が生き生きと鳴り出したことを覚えている。この経験で思ったのだ。電源の上流側がネックであり、その対策がなにより効果的なのだと。このWN1318、今では見なれ過ぎて古めかしく思える思えるが、オーディオ用壁コンの重鎮としてこれからも愛され続けるだろう。ただし、オーディオ専門店でWN1318を扱っているところは少ない。WN1318の最安は楽天市場のアバックの\1,040。上の小さい写真をクリックすれば楽天市場のWN1318購入ページをご覧いただける。東急ハンズ渋谷店では色が各種揃って\1,100で販売。一般的には\1,300ほどで販売しているところが多い。
WN1318表。重量は120gと、壁コンの中でもかなり重い方。しかも頑丈。みじんこが取付金具を削ったので、本来の形とは違っている。
WN1318裏。ケーブル取付はネジ締め不要のワンタッチ差込式。つまり、差し込んだらケーブルを挟み込んで抜けない構造になっている。
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