オーディオみじんこ
わが愛しのオーディオアクセサリー
自作インターコネクトケーブル

ここではみじんこが自作したインターコネクトケーブルをご紹介する。ここに紹介していない自作ケーブルもあるのだが、それらは順次追加していく。完成品は別ページで紹介している。

オヤイデ電気 Straight Line series Type2.110AD

発売年:03年12月 定価:\3,000 実売:\2,250 発売元:オヤイデ電気 購入先:同左

昨年末にオヤイデ電気から2種類の切り売りインターコネクトケーブルが発売された。75Ωデジタル/同軸アナログ兼用のType1. 75ADと、110Ωデジタル/2芯アナログ兼用のType2. 110ADである。さて、価格は両タイプとも同じ。このType2. 110ADは断面図を見ての通り、2芯シールド構造をしている。直径はType1. 75ADと同じφ8.8mm。みじんこはType2. 110ADでアナログバランスケーブルを製作してみた。音質は奥行き感に秀でている。ゆえに、聴こえ方によっては音が引っ込んで感じるかも知れない。75ADとはやや赴きが違う。S/Nは極めて良好であるが、作り方で多少の違いは出るだろう。

Type2. 110ADの断面。左から順に端末の処理行程を並べてみた。2芯シールド構造をしており、内部介在物には中空チューブが多用されている。ホットとコールドの導体はともに中空チューブに螺旋上に巻かれた高純度銅で構成され、グランドはメッキ無し銅網シールドと銅箔で構成されている。
これはキャノンプラグの定番プラグ、ノイトリックのNC3FX-B(メス)とNC3MX-B(オス)。オヤイデ電気をはじめ秋葉原のパーツ屋で容易に入手可。ノイトリックのキャノンプラグは、正確に言うとキャノンと互換性のあるプラグなのだが、キャノンプラグとして使って何の問題もない。(キャノンプラグはキャノンプラグ社の商標登録品)ケーブル引き出し部分(ゴム製)をカッターナイフで切断する事によって、〜φ10mmのケーブルにフィットできる。
バランスケーブル製作 Straight Line series Type2.110AD完成
バランスケーブル製作の際は、手持ちの機器のバランス入出力が何番HOTになっているか調べてから、それに合うように製作する事が重要である。バランス接続にはアメリカ式(3番ホット)とヨーロッパ式(2番ホット)がある。大勢としてはヨーロッパ式に統一されつつあるものの、メーカーによってはアメリカ式で通しているものもあるようだ。アンバランス(RCA)ケーブルのようにホットとコールドのみなら楽なんだけどね。ケーブル導体とプラグのハンダ付け箇所には、酸化防止剤のケイグなどを塗っておくと精神上よろしいかも。Type2. 110ADケーブルは青みかかった灰色をしている。みじんこはこの色が余り好きではないので、見た目の良さを狙ってSFチューブを被せた。右写真の110AD使用バランスケーブルは75cmペア。VRDS-25xsB-2103の間で使用している。B-2103にはアッテネーターが内臓されているので、CDプレーヤーからパワーアンプへ直結できるのだ。
オヤイデ電気 Straight Line series Type1.75AD

発売年:03年12月 定価:\3,000 実売:\2,250 発売元:オヤイデ電気 購入先:同左

Type1.75ADは2003年12月に発売開始したオヤイデ電気渾身の一作!デジタル・アナログ兼用の切り売りケーブルだ。これは音が良い!!!みじんこのリファレンスケーブルはS/ALABのHLP-MWT PLUS自作ケーブルなのだが、Type1.75ADは音場の広がり感で圧倒的に勝っている。MWT PLUSは引き締まったバランスの良い音調が特徴だが、ややきつめの中高域が聴き疲れする部分もあり、長時間聴いていると疲れる。それを、Type1.75ADは見事に払拭してくれた。Type1.75ADは一言でいうと「気持ちの良い音」。思わず聴きながら心地よくて居眠りしてしまった。みじんこがいま求めているのは「心地よく浸透する音」。まさにオヤイデのType1.75ADである。傾向としては高解像度の極みなのだが、決してきつくはならない。MWTが線のくっきりした線描画ならば、Type1.75ADは緻密に描いた点描画のような雰囲気。低域はタイトに締まりながらも、表現力に過不足はない。この点もみじんこの好みである。12月上旬時点ではType1.75ADが先行発売されているが、12月末にはバランス110ΩのType2.110ADも入荷するらしい。

Type1.75AD端末処理 Type1.75AD端末処理
左から順番にType1.75ADの端末処理過程を並べてみた。灰色のケーブルジャケットは硬めのポリオレフィン。構造は同軸だが、素材や機械的構造が巧妙である。マイナス側は、まず銅箔テープがあり、これを剥くとメッキ無し銅編チューブがある。+と-間には硬質ポリオレフィンが介在。 プラス側導体はチューブコア導体、つまり中空チューブにスパイラル状に巻き付けられており、薄膜ポリエチレンで絶縁。チューブコア導体はS/A LAB、AET、WIRE WORLD、QED、SUPRAに見受けられるように珍しくはないが、手間の掛かる構造を実売\2,250/mで発売できたことに驚く。
Type1.75AD自作 Type1.75AD自作拡大
早速Type1.75ADで自作してみた。これは友人の依頼で製作した1mペアだ。このケーブルは極めて硬いので、取り回しには細心の注意を要する。下手をすると機器の端子を壊しかねない。さらに、ケーブル直径がφ8.8mmと極太なので、φ8mmまでしか対応していない単売プラグは使用できない。φ8.5〜9mm対応のプラグを選ぶこと。ブランド品だとWBT-0144・WBT-0101、カルダスSRCA・AGMO・SLVR・GRMOが適合する。ただ、WBT-0108とフルテックFP-106Rは使用不可。なぜなら、プラス導体をプラグのプラス側に配線しようとしても、マイナス側のネジ止め構造部分が邪魔をして配線できないのだ。フルテックFP-102・FP-101は一応使えるが、やはり構成部品に問題点があるので、避けた方が無難。 Type1.75ADの製作には、小沼電気で販売しているWBT型のコレットチャックプラグRP137Tを使用。ノーブランド品で\750/個なり。金ピカで趣味が悪いな、と思いつつ購入した。実際に装着してみれば、なかなか美しい!ブランド品と比べても遜色なく、なにせ安い。このプラグはφ8.5mmまで対応と書いていたが、実際は9mmまで対応可能。Type1.75ADは太いので、標準のネジ締め方法ではケーブルが固定できない。この場合、ネジは使わず、収縮チューブで固定するのがベターだ。このケーブルの制作費はType1.75AD \2,250/m×2m+プラグ\750/個×4個=\7,500。(消費税・ハンダ代・収縮チューブ代などを除く)なお、オヤイデ電気ではType1.Type2.ケーブル使用の完成品ケーブルも販売中。
Type1.75AD試作品 Type2.110ADの試作品
みじんこはType1.75ADを、発売数カ月前にお借りしていた。聴いて正直、感動したものだ。製品版は青灰色のケーブルジャケットだが、試作品では黒だった。外径も試作品の方がφ8mmとややスリムだった。断面のゆがみを調整したら、製品版では0.8mm太くなってしまったらしい。 最近、村山社長からType2.110ADの試作品もお貸しいただいた。音の押し引きが速く、弾力性と反応性に富んでいる。高域の繊細さが印象的なType1.75ADに対し、Type2.110Aは中低域が厚い。両方製作すれば音の違いを楽しめる。この110AD試作品はφ9.8mmとかなり太いが、製品版は75ADと同じφ8.8mmになった。

-インターコネクトケーブルの分類-

インターコネクトケーブル(略してインコネ)はコンポ間を繋ぐ信号ケーブル。ラインケーブルとも呼ばれる。インターコネクトケーブルはアナログケーブルとデジタルケーブルに大別される。

アナログケーブルは、信号伝送方式の違いからRCAケーブルとバランスケーブルに2分される。RCAケーブルは普通に良く見られるピンプラグのケーブルで、別名ピンケーブルとも言われる。米国のRCA社が開発したのが名前の由来。RCAケーブルのケーブルは2芯或いは同軸の導体構造をしている。一方、バランスケーブルはキャノンプラグ(XLRコネクター)を使用したケーブルで、別名キャノンケーブル、XLRケーブルとも言われる。バランスケーブルの導体構造は2芯シールド或いは3芯構造をしている。米国のキャノン社が開発したのが名前の由来。詳細な説明は控えるが、バランス伝送はノイズに強い事が特徴。バランス入出力を備える業務用機器、或いは高級機器に使用される。

デジタルケーブルは、伝送方式の違いから、光デジタル・同軸デジタル・バランスデジタルに3分される。光デジタルはその名の通り赤色レーザー光を用いた伝送方式で、光ファイバーを伝送導体に使用している。光デジタルは、東芝が開発したTOSリンクと、米国のAT&T社が開発したSTリンクがある。TOSリンクはポータブルオーディオから単品コンポまで広く普及している。一方、STリンクは一部の高級コンポや業務用機器に搭載されているが、普及率が悪かったため、消え行く運命にある。同軸デジタルとバランスデジタルはギガへルツ帯の高周波を伝送手段に用いたデジタル伝送方式である。オーディオ用の同軸デジタルは、一般的なデジタル伝送であり、ケーブルの特性インピーダンスというのが75Ωに規格化されたものを指す。導体は同軸構造(2芯構造をしたものもある)をしており、RCAプラグ或いはBNCコネクターを装着している。一方、バランスデジタルはケーブルの特性インピーダンスが110Ωに規格化。導体は2芯+シールド構造、或いは3芯構造をしており、キャノンプラグ(AES/EBU端子とも言われる)を装着している。その他、SACDやDVDオーディオの登場により、これら次世代オーディオに適正化したデジタル伝送方式をオーディオメーカー各社が相次いで発表している。デノンのデノンリンク、アキュフェーズのHSリンク、ソニーなどのi-LINKが一例。

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