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オーディオみじんこ
オーディオ聖地巡礼記2004年6月
2004.6.30
PSE認証のその後3
テレオン2号館 サウンド110の現状

 PSEのその後 第三弾はテレオンの現状をレポートする。テレオン2号館サウンド110といえば、高級ケーブルマニア御用達の店。同店3階はアクセサリー専門フロアになっており、各種アクセサリー類をその場で試聴できるというありがたいお店だ。当然、電源ケーブルの比較試聴もでき、ケーブルの貸し出しもしてくれるという顧客満足度の高い店なのだ。試聴システムはB&Wノーチラス802/アキュフェーズDC-300/P-1000を主体としたハイエンドクラスで構成されている。フロア担当さんの商品知識は万全であり、ケーブルマニアからの電話質問に理路整然と答えられている姿をよく見かける。
 さて、同店の現状はというと、ショーウインドウにずらりと並んでいた各種電源ケーブルは消え去り、ラインケーブル一色に様変わりしている。ショーウインドウにある電源ケーブルはキンバーのPK-10Gのみ。釣り下げ棚にはEXプロ、オルトフォン、キンバーケーブル(パラディアンをのぞく)の扱いあり。これは四月一日からなんら変わりがない。店員さんも残念そうにこう語る。「各ブランドはなかなか復活に手間取ってるらしく、トランスペアレントやフィッシュは五月に復活の予定だったのですがまだかかりそうですね。ただ、7月中旬にはトランスペアレントの上位2機種が復活します。十数万円のと二十数万円のやつです。MITは来年になりそうですねぇ。PADは新製品が登場すると言う話もあったのですが、ここしばらく音沙汰がないです。海外ブランドの場合、日本の輸入元の経費持ちでPSE認証を申請するには負担が大きすぎるし、そこらへんで製造元との調整が難航するパターンが多いようです。それと、日本輸出向けだけ(PSEを通過させるための)製品仕様を変更するのも嫌がるようです。海外ブランドのケーブルは複雑な構造をしているので、PSE認証が難しいというのもあります。電源ボックスの方はだいぶ元通りになってきたのですけど、やはり海外の電源ボックスは使用しているコンセント自体が未認証なので、そこがネックになるみたいです。」
 電源ボックスは、事前にPSE取得済みだったアコリバ、CSE、J1プロジェクト、オヤイデ、クリプトンPB-500、オーディオリプラスの電源ボックスに加え、今月になってサエク(TAP MATE)とチクマの電源ボックスが復活している。チクマはCPS220という新製品で再登場。キャメロットは入荷していない。
 コンセントはオヤイデ/AET/クライオオーディオテクノロジー/アコリバ/フルテックといったPSE認証済みの国産品のみ。同店の穴場はショーウインドウ左側、つまりレジの後ろにある中古アクセサリーショーウインドウだ。ここには中古電源ケーブルもときどき並ぶ。まめにチェックしていると、相当いい出物がある。はっきりいって、ここの中古アクセサリーの値付けは激安なのだ。私もたまにここで中古の掘り出し物をゲットしたりする。本日もMITのShotgunAC1が中古入荷していた。まだ値札も付いて無かったので、尋ねてみると\25,500とのこと。即断で買いました!その他、今や正規では入手困難な電源ケーブルがちらほらと入荷するので、同店からはたえず目が離せない。     
 余談だが、現在AETのGAIA切り売りケーブルが\6,800で処分特価中!これはspec2004ではなく、初代GAIAだ。たぶん、spec2004へ商品を入れ替えるための在庫処分なのだろう。私の目の前でも3mほどまとめ買いしていった人がいた。

2004.6.26
PSE認証のその後2
ダイナミックオーディオ秋葉原トレードセンターの現状

 前回に引き続きPSE認証が与えたオーディオ店の現状を見ていくことにしよう。ダイナミックオーディオ秋葉原トレードセンターといえば、秋葉のケーブル自作マニア御用達のオーディオショップだ。同店2階店長の植木さんはケーブル制作の神様みたいな人であり、2階には植木さんが作り出すラインケーブルが展示販売されている。
 3月までは植木さん制作の電源ボックスや電源ケーブルも所狭しと並べられていたのだが、4月以降はこれら電源アクセサリーの制作販売を基本的にはやめられている。また、電源アクセサリー類も大幅縮小しており、マリンコのプラグ類、レビトンやハッベルのコンセントやプラグ、FIM880、PSオーディオのパワーポートが姿を消した。なお、パワーポートに関しては、PSE認証が取得できたので五月末に再入荷している。レビトンの一部製品だけは4月以降も販売を継続しているのだが、迷惑をかけるといけないので細かいことは伏せておく。四月以降はPSE認証を取得済みのフルテック、オヤイデ、アコリバの陳列が隙間を埋めるべく拡大陳列。これはどこの店でも同じだからしかたない。同じく、キンバーケーブルのケーブル、ワッタゲートプラグとコンセントは販売を継続しているものの、壁にちょろんとぶら下がっているだけで、そんなに大々的な取り扱いをしていない。以前、オリジナル電源ケーブルを陳列していた棚には、現在はオーディオ機器が並べられている。電源ボックスに関してもアコリバ/オーディオテクニカ/オヤイデ電気OCB-1 MTB-4 MTB-6/CSE CX-66 ZX-80A/クリプトンPB-500|| PB-300/チクマCPS-220/サエクTAP-MATE TAP-PLUS。他の電源ボックスは3月の処分特価セールで消え失せてしまった。チクマの電源ボックスはつい先日復活した。CSEに関しては、オーディオユニオンお茶の水アクセサリー館と同じく、ZX-80Aをはじめとした電源ボックスやゼロクロススイッチ(突入電流防止装置)を特売中。切り売り電源ケーブルは相変わらず在庫しておられる。さらに、本日PSオーディオの6ヶ口電源ボックスJuiceBarが復活。
 なお、植木さんお手製のラインケーブルは現在も堅調であり、最近はオーディオクエスト切り売りラインケーブルを使ったオリジナルラインケーブルを制作販売されている。オーディオクエストのラインケーブルの切り売り販売もやっているので、興味のある方は問い合わせてみるといいだろう。

2004.6.25
PSE認証のその後1
オーディオユニオン御茶の水アクセサリー館の現状

オーディオ各店の現状2004年4月に施行された新電気用品安全法によって、日本国内ではPSE認証を受けていない電源パーツは販売できなくなった。この影響は大で、PSE認証を取得していた一部のメーカー製品を除いて、4月1日よりオーディオショップの店頭から相当数の電源アクセサリーが消えていった。さて、あれから3ヶ月が経とうとしている。オーディオショップの店頭はどんなふうになっているか、私が実際に追跡調査してきた現状を各オーディオ店毎にお伝えしていこう。

オーディオユニオン御茶の水アクセサリー館では、5月になってSAECのTAP MATE、TAP PLUSがPSE認証を取得出来たことで入荷した。さらに、キャメロットテクノロジーのTAP-3も復活。クリプトンのPB-500は移転時の在庫処分でいったん店頭から消えていたが、新バージョンPB-500||と廉価版PB-300が6月上旬に入荷。もちろん、これら電源ボックスはPSE認証を取得済みだ。ただし、PB-500||とPB-300はヒシ型PSEではなく、マルPSEという規格での認証である。これはどういうことかというと、クリプトンの電源ボックスにはノイズフィルターが内臓されているために純粋な電源ボックス扱いではなく、電化製品の一種としてPSE認証を取っているためである。同様に、CSEのアイソレーションプラットフォームやゼロクロススイッチ付き電源ボックスもマルPSE認証となっている。そのCSEの電源ボックスはただいま激安販売中!目玉はCSE最高峰の8個口電源ボックスZX-80Aで、なんと定価の半値\41,755。はっきりいってこれは買いでっせ!同店以外にもダイナミックオーディオ秋葉原トレードセンターにもCSEの電源ボックスを激安半額販売している。実は、この処分特価はCSEからの依頼でやっているらしい。というのも、新電安法施行によって全国のオーディオショップからCSEに電源ボックスの返品が相次ぎ、過剰在庫になったらしい。よって、これらの処分を引き受けたのがお茶の水店とダイナ秋葉原トレードセンターだったのだ。実際には、前述の通りCSE製品は新電安法施行のはるか前からマルPSE取得しており、これは<PSE>と同等の規格なので4月以降販売しても特に問題が無い。しかし、PSE認証についてはオーディオ業界でも情報が交錯しており、<PSE>を取れてない電源ボックスや電源ケーブルはとりあえず返品しちゃえというお店が多かったようである。そういうわけで、ZX-80Aは今が買い!オーディオユニオンオリジナル電源ボックスUNACも置いてある。これは新宿店にも入荷している。PSEに対して人一倍敏感だった松浦店長のことだから、PSE認証は受けているのだろう。なお、UNACの内部配線はかのPADの芯線を使っている。PADとのコラボレーションはユニオンならでは。電源プラグ類やコンセントはフルテック、オヤイデ、アコリバのみ引き続き販売中。3月まで扱っていたハッベル、レビトン、マリンコは4月以降全く見掛けない。電源ケーブルに関して、新電安法施行前にPSE認証を取得していたアコースティックリバイブ、キンバーケーブル、オヤイデは引き続き販売中。また、売るものが極端に少なくなったためだろうが、今まで扱いがなかったEXプロやオーディオテクニカの電源ケーブル類も各種入荷している。それにしても、昔のように多種多彩な電源ケーブルが見られなくなったのはさびしい。その穴を埋めるべく、同店は4月以降ZU Cable、audience、HiDiamondといったケーブルブランドを扱い始め、これら新鋭のインコネケーブル達がショーウインドウに整然と並んでいる。シルテック製品も各種入荷している。

 余談だが、同フロアの試聴システムは以前より音が良くなっている。浸透力が強く、ざらつきが無くなり、S/Nが格段に良くなったのだ。正直、旧店鋪での音質はあまり感心できるものでは無かった。移転前とシステム自体はほとんど変わらないので、原因は電源にあると思われる。新店舗は各フロア毎に200Vを引いており、ステップダウントランスを介して電源供給しているそうだ。

オーディオユニオンお茶の水店の入り口。同店は今年4月にリニューアルオープンしたばかり。 同お茶の水店の4階にあるアクセサリー館。黒い柱は試聴システムのスピーカー。
2004.6.24
秋葉原クロスフィールドとヨドバシカメラが秋葉原を変える?
秋葉原駅前再開発完成予想図の看板。このビル群が秋葉原クロスフィールドと名付けられた。秋葉原にあるどのビルよりも高い。 秋葉原駅電気街口の右側に出ると建設中の秋葉原ダイビルが目の前に。31階建ての大きなビルだ。右奥の黒い構造物は建築中の秋葉原UDXビル
 秋葉原の電気街口を左側に出ると巨大なビル群が建設中である。この土地は神田卸売市場の跡地なのだが、市場閉鎖後しばらくは駐車場として使われていて、私も何度か利用した事がある。その後、遺跡が発掘されたようで、しばらく遺跡調査をしていた。そして、3年程前から秋葉原駅前再開発による用地整備が始まる。再開発の途中では、JR山手線を跨がってそびえ建つ秋葉原タワーが計画された事もある。これは高さ600mの巨大電波塔を建てるという構想で、来るべき地上波デジタル放送の電波塔として活躍する予定だった。ところが、秋葉原タワーは建設の困難さが指摘されて構想のみに終わる。そもそも、秋葉原タワーというのは秋葉原再開発施工当初には存在しなかった唐突な構想であったため、タワーの建設には大幅な計画変更を余儀無くされる。さらには、秋葉原タワーが発する強力な電波が秋葉原電気街の機器類に悪影響を与えるのではないか、という懸念もあったらしい。

 こんな紆余曲折がありつつも、この再開発地域を世界有数のITセンターにするという石原都知事の後押しのおかげで建設は順調に進められてきた。そして、今春になってビル全体の鉄骨が完成、ようやく巨大なビルが容姿を現してきた。全面ガラス張りのこれらビル群は秋葉原ダイビル、秋葉原UDX、TOKYO TIMES TOWERという3棟から成っている。オープンは2005年。最近、この一帯には秋葉原クロスフィールドという呼称が与えられた。関係者によると「アキクロ」と略すらしい。アキクロは産官学の連携を目指して、公立の研究機関やITベンチャー企業、大学の研究機関が入居する予定。さらには、イベントホールやショッピングセンターなども併設された複合ビル群になる。アキクロが完成すれば、秋葉原の新名所になるに違いない。さらには常磐新線秋葉原地下ホームも2005年秋に完成予定なので、秋葉原駅周辺はずいぶんと様変わりすることになる。なお、アキクロから山手線を挟んだ反対側には、ヨドバシカメラのヨドバシAKIBAビルが建設中。2005年秋オープンを目指している。同店は秋葉原駅から直結で来店できるよう施工される。ヨドバシカメラ全店の総年商は、秋葉原にある店鋪全体の総年商を凌駕しているのだ。そんなヨドバシの秋葉原進出については賛否両論。秋葉原に集まる顧客をヨドバシが吸い尽くしてしまうのではないかという懸念と、ヨドバシ進出で秋葉原の集客力が増すに違いないという期待。大型家電店の勝ち組の秋葉原進出、ヨドバシカメラは秋葉原一帯にとって凶となるか吉となるか。
秋葉原クロスフィールドのホームページ http://www.akiba-cross.jp/crossfield/index.html

秋葉原駅山手線ホームから見えるヨドバシAKIBAビル建設予定地。電気街とは反対側に位置する。現在は常磐新線地下ホームの建設中。 建設中の秋葉原UDXビル。秋葉原クロスフィールドを構成する3棟の内、真ん中のビルである。UDXビルにはIT関連企業が集中的に入居する。
2004.6.20
HTPCへの野望
  2年ほど前からだが、HTPC(ホームシアターパソコン)を自作したくて、あれやこれやと計画を練っている。正確にいうと通常のパソコンとして使えながらも、HTPCとしても配慮したパソコンを作りたいのである。私はMACを使っているのだが、Windows優勢な世の中では、MACではなにかと不都合なことが多く、Windowsに乗り換えたいという思惑もある。マニア情報によれば、CPUはセレロン700、HDは低速回転、ノイズが出にくいマザーボード選びなど、パーツを吟味したHTPCは、単体のDVDプレーヤーより綺麗な画質で観れるというではないか。そう、そしてなにより、私のHTPC熱のきっかけになったのは、上の写真のケースのせいである。このケースは台湾のKANAM ELECTRONICSというパソコンメーカーが製造しているHT-100というATXケース。2002年末に発売されている。製品にはKANAMという表示は無く、ACCENTというブランド名が刻印されている。デザインを見ても分かる通り、HTPC用途を想定している。昨年初頭にHT-100を見つけてからというもの、絶対このケースで自作HTPCを作ってやる!と意気込んでいるのだが、お金が無いのでいつまでたっても計画のままなのだ。悔しいから、ここでだらだらと書いてうさ晴らをしよう。
このHT-100、私のオーディオ機器と並べて置いても違和感が無さそう。一見すると、CDプレーヤーに見えてしまうこのケース。言われなければ、パソコンとは分からないような高級感が漂っている。こんなかっこいいケースは他に無い。そう、私はこのケースで自作したHTPCを私のオーディオシステムに組み込みたいのだ。パソコンをオーディオ機器の近くで使うなんざ、電磁波ノイズをまき散らすから御法度だと言われそうだが、そんなのは承知の上である。HT-100には兄弟機のHT-200もあり、HT-100が5インチベイ1つなのに対して、HT-200は2つあるのが違いだ。HT-200は雑誌A&Vビレッジで話題になっているマニアックパソコンオーディオトランスポートのケースにも利用されている。HT-100は実売\29,800〜\35,800、HT-200は\34,800〜\39,800。色はシルバー/シャンパンゴールド/艶消し黒の3種類。フロントパネルは分厚いアルミ製で、CPU温度などを表示できるインジケーターも備えている。HTPCとしての使用を考慮したデザインと構造になっている。大きさはインシュレーターを外した状態で430W x 162H x 402D。HT-100は秋葉原のオーバートップ他1店鋪(店名を忘れた)、お茶の水のオリオスペックで売られている。上の写真はオーバートップ店頭で売られているHT-100である。HT-100は昔、若松通商エルプラザ店でも売られていたが、現在は扱っていない。なお、2003年には弟機HT-101、HT-201も発売された。これらはマイクロATXマザー対応のHTPCケースで、私が知る限りではオリオスペックでしか扱っていない。大きさはインシュレーター無しの状態で430W x 135H x 445D。付属インシュレーター込みだと高さは150mmちょうどになる。というわけで、今だ買ってもいないHTPCケースについて、だらだらと書いてしまったが、これを見て触発される人が何人かはいるだろうか。KANAMのケースでHTPCやってる人いらっしゃったら、使用のご感想などぜひ教えて下さいね。
2004.6.19
MJ春のオーディオフェア2004に行ってきた
先週末の6/12に雑誌「無線と実験」主催の真空管アンプ展示試聴会に行ってきた。しかも子連れで。というより乳飲み子をおんぶして。子連れ狼ならぬ、子連れオーディオ。私は土曜日に行ったのだが、他に用事があったため15分ほどしか時間が無かった。よって、どうしても見ておきたいサンバレーのブースだけ大急ぎで見てきた。私が現物を見たかったのは、サンバレーのSV-63という真空管パワーアンプ。シンプル且つ重厚な面持ちがかっこいい。音も馬力感があるものらしいが、残念ながら試聴時間には間に合わなかったので、来て見て撮っただけである。それでも、このアンプが拝めてよかった。もう一つの収穫はサンバレーで展示試聴していたアルテックの新作スピーカーDS912-8A。この無骨なユニットは見ているだけで楽しくなってしまう。さて、この展示会の詳細はオーディオイベントレポートのMJ春のオーディオフェア2004にまとめたので、どうぞご覧あれ。
2004.6.11
マッキントッシュの行く末は暗い?
LAOXマック館の閉店案内。4月にラオックス コンピューター館に縮小移転した。 マック専門店の秋葉館。中央通り沿いにある。模型屋などが入居し、マック関連は縮小の一途。
 マッキントッシュとは言っても、オーディオのマッキントッシュではない。アップルコンピューターのMacのことである。ここ1年余りの間に、秋葉原ではMac関連のパソコンショップの移転や規模縮小が相次いでいる。私のパソコンはMacなので、Mac取扱店の動向が気になるのだ。Mac 関連店の店頭には、iMac発売当時の賑わいは今はもう感じられ無い。

 まず、昨年には、「イケショップ」という老舗のMac専門店がMacの店舗販売を中止。3階まであったフロアが現在では1階のみ。扱っている商品はパソコンの周辺機器のみになってしまった。店員さんもどことなく景気が悪そうである。というより、来客がほとんど無く、店舗自体明らかに景気が悪そうである。置いてある商品も見栄えのしないものばかり。栄光の老舗Mac店がこんな哀れな姿になるとは。これも昨年の話だが、秋葉原に数店舗あったソフマップのMac関連店は、中央通り沿いの新店舗に集約された。秋葉原駅徒歩1分のところにあった号店もすでに閉鎖されている。新店舗は内外装とも綺麗なのだが、あまり活気がない。来客より店員の方が多そうだ。

 中央通り沿いにあるラオックスのマック館も近日中に移転する。ラオックスのMac館はもともと本店の近くに大型の独立した店舗を構えていたのだが、数年前に中央通り沿いの狭いビルに移転。そして、ついにラオックスザコンピューター館のフロアーに縮小移転されることとなった。

 老舗の秋葉館も、数年前に店舗を統合。中央通り沿いに独立したビルを建てたので景気がよさそうに見えたが、移転からしばらくすると、ビルの1フロアを別の業者に貸したりして、だんだんと規模縮小。マック関連以外の製品の占める割合も多くなり、だんだんと不景気色が感じられるようになってきた。

 秋葉原でのMac取扱店の規模縮小には、銀座に出現したアップル直営店の影響もあるのだろうが、Mac製品自体の売上不振があるのは明白だ。Mac製品のデザインもは、あまりに無機質で小奇麗になりすぎた。ユーザーのMac離れの原因にはOSXの出現も関係しているだろう。アップルとしてはウインドウズやUNIXユーザーを引き込む意図もあってのOSXの普及だったのだろうが、これが逆にMac離れを引き起こしたのではないだろうか。いまだ、OS9を使っている私としては、あまりにMac離れしたOSXへの移行にはためらいがある。開発の途絶えたOS9を使いつづけるのには将来的な不安があるが、OSXには移行したくない。となれば、いっそウインドウズに乗り換えようか。

2004.6.9
新型VAIOはマニア心をくすぐる
新型VAIOモバイル typeU VGN-U70P
新型VAIOデスクトップ typeR PCG-R70P
 ウインドウズパソコンは今夏も魅力的な新製品がちらほらと。パソコン業界自体の景気は悪いようだが、それを感じさせないほど魅力的な製品が発売されている。先週の初めのこと、秋葉原のカクタソフマップに立ち寄ると、新型VAIO typeRが展示されていた。従来の紫基調のVAIOカラーを一新し、艶消しの黒に。ざらざらとした質感が渋くてかっこいい。これは男心をくすぐる意匠だ。ケースの規格はATXと思われる。ケースは、上部ドライブ部と下部マザーボード収納部が前後2本の三角柱で結合された独特の構造。もう一つ、びっくりしたのがVAIOのモバイルパソコン typeU。見た目はPDAだが、列記としたウインドウズXPパソコンだ。なんというマニア受けするパソコンだろう。画面が小さすぎて文字が読みにくい。視力が良い人でもすぐに近眼になりそうなほどの小さい画面である。入力はスタイラスペンで行うが、折畳式のキーボードでも入力可能。価格は17万円弱。発売当日には初回入荷分が即完売したらしい。みんな冒険心あるよなぁー。とはいっても、私もお金があれば興味本位で使ってみたいなぁ。こんなマニアっぽいパソコンを大量製造してしまうなんて、ソニーという会社は冒険心に溢れている。

 最近では、クオリアシリーズで話題を集めた同社であるし、オーディオではフルデジタルプリメインアンプTA-DR1や巨大マルチチャンネルアンプTA-DA9000ESを発売するなど意外性に溢れた製品を世に送り出している。これらが採算に合うほど売れているのかどうか疑問ではあるのだが。個人的には、中堅価格のフルデジタルステレオアンプの登場、及び光学固定式メカニズムの復活を願いたいところ。TA-NR1やTA-NR10のようなモノラルパワーアンプはもう作らないのかなぁ。

2004.6.8
子供からオーディオを守るには

 生後7ヶ月目の子供がハイハイを始めた。机に手をかけ、捉まり立ちもできるようになった。ハイハイができるようになると、じっとはしていないものである。自分の行きたいと思うところに移動できるのであるから楽しいに違いない。いままで母親を呼ぶのには泣くしかなかったのが、自分からよちよち近寄っていける。これがかわいくて仕方がない。ただ、こうなってくるとオーディオ装置をいじくられないように何らかの対策を講じなければならなくなってきた。我が子はぬいぐるみとかよりもメタリックな金属物に非常に興味を示すのだ。フロントパネルに傷を付けられるのは予想がつくとして、アンプのボリュームをMAXにされたりして状態でうっかり音楽を再生しようものなら、スピーカーがふっとんでしまう。さらに危惧されるのはスピーカーそのものである。スピーカーのセンターコーンというのは、子供にとっては指先でプッシュしてみたくなるようだ。現に、子供に押されてセンターコーンがへしゃげたという話はよく耳にする。オーディオラックの背面に回り込まれると、それはもう壊されるのは必至である。背面には子供が引っ張りたくなるケーブル類がうじゃうじゃとぶら下がっている。私にとってオーディオラックと壁とのわずか数十センチの空間というのはいわば天国なのだが、それは子供にとっても同様だろう。ラック背面には容易に入り込めないようにはなっているが、子供の行動は未知数である。というわけで、スピーカーユニット保護のためにグリルを買ってきたのだが、できれば付けたくない。こんなモノを付けてしまうと見た目にカッコ悪いし、音質劣化も心配だ。PA-2は元々PAスピーカーとしての能力を備える設計なのだが、グリルを付けるとまさしくPAスピーカーです!って感じになってしまう。グリルの固定にはフロントバッフルに穴を開けねばならず、これもグリル装着を躊躇してしまう要因になっている。デザインと音質と安全性を考慮した自作スピーカーグリルも検討中なのだが、この両立が難しい。子持ちの方々、オーディオ装置をどうやって守っていますか?こんなことばかりを書くと「オーディオのことばっかり心配して、子供がオーディオ触って怪我をしないように考えるのが先でしょ!」と嫁さんに怒鳴られそうであり、それももっともだとも思う。子を持つオーディオマニアは大変なのである。

2004.6.7
秋葉原オーディオショップの移転閉店

今はなき旧若松通商本店

秋葉原の移ろいは早い。よくも悪くも店舗の入れ替わりが激しい。オーディオ店に関しても、ここ数ヶ月で移転が相次いだ。
まず、昨年末にラジオ会館2階の老舗オーディオ店光陽電気が移転した。移転理由は不明。移転先は電気街とは山手線を挟んで反対側の昭和通り沿い。東京都千代田区神田松永町17相沢ビル4階とのこと。光陽といえば、オリジナルの3次元音場NDRスピーカーが有名だったが、それ以外はこれといった特徴のある店ではなかった。移転間近の光陽電気は売れ残った閉店セール品がぽつりぽつりと点在しているだけで、さびしげだった。
ラジオ会館4階のサトームセン ハイエンド・オーディオコーナーはサトームセン本店(千代田区外神田1-11-11)の4階に移転した。サトームセン本店は中央通り沿いにあり、ラジオ会館から徒歩3分ほどである。本店1階は小物家電売り場になっており、一見オーディオ製品なんて置いてある雰囲気ではないのだが、4階に行けばラジオ会館の時より広めのハイエンド・オーディオコーナーが出来上がっている。もちろん、充実した真空管アンプのラインナップも健在。ラジオ会館のサトームセンハイエンド・オーディオコーナー移転については、ただ単に「閉店セール」の幕を掲げていただけで、事前の移転告知がなされていなかった。よって、ラジオ会館4階のハイエンド・オーディオコーナーは潰れてしまったと勘違いしているオーディオマニアが多いそうである。サトームセンの店員の中にも、ラジオ会館4階のサトームセンハイエンド・オーディオコーナーは完全に潰れたものと勘違いしている人がいるくらいだった。サトームセンがあった隣にあるキムラ無線には「サトームセンオーディオコーナー潰れたのですか?」という来店者が多いので、サトームセンオーディオコーナー移転先の地図をあらかじめ用意されている。
オーディオ店とは違うのだが、2004年初頭に若松通商本店も移転統合した。従来は支店だったPC SHOP Wakamatsu(東京都千代田区外神田4-7-3東京メトロ末広町駅すぐ)に本店機能を移転。若松通商といえば、パソコン周辺機器と電気工作用パーツ販売の老舗である。本店は、ラオックス秋葉原コンピューター館の隣に位置していた。1階がPC関連で、2階が電気工作パーツの販売フロアだった。1階はいつも賑わっていたが、2階の客足はまばらだった。2階にはオーディオ用コンデンサーやターミナル類を豊富に揃えているので、お世話になっている方も多いのではないだろうか。本店を閉鎖し、既存の支店3店舗に販売商品を分散させた。ただ、もともと本店と支店で扱っている商品に差は無かったので、閉鎖しても不都合は無い。旧本店は立地条件が良い反面、賃貸料も高かったのではないか。オーディオ用を含めた電気工作部品については、ラジオ会館4階の若松通商秋葉原駅前店若松通商エルプラザで現在も営業販売中。ただ、旧本店1階のごちゃごちゃした賑わいは見ていて楽しかったのだが。

2004.6.6
オーディオは大人のおもちゃ

時々想うことがある、自分にとってのオーディオとはなんだのだろうかと。みなさんにとってのオーディオはなんだろうか?音楽を聴くための道具、インテリアの一部、メカとしての魅力など様々だろう。最近、わが子を見ていてふと思った。私にとってのオーディオは大人のおもちゃなんだろうなと。私には生後7ヵ月の子供がいて、子供向けのおもちゃがあちらこちらに転がっている。子供が一生懸命におもちゃをいじくり回している姿を見ていると、自分がオーディオ装置をあれやこれやといじくっている様子と何ら変わりはないなーって。子供も大人も夢中になって何かをやっているときは楽しい。手を動かして何かを触るという行為は、そこにこそ感じる幸せがある。だから、私にとってオーディオとは、いじくることが楽しくて仕方が無い「大人のおもちゃ」なのだ。「手段を目的にすることこそが趣味である」という故長岡鉄男先生のお言葉を思い出す。現在、私のリスニングルームには私のおもちゃ(オーディオ装置)と子供のおもちゃが同居している。大きさの違いこそあれども、どちらも純粋な遊び心をくすぐる刺激剤なのだ。最近は、黒いオーディオ装置の回りに子供のカラフルな玩具が転がっているという、この視覚的な違和感を私はけっこう心地よく感じている。

2004.6.5
電話料金が恐い〜 新オーディオみじんこの苦悩

5月27日に新サーバーへ完全移転したオーディオみじんこなのだが、困ったことがある。新しいサーバーへのデータアップロードが、ADSL接続だとうまくいかないのだ。だから、アナログ56kbpsでアップロードせざるを得ない。どうやら、ADSLモデムの設定に原因があるようなのだが、これがいまだ解決せず。今夜も我が家には「ピープー ギュルギュルギュル ガリガリ プー ギュビンギュビン ザザーッ」というアナログ回線への接続音が響き渡る。妙に懐かしい音なのだが、電話料金が心配な今日この頃。

2004.6.4
最近の秋葉原駅

世界最大の電気街秋葉原。私は秋葉原をしょっちゅうぶらついているので、この街の映り行く姿をリアルタイムで見ることが出来る。ここ最近で変わったことといえば、秋葉原駅構内だ。現在、JR秋葉原駅は常磐新線乗り入れにともなう大規模な改修工事を行っており、その一部が完成したのだ。5月末日に完成したのは電気街口の改札付近で、改札を入った所に広いフロアーが出来き、このフロアーに山手線内回りプラットホームへ上がるエレベーターが設置された。エレベーターの位置が以前より改札側に近くなったことで利便性が良くなった。現在の秋葉原駅は総武線ホームにたどり着くのにかなりの距離を歩かねばならず、とてもくたびれるのだ。改修中の現在はさらに遠回りせざるを得ない仮構造になっている。この1階フロアーは完成途上だが、いずれはこのフロアーから総武線ホームまでの直通エレベーターが出来るようである。改修工事がすべて完成すれば、随分と快適な駅になるだろう。

2004.6.3
オヤイデ電気の斎藤さんありがとう

秋葉原オヤイデ電気の斎藤さんが5月をもって退職された。私はとても悲しいのである。オヤイデ電気に行きつけのオーディオマニアで斎藤さんのことを知らない人はいないだろう。斎藤さんはオヤイデ電気に訪れるオーディオマニアのよき相談役であり、気さくな語り口で色々なアドバイスをしてくださった方なのだ。斎藤さんの温和な人柄は、オヤイデ電気のオーディオ分野における顔とも言える存在だった。私もオーディオやら、世間話やらなんやらを斎藤さんとしゃべるのが好きだった。最後の日、私は斎藤さんに会いたくてオヤイデ電気を訪れた。斎藤さん最後の日に、斎藤さん自身から商品を受け取りたかったのだ。いつもと変わらない様 子で接客をされている斎藤さんがそこには居られた。最後の挨拶を交わし「じゃー、今日はディーバスの14-4CTを1mとジッパーチュービングのZS-06HFをお願いしますね。」と言うと、14-4CTを10cm分長くおまけしてくれた。明日からは居られないのかと思うと、別れのさびしさが身に染みる。斎藤さんありがとう。

2004.6.1
こんにちはみじんこです

暦ではもう夏ですね。いつもオーディオみじんこをご愛読いただきありがとうございます!さて、先月のことですが、オーディオみじんこはサーバーの引っ越しをおこないました。理由は、元のサーバーが容量いっぱいになったため。オーディオみじんこは写真をバシバシ載せてますからねぇ。けど、みなさんにご紹介したいオーディオネタはまだまだ沢山あるんです。うーん、どうにかしなければ!というわけで、今ご覧頂いている新しいサーバーで心機一転することに!これで、気兼ねなくオーディオネタをアップできるぞ!なお、私へメールを下さっている方々へ、お返事が遅くなっておりましてすいません。近い内に必ずご返信いたしますのでしばしお待ち下さい。

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