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オーディオ聖地巡礼記2007年1月後半

ここでは、みじんこの足で稼いだオーディオショップ巡礼記をお伝え。巡礼地は秋葉原を中心とした東京都内のオーディオショップ最新情報、みじんこの目に止まった新入荷のオーディオアクセサリーや珍品、名機と謳われた中古オーディオ機器の入荷状況をいち早くご紹介!みじんこがオーディオ店で見て聞いたオーディオ業界裏話も。

2007.01.23
新年の秋葉原オーディオ店その4

こんばんは、みじんこです。今日は4回連続「新年の秋葉原オーディオ店」その4です。今日は秋葉原ラジオ会館4階のオーディオアクセサリー専門店、キムラ無線の新製品入荷情報をレポートします。

フルテックの新型コンセントが新入荷。訪問時点(1/8)では、まだ私が行きつけの他のオーディオ店には入荷してなかったので、やはり木村無線の新製品入荷は業界随一だ。もうそろそろ他店にも入荷している頃だとは思うが。
フルテックは今月、ロジウムメッキタイプの最上級コンセントFT-D20A(R)定価14,490円を筆頭に、金メッキタイプFT-D20A(G)定価12,390円、FT-D20A(R)の1個口タイプであるFT-S20A(R)定価14,910円、FT-D20A(G)の1個口タイプであるFT-S20A(G)定価13,020円、FT-D20A(R)の15AタイプであるFP-15A(R)-N1定価8,820円、FT-D20A(G)の15AタイプであるFP-15A(G)-N1定価6,825円、FP-15A(R)-N1またはFP-15A(G)-N1と同形状のメッキ無しタイプであるFP-15A(Cu)-N1定価4,725円の計7機種が一斉に発売されたのだ。型番を列挙しただけでは何の事かさっぱり分らんだろうが、まぁ、とにかくいっぱい出たのだ。

FP-15A(G)-N1は、FP-15A(G)のバージョンアップ品だが、取り付け金具や背面構造に前モデルとの差異が確認出来る。
FP-15A(Cu)-N1は、FP-15A(Cu)のバージョンアップ品で、やはり前述と同様の差異が確認される。
FP-15A(R)-N1は、従来の系統には無いモデルだが、FP-15A(Ag)のバージョンアップの代わりに、FP-15A(R)-N1が生まれたと考えるべきだろう。

けれども、やはり興味の抱くところは最上級モデルFT-D20A(R)とFT-D20A(G)、或いは1個口コンセントFT-S20A(R)とFT-S20A(G)だろう。

最上級モデルFT-D20A(R)。定価14,490円。今までに無い完全新金型によるオーディオ専用コンセントだ。FT-D20A(R)に関しては、FP-20A(R)のバージョンアップ品、FT-D20A(G)はFP-20A(G)のバージョンアップ品と考えてよいが、構造、外見的には全く別物のコンセントである。背面をご覧のように、5.5スケア線も余裕で挿し込めるような大きい内部配線挿し込み口を有している。また、配線ネジ留め部分には、スライド式カバーが設けられている。コンセントは通常、ケースに収納されて、コンセントカバーを被せて使われるものだから、このスライド式カバーは必要ないのではないかと思うのだが、ごく稀な使い方、例えばコンセントカバー無しで使う場合に、スライド式カバーは生きてくると思う。

FT-D20A(R)およびFT-D20A(G)は、たぶん、私の知る限り、オーディオ用に流通しているコンセントの中では最も大きいコンセントだと思われる。あくまで見た目での判断だが。オヤイデのSWO ULTIMOシリーズコンセントより見た目に(横幅が)大きそうである。定価14,490円(実売11,150円)は、オーディオ用コンセントとしてはかなり高額。SWO-DX-ULTIMOが2個買えそうな値段である。元来、フルテックの20A仕様コンセントは高額だったので、今回の値付けもその路線を踏襲しているのだろう。ワッタゲートのWATTaGATE381正規価格よりは安いが。はたしてどれほどの実力を有しているのか。ま、いずれ購入して検証してみなければならんな。

それにしても、従来のフルテックらしからぬ派手なパッケージだなぁ。フルテックは3年ほど前からカーオーディオ分野に本格参入しているが、その影響が感じられるようなパッケージだ。カーオーディオはとかく派手だからなぁ。個人的には、コンセント本体ケースの色は灰色ではなく、もっと別の色にした方がよかったのにと思う。コンセント自体は重厚そのものの造りだが、灰色のケースが少々安っぽく見えるのだ。ま、ケースの色なんてどうでもいいじゃないかと言われればそれまでなんだが。

これは1個口コンセントFT-S20A(G)。FT-S20A(R)も外見上は全く同じ。今回のフルテックコンセントの新製品群で特徴的なのは、オーディオ用コンセントとしては珍しい1個口コンセント製品化したことだろう。

1個口コンセントは、福田先生がAA誌123号などの書籍で述べられているように、一般的な2個口コンセントより音質的に有利らしい。私は一個口コンセントを使った事が無いので、どの程度の音質的な差があるのかは体験していないのだが、なんとなく有利であろうと言う事は想像出来る。その理由としては、1個口コンセント内部の電極が、2個口のそれより構造的にシンプルだからだ。シンプルであるが故に、振動などの影響を最小限に抑えられるのではないかと考えられるのだ。

オーディオグレードの1個口コンセントとしては、従来、CSEのCON-3、CON-4などが存在していたが、1個口コンセントは比較的マイナーな存在であった。あと、1個口業務用コンセントをオーディオ用電源ボックスに使用した例としては、HBL8219C(サエクのTAPMATE、TAPPLUSなどに搭載)、HBL5251(ローゼンクランツのナイアガラなどに搭載)、明工社の1個口コンセントなど(型番忘れた。チクマの75CPS-14AGMk2-CLに搭載)などが挙げられるが、これら業務用コンセント単体の一般入手は難しい。

FT-S20A(R)、FT-S20A(G)の発売は、1個口コンセントの購入の選択肢が広がると言う意味ではとてもよいことだ。ただし、実際に1個口コンセントの需要があるのかどうかは微妙なところだ。それは、コンセントの大きな目的の1つ「電源経路を分岐して増やす」という目的に合致しないからである。分り易く言うと、一般的な2個口コンセントでは、2本の電源ケーブルを挿し込めて2台の機器に電源を供給できるが、1個口コンセントでは1本しか挿し込めないからだ。だから、FT-S20A(R)およびFT-S20A(G)は、よほど電源経路にこだわっているマニアでない限り、購入の選択肢になりづらいのではないだろうか。1個口となると、専用の1個口コンセントプレートを使わないといけないというのもある。ま、個人的には、よくぞこういう面白いコンセントを出してくれたなぁと思っている。

こちらはフルテックの従来品である20AコンセントFP-20A-GとFP-20A-R。フルテックのホームページには、まだ掲載されているので、現行製品のまま継続販売するのか。いやー、たぶん在庫限りで絶版になるのではないだろうか、というのが私とキムラ無線さんの予想。

右はナノテックシステムの電源ケーブルGSC-301。1.8mで定価49,980円、木村無線実売39,900円。ナノテック初の電源ケーブルのはず。新興オーディオアクセサリーメーカーの中でも、ずいぶんと勢いの良いナノテックだが、ついに電源ケーブルまで製品化してきたか。ケーブルは2スケア弱のOFC撚り線導体の3芯キャプタイヤ。シールドは無し。ごくオーソドックスな構成だ。絶縁はPVC。このPVCは、最近ちらほら耳にするオーディオグレードPVC。最外装には、ナイロンメッシュと思しき被服がなされている。このナイロンメッシュ仕上げだけを見ると、クライオオーディオテクノロジーのACケーブルSC-AC3.5に良く似ている。ACプラグはフルテックのFI-11(G)、IECコネクターはフルテックのFI-15シリーズを装着。なお、GSC-301に使われているケーブル部分は、切り売り販売もされるようで、型番は同じGSC-301として、キムラ無線実売4,700円/mで切り売り販売される。切り売りの方の実物は、確認し忘れたが、たぶん最外装の被服はないと思う。音は使ってないので何とも言えん。2004年の特定電気用品PSE以降、製品数が激減した完成品電源ケーブルであるが、こうやってぼちぼちながらでも新製品が出て来ること自体は喜ばしい事だ。しかし、出てくるのは国内勢が大半で、海外勢のアイテム数がいまだ回復していないのは、さびしいところ。これはもうどうしようもない事なのだ。

フォステクスのPリングの最後の1ペア。フォステクスは金属価格の高騰を理由に、昨年時点でPリングの製造中止を決定。すでにメーカー在庫は皆無で、現在はオーディオ店店頭の在庫のみが流通している。それもそろそろ終わりのようで、おおかたのスピーカークラフト店では在庫無し。キムラ無線に至ってもこれが最後の1ペアとなった。
石油価格の高騰は、車のガソリン価格の高騰や、旅客機の燃油サーチャージなどで身近に見聞きすることができるが、金属価格の高騰は、普通に暮らしていればあまり実感が湧かないかもしれない。けど、この1年余りの間の金属価格の高騰、特に銅の価格高騰は凄まじいものがある。たぶん1.5倍、あるいはそれ以上の高騰だ。つまり、オーディオに深く関わる部品、例えばオーディオケーブル、コンデンサ、コイル、トランス、インシュレーター、機器の筐体等々、全てに銅価格の高騰は影響し始めている。真鍮は、銅と亜鉛の合金だから、当然銅価格の高騰の影響を被っている。銅の使用率の多いもの、例えば上記のようなPリング、これはもう真鍮の塊そのものだから、素材の価格がもろに影響してしまう。フォステクスのT900Aなど砲金をふんだんに使用した製品群も、昨年秋より値上げされた。その他、スピーカーネットワーク用のコイルやコンデンサも、値上げ傾向にある。値上げの率は、メーカーによって様々で、フォステクスのように1割アップに留まるところもあれば、ムンドルフのようにいきなり値段が2倍になるものもある。さて、この金属価格の高騰は、時期が経てば元通りになるのか。金属価格の高騰は、戦争の予兆だとかいう話を聞いた事がある。大変な事態にならなければいいが。

右はハイファイ堂秋葉原店で見かけたオーディオアナログ(AUDIO ANALOGUE)のCDプレーヤーPAGANINI。定価178,000円が中古89,800円。スタイリッシュコンポを地でいくデザイン。最近同社のCDPが気になっているので、目に留まった。

ところかわってこちらはダイナミックオーディオ中古センター植木店。店内の半分は、オーディオ機器、半分はオーディオアクセサリーという構成。オーディオアクセサリーが陳列されていると言うよりは、店内に充満しているといった感じのお店だ。上写真は、オーディオ機器のコーナーで、新品がメインだが、中古品もぼちぼち置いてある。あまり大きな声で言えないが、秋葉原の中でも、同店の販売価格は最安であることが多い。オーディオ機器も、そしてオーディオアクセサリーもである。特に激安なのは、店頭展示の現品である。現品とは言っても、箱から出して並べただけ(多少通電させてるかもしれんが)なので、新品と言っても差し支えない。同店では、不定期に、そして頻繁にセールを実施するので、そのタイミングにかち合えば、欲しい機種がかなりの安値で入手できる可能性がある。なにか欲しい現行オーディオ機器がある場合、同店の価格はチェックしてみるべし。例えば、最近発売されたデノンのPMA-CX3、DCD-CX3が欲しいなら、同店に直接行ってみることだ。信ずる者は救われる。
例えば、フライングモールのプリアンプPA-S1は現品実売セール特価126,000円。MA-S160も126,000円。安い。

同店には珍しい中品もしばしば入荷する。右は、ヤマハのパワーアンプB-2。これは当然ながら中古。20年以上前の古い機種だが、美品だった。8万くらいだったかな。これはこれでけっこう需要があるんだよなぁ。

これで新年の秋葉原巡礼は終了。帰りがけの秋葉原駅前で、ティアックの看板を発見。ほう、こんな看板、以前からあったっけな?エソテリックが載っているのが、マニア的にちょっと嬉しいではないか。

そうそう、閉店してから気づいたんだが、秋葉原駅の秋葉原デパートが昨年末で閉店になっていた。ちょっとショックである。同店1階のお好み屋さんや、豚汁定食店は、私もよく利用していたので、とても残念だ。この先、このデパート跡はどうなるんだろうか?駅の反対側みたいに、妙に小奇麗になって欲しくないっす。

秋葉原駅前のイルミネーション。いつまでも、この雑然とした雰囲気であってほしいものだ。
秋葉原駅電気街口改札。では、総武線に乗って帰るとしますか。さいなら〜。
2007.01.21
新年の秋葉原オーディオ店その3

こんばんは、みじんこです。ページが長くなるので、後半ページに突入です。1月前半はこちら

さて、今日は新年の秋葉原オーディオ店その3として、コイズミ無線をレポートします。コイズミ無線は、スピーカークラフトの大御所的存在のオーディオ店。コイズミ無線は、今日紹介する本店(ミツウロコビル5階)と、秋葉原内に2店舗(ミツウロコビル1階マイウェイ店、秋葉原ラジオストアー店)の、計3店舗で展開している。規模は本店が一番大きく、試聴イベントなども同店でおこなわれている。店内にはスピーカークラフトに関するあらゆるパーツがひしめき合っており、スピーカー自作派にとっては天国のようなところ。3店舗とも秋葉原駅から徒歩1〜2分程の至近距離。自作スピーカーをしたことのない人でも、一度店内に入ったら、自作スピーカーの魅力に取り憑かれるかも。

コイズミ無線本店の入り口。スピーカー工房コイズミのカタログ第17版が発刊された。500円。同カタログは、コイズミ無線が扱っている現行製品の総合カタログである。新製品等の登場の頻度に応じて、不定期に刷新されるカタログだ。フォステクスやトリテック、TB、JBL等の主要ユニット/ネットワークパーツメーカーのカタログと、コイズミ無線オリジナルのページとを組み合わせた、総合カタログである。このカタログには、スピーカークラフトに関する基礎知識や、ネットワーク関連の組み合わせの仕方等が掲載されており、カタログ兼教科書的な書籍である。音楽之友社の「長岡鉄男のこんなスピーカーみたことない」シリーズが全て絶版になった今、ネットワークに関する様々な値が掲載されている貴重なカタログである。
トリテックの新型スピーカーターミナルBWT-400。1個4980円。トリテック久々の新製品だ。BWT-400は、バイワイヤ対応、すなわち2ペアのターミナルが装着されたターミナルだ。特徴的なのは、アッテネーターが内蔵されていることで、たしか9dBまでのアッテネートが可能となっている。音圧減衰(アッテネート)の仕方は、固定抵抗を使用した切り替え方式と、高音質指向である。ご覧の通り、ターミナル背面に、固定抵抗が取り付けられた基盤が設けられている。アッテネーターのツマミが少々小さいので、迅速な切り替えができにくそう。ま、ターミナルとアッテネーターを組み合わせた製品は、今まで無かったはずなので、その点では目新しい趣向の製品である。ターミナル単体として考えれば、少々お高い製品だが、アッテネーター機能付き、しかも固定抵抗切り替え方式のアッテネーターが内蔵されているのであれば、この価格は妥当だろう。
コイズミ無線本店のレジ前の展示状況。
目を惹いたのが、この新入荷の小型スピーカー。高井工芸という木工家具メーカー製作のYosegi-KITというスピーカーキットだ。ペア31,500円。ユニットは、後述で紹介するAURA SOUNDのフルレンジユニットを使用。フロントパネルに寄せ木細工のツキ板を貼付けている。ユニットが取り付けられている黒いフロントパネル部分は、樹脂製。写真ではわからないが、同メーカーのロゴが刻印されている。黒いパネルにある穴は、バスレフポートだ。つまりこれ、バスレフ型スピーカーである。キットのようなので、完成品ではないようだが、組み立てはさほど難しいものではないだろう。ユニットは別途購入だった、どうだったか確認するのを忘れた。小型ながら、なかなか臨場感ある広がり感が得られていた。ニアフィールドリスニング用の卓上小型スピーカーとして好適だろう。高井工芸は、コイズミ無線とスピーカーボックスの製作で、昔からおつきあいがあるらしい。
店内を奥に進むと、ずいぶんと目立つ赤いデザインの箱がずらりと並んでいた。これは最近、同店で取扱を始めたスピーカーユニットメーカーのユニットの箱だ。
上述の目立つ箱の中身がこれ(上写真の手前側に並んでいるユニットの左から3つと、奥の列の一番左側のユニット)。これらはDAYTON AUDIOという海外メーカーのスピーカーユニット群だ。手前左より、130mm径ウーハーDC130BS-8(4,305円/個)、125mm径ウーハーRS125S-8(6,195円/個)、150mm径ウーハーRS150S-8(8,190円/個)。さらに、奥の列の一番左のユニットが、165mm径ウーファーDC160S-8(6,510円/個)。いずれも防磁タイプのユニットだ。DAYTON AUDIOは、これらウーハーの他にも、ソフトドームツイーター、それにミッドレンジユニット(スコーカー)もラインナップしている。スペックを挙げると切りがないので、詳細は同店ホームページなりで確認して欲しい。
こちらも新入荷のブランドLEED。LEEDは最近では珍しい国内新鋭メーカーだ。最近の新ブランドは大部分が台湾などの海外勢だったからなぁ。見た目にも興味を惹く、平面コーンおよび逆ドーム型ユニットがずらりとラインナップされている。
こちらがLEEDのユニット。型番やスペックは写真を参照いただきたい。いずれのユニットも、マグネットは今流行のネオジウム型だ。フレームはプレス成形。小泉常務のお話によると、LF060P2-Sというユニット(奥の方にあるフルレンジユニット)がお勧めらしい。手前の6cmウーハーも面白そうだ。6cmもの小口径ウーハーというのは珍しい。
LEEDのユニットで、私が注目するのは、このLF080-H1Sという平面コーンフルレンジユニット。スピーカーユニットは数あれど、屋内用ユニットで、単売されている平面コーンというのは、現行ではこれしかないのでは。昔は、サワフジのユニットがあったが。
実はこのユニット、昨年のA&Vフェスタで見かけた事がある。同フェスタにおいて、同ユニットを搭載した無指向性のアルミ筐体円筒形スピーカーが展示されていたのを見かけたのだが、とても素晴らしい再生音を有していた。その時に見かけたユニットが単売されるとは、予想していなかったのだが、これは喜ばしいことだ。平面コーンは、一般的なドーム型コーンに比べて、無指向性スピーカーに向いているらしい。コイズミ無線は今後、LEEDからOEM提供を受けて、コイズミブランドとして製品展開する可能性があるとのこと。
こちらも比較的最近入荷したユニット。AURA SOUNDというブランドのフルレンジユニットNSW2-326-8AとNSW1-205-8A。前述した高井工芸のスピーカーにも採用されているユニットだ。TBを皮切りに、最近、この手の5cmフルレンジユニットが花盛り。値札に書いてある通り、これらのユニットは、チタニウムコーン(チタンコーン)を採用している。ユニットの形状から推察されるに、このユニットは、バッフルに適合する穴を開け、バッフル背面からネジ留め固定することを前提として設計されていると思われる。
コイズミ無線本店の奥のイベントスペースには、炭山アキラさん設計製作の最新作Re-Questが展示されていた。ただし、上部に据え置かれていたツイーター部分であるT500A-Mk2はすでに販売済み。スコーカーであるウッドホーン(コイズミ無線オリジナル)と、ウーハーシステムのみの展示。FW208Nはとても強力なユニットで、これが片側2本使用というのは、さぞ痛烈な低音再生ができるのだろうと想像出来る。炭山アキラさんは、以前、以前設計製作された「サンダー」という自作スピーカーでもFW208Nの2発使いをやられており、サンダーを試聴した時(数年前に開催されたフォステクス主催の自作スピーカー試聴会)は、そのあまりの破壊力にびっくりたまげたものである。今回のRe-Questは、T500AMk2の発売に合わせ、その能力を発揮すべく企画されたもので、先月同フロアで試聴会が開催された。私は残念ながら試聴会に参加出来なかったのだが、会はとても盛況だったらしい。なお、Re-Questに関しては、現在発売中のオーディオベーシック41号に詳細記事が掲載されている。

今日はこれまで。ではでは。

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