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質問返答と書籍記事抜粋
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わが情熱のスピーカークラフト
みじんこオーディオシステムの真打PA-2登場!
自作スピーカー:長岡鉄男先生設計 PA-2
PA-2みじんこ仕様 最終バージョン T825/T925搭載状態
2006.04.01公開
ヤフーオークション出品に先立ち、PA-2改に搭載されているトゥイーターT825、スーパートゥイーターT925の詳細写真を公開します。長岡先生のPA-2は元来2Way方式のスピーカーである。私はさらにツイーターT825/スーパーツイーターT925を加えた。つまり、4way方式である。
PS300=ウーハー FT600=スコーカー T825=ツイーター T925=スーパーツイーター この4種のユニットのマッチングの妙がPA-2改の到達点であり、完成形となった。
天板に載っている金色のホーンツイーターがFOSTEXのスーパーツイーターT925。ネットワークボックスに搭載されているラジアルホーンツイーターがT825。T925は大型のホーンツイーター。故長岡鉄男先生がダブル使用していたことで有名。アンプとコンデンサーに大きく左右されるが、基本的にはかなり鳴りっぷりが良い。現状では0.47μF(43kHzカットオフ)でハイパスしているので、耳に付くようなことはないのだが、これを1μF(20kHzカットオフ)にすると、T925は俄然その存在をアピールし始める。シャンシャンと部屋全体に散乱する高域が鳥肌が立つほど気持ちよい。ただ、このPA-2改では現在、その役をT825に任しているので、T925は超高域を受け持つのみ(0.47μF)に設定してある。

T925には、専用の自作鉛台座(ツイーターベース)を製作。T925鉛ベース制作方法はFOSTEX T925& 鉛製台座をご覧あれ。鉛だから当たり前だが、このツイーター台座とても重い。

T825はプロ用のツイーター。普通のホーンツイーターとは形状を異にする。半球状のラジアルホーンとしており、これは指向性を強めるための形状。この写真のように、スリットが縦になるように設置した場合、再生音は横方向に広がる。磁気回路はT925と同じ。ドライバー部分の寸法も同じ。φ82。
ネットワークボックスを後ろ側にずらした状態。本体スピーカーの背面とネットワークボックス背面の位置を一致させている。これにより、T825取り付け位置は本体バッフル面から3cm後退。ピンと来られた方もいると思うが、リニアフェーズである。耳の高さやスピーカーからリスニング位置までの距離にもよるが、この状態でぴったりと位相が合う場合もある。
こちらはネットワークボックス前面と本体側前面を一致させた状態。ま、私はそれほど過敏に位相合わせを実験したわけではないので、はっきりした事は言えないが。とにかく、ネットワークボックスの位置を前後にプラスマイナス3cmずらす事が出来るので、位相合わせにシビアなツイーター位置の調整が可能なのだ。
FOSTEX T925を正面より望む。黒いドライバーに金色のホーンが映えている。許容入力50W。インピーダンス8Ω。再生周波数帯域 は5,000〜40,000Hz。文字通りスーパーツイーターだ。改めて言うまでもないが、超高域とは20,000Hz(20kHz)以上を指す。T925は、現行T925Aよりプロっぽい。古めかしいデザインかも知れないが、このごつい感じがなんとも魅力的。T925はご承知の通り、現行T925Aの前モデルである。ターミナルを除いた奥行き寸法90mm。ドライバー部外径φ82mm。ドライバー部奥行き62mm。ホーン部(真鍮部分)外径φ60mm。ホーン部奥行き28mm。定価27,000円/本。かなりのロングセラースーパーツイーターだったはずだが、いつ絶版になったんだったかなぁ。現在、ヤフオク/オーディオ店ともにペア3万〜3.5万円程度で取引されている。
こちらもう1台のT925。T925を載せている台座は鉛製の専用品。私のオリジナル設計製作。台座の重量は約3kg。ずっしりと重い。鉛は言わずと知れた防振素材。鉛の比重は11。振動の吸収性に優れている。T925は1.8kgなので、T925と台座を合わせると計4.8kg。
T925を斜めから望む。私はこのT925を中古入手。たぶん、新品当時から換算すると10年は経過しているはず。ドライバー部分に見える銀色のリングは輝きが鈍っているものの、真鍮ホーンは錆も無くツヤツヤと光輝いている。
もう1台のT925。自作の台座は鉛製。スタイロフォームで原型を製作。原型から石膏で型を取り、その型に溶かした鉛を流し込み。お手軽な鋳物成形だ。型から取り出した鉛台座にはバリや気泡があるので、ヤスリ掛けやパテ盛りで成形。最後はラッカー黒スプレーで塗装。ツイーターとの接触面には極薄のゴムシートを貼付け。密着性を高めている。底面には片面粘着式ブチルゴムシートを貼付け。防振と、設置の安定性向上を図っている。自作でもあり、鋳物は初挑戦だった事もあるが、精度はまぁまぁかな。初めてにしてはなかなかうまくできたかなぁと思う。もう一度作るかと言われたら、けっこう大変だったのでやりたくないかも。台座の制作過程についてはこちらに記載している。
T925のターミナル。刺さっているケーブルは私の自作品。ターミナル部分の酸化膜は音質劣化に直結するので、ときどき研磨布で磨いている。ポリマールと言う研磨布をハサミで細く切ってひも状にする。それをターミナルの穴に通し、ごしごし磨いてやる。
T925と鉛台座。台座の高さ55mm、奥行き70mm、幅140mm。前述の通り重量3kg。T925を載せた状態での、台座+T925の高さは105mm。
スーパーツイーター関連の部材一式。自作配線は金メッキ端子による端末処理済み。経年による導体酸化の心配はない。赤い収縮チューブをしている配線にはSOLEN製フィルムコンデンサーが直列接続されている。容量は0.47μFなので、43kHzからのカットオフとなる。このカットオフだと、まさに超高域再生。ホーン部分に耳を近づけても音らしい音はほとんど聴こえない。けど、これがスーパーツイーターの不思議なところで、あると無いとでは音楽の表情にかなりの違いが出る。こればかりは聴いてもらわないと分らない事である。PA-2にT925を加味する事により、リスニングルームへの音の広がり感や、再生音全体の芳醇さが増すし、何とも言えない心地よさが得られる。スーパーツイーターの存在とは、単なる高域強調という意味合いでは片付けられない。高域を延ばす事で、低域側のニュアンスまで変化してくることもしばしばある。
FOSTEXのT825。コンシューマー用ツイーターではなく、プロ向けのツイーターである。鋳物成形の重量級ホーンを搭載。球形ホーンはフォステクスの製品中、本機のみ。絶版ということも相まって、貴重なツイーターである。再生周波数帯域は2,000Hz-20,000Hz(2kHz-20kHz)。再生帯域からするとスーパーツイーターではなく、ツイーターの部類に入る。外形寸法は最大部外形90mm、奥行き122mm。許容入力50W。インピーダンス8Ω。クロスオーバー4kHz以上推奨。重量2,050g。長岡先生曰く「力はあるが多少癖もあるプロサウンドだ」とのこと。私もT925と比較してそう思う。T925もガッツンガッツン来る切れの良さがあり、少々荒っぽいところもあるのだが、T825はそれをさらに強調したようなサウンド。見た目も音質も通好み、私好み。
T825はバッフル取り付けフランジがある。私はT825をネットワークボックスに内蔵している。T825は裸で鳴らすより、このようにバッフルに取り付けてやった方が音質が向上する。これも実際にやってみて思った事だ。T825はネジ4本で取り付け。開口径はφ83-84が適切。写真では分りにくいが、このネジは制振合金M2052のM3ネジ。普通の木ネジから制振合金ネジに変えたところ、音質がかなり向上。高価なネジだが、それなりの価値がある。

以上、PA-2改に付属するT825とT925のご紹介でした。

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