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オーディオみじんこ
オーディオ聖地巡礼記2006年11月

ここでは、みじんこの足で稼いだオーディオショップ巡礼記をお伝え。巡礼地は秋葉原を中心とした東京都内のオーディオショップ最新情報、みじんこの目に止まった新入荷のオーディオアクセサリーや珍品、名機と謳われた中古オーディオ機器の入荷状況をいち早くご紹介!みじんこがオーディオ店で見て聞いたオーディオ業界裏話も。

2006.11.23
晩秋の秋葉原オーディオ店その3

こんばんはみじんこです。昨日、オーディオアクセサリー誌123号が出版されました。今回はいつにも増して分厚いそうです。カラーページも多いそうだ。私はまだ見てないけど、私の連載も載っているはず。それと、今回はオヤイデ電気の記事広告において、コンセント試聴レポートもしています。ぜひ、読んでね。全国の書店で売ってます。

さて、今日も、最新オーディオ情報をお伝えします。

オーディオユニオンお茶の水店2階。10月下旬。マランツのCD-7が登場。マランツのCD専用機としては最高機種になる。1998年発売で、定価は45万円。重厚且つスタイリッシュなデザインが好ましい。中古198,000円というのはそこそこお買い得だ。なお、今夏同社SACDプレーヤーSA-7S1が登場。定価735,000円。同社プレーヤーとしてはCD-7を超えて最高額のプレーヤーとなった。

右はお茶の水店4階アクセサリー館。WALKER AUDIOのケーブルスタビライザーが再入荷。陶器製のスタビライザーで、けっこうでかい。上の凹みにケーブルを這わせてやることで、床からケーブルに伝わる振動を排除し、音質向上をもたらす。この手のケーブルスタビライザーとしては、比較的昔からあった製品のように思うが、この製品を見かけたのは同店のみ。1個3,990円。焼き物が好きな人なら自作出来るかな。

オーディオユニオンお茶の水店2階。SDサウンドの真空管パワーアンプTOPSTONEi-1。SDサウンドの製品は中古ではほとんど見かけない。定価54万が中古198,000円。
オーディオユニオンお茶の水店1階。サンスイのプリメインアンプの名機AU-07Anniversary。定価45万が中古248,000円。発売から10年以上も経過しているものの、いまだに熱烈な引き合いがある名アンプだ。状態は美品。マニア間では同機、もしくは同機ユーザーを「アニー」と呼んでいる。
オーディオユニオンお茶の水店4階。エレベーターを出たとこにセットされているシステムコンポ。SOUND WARRIORSW-15SET。CDと真空管アンプが一体となった本体に、スピーカーが付属。フォノ入力もある。セットで実売79,500円。これ、発売当時に見かけた時には、見向きもしなかったのだが、じっくり聴いてみるとなかなか良い音がするんです。SOUND WARRIORは城下工業というメーカーのオーディオブランド名。昨年ほどから、このようなシステムコンポを発売している。竹バージョンより、この天然木バージョンの方が良い音がする。
オーディオユニオンお茶の水店1階。フライングモールの黒モグラの新種が登場。もうマニアの方々はご承知かと思うが、今秋フライングモールからは新製品が数機種一斉発売されたのだ。同社初となるプリアンプを始め、セットとなるステレオパワーアンプ、それにDAD-M300proの上級版とでもいうべき、モノラルパワーアンプも数機種発売された。さらには、クリーン電源も数機種発売。ま、全部ここで紹介してたら切りがないので、詳しくは同社サイトをご覧いただきたい。小型で玄人っぽいデザインが、マニア受けしそう。これで、ソース機器も出してくれたら、モグラでシステムを揃えようというマニアも出てきそう。価格はプリ/パワーそれぞれ16万くらいなので、一般人向けではないだろう。その点でいうと、デノンが今月下旬に発売するPMA-CX3DCD-CX3の方が、アンプとSACDプレーヤーの双方がラインナップされており、価格も手頃で、且つピュアオーディオに通用する造りなので、マニアにも一般にも向けそうである。余談だが、私が来店した日、同店1階でテリー伊藤ののってけラジオの生中継をしていたなぁ。

右はオーディオユニオンお茶の水店4階に入荷したスピーカーケーブルの新種。BLACK RHODIUMというブランドのT90。ブラックロジウムはイギリスのケーブルブランド。T90は銀メッキOFC単線をテフロンっぽいシースで被服。ツイスト撚りしたケーブルだ。スピーカーケーブルはもとより、ラインケーブルやアンプなどの内部回路の素線にも好適らしい。なんかこう、ビンテージケーブルのような趣が、ちょっと気にかかっている。このケーブル、細いけど、被服が硬いので、ケーブルとしてもけっこう硬め。

右はオーディオユニオン新宿店。こちらにはPASSのプリアンプAlephPとAlpehPMk2が仲良く並んでいた。初代AlephPが中古198,000円。Mk2はすでに売約になっていたが、たしか24万円程度だったような。このように2台並ぶと、外見上の違いがよく分る。初代はノブが黒くて、Mk2はノブが灰色だ。ちなみに私は弟機のAlephLを愛用中。辛口サウンドがなかなか良いですよ。値段も安いし。滅多に出ないけど。

秋葉原駅電気街口出てすぐの秋葉原ラジオ会館1階。サトームセンが潰れ、今度はコトブキヤが入るようだ。コトブキヤは模型店、というか最近はフィギュア関係の扱いが多いのかな。ラジオ会館はこんな感じでどんどんと変化していってます。良いのか悪いのか。

コイズミ無線LS350と題したスピーカーキットが発売された。BBCモニターLS-3/5Aを意識したキット構成となっている。ペア38,500円。H305 W190 D160。ネットワークパーツ、ユニット、スピーカーボックスなど、自作スピーカー製作に必要な材料がセットになっている。たぶん、ドライバーだけで組み立てられるんじゃないかな。箱から作るほど時間と手間と労力を掛けたくないけど、自作スピーカーの楽しみを少しでも味わってみたい人には、ちょうど良いキットかも。価格も手頃だし、大きさも手頃だし。
コイズミ無線店頭に張り出された価格改定のお知らせ。ムンドルフ製品が一斉に値上げ。金属価格の高騰が原因。コンデンサ類はなんと旧来の倍額ほどになった。え〜!!いきなりそんなに高くなるの!?って感じ。フォステクスのコイル、コンデンサも微妙に値上がり。そういや、金属価格高騰とは関係無いかもしれんが、ジルコンサンドの値段も上がっていた。そういや、先月ジルコンサンドを購入した時に、あれこんなに高かったけな?と疑問に思っていたのだが、なーんだ、やっぱり値上がりしてたんじゃないか。

金属価格の高騰、特に銅の価格が高騰しており、その影響は自作ケーブルの素材にも及んでいる。銅平編み組シールドも1年前に比べ1.5倍程度に高騰、VCTなどのケーブルも軒並み値上がりしている。困ったもんだ。

海神無線。東京ラジオデパートの2階にある。アンプ自作マニアなら知らぬ人はいないであろう、有名なパーツ店。コンデンサ、抵抗などを多種多様に揃えている。同店でしか入手できない稀少パーツも多く、お客は絶えずひっきりなし。私はこの日、次期みじんこスピーカーのネットワークパーツを買いに来た。
ASCのコンデンサX335の400Vの3.3μF(2,200円/個)と10.0μF(3,550円/個)を各2個、それにデールの巻き線抵抗10Wの4Ωと5Ωを各2個(670円/個)ゲット!

デール(DALE)の抵抗はネットワーク抵抗の最高峰として知られている。外見は黒くてかっこいい。抵抗介入による音質劣化をほとんど感じないともっぱらの噂。私が知る限り、デールの抵抗を店頭販売しているのは海神無線だけ。他にあったら教えて欲しい。ただ、いかんせん流通が不安定。海神無線でも、いったん品切れすると次の入荷まで半年から一年は掛かるそうだ。私も今回3.9Ωと5Ωが欲しくて、訪問数日前に電話で在庫があることを確認してから来店したのだが、すでに3.9Ωは売り切れていた。ま、近似値ということで4Ωで我慢する事にした。あー、何かの時のためにもう少し買いだめしとこうかな。

スピーカーのネットワーク回路に4Ωをシリーズ、5Ωをパラレルで組み込む事で、-9.5dB程度のアッテネーターとして機能する。厳密に言うと、-9.5dB下げは4Ωではなく3.9Ωを使うらしいが、この辺の値はけっこうざっくばらんでも構わない。

ASC(アメリカシヅキ)のコンデンサは軍関係で採用されているものだが、オーディオ用としても非常に優秀で、マニア筋では有名なコンデンサだ。私も以前使用した事がある。最近はムンドルフの台頭で、人気はそちらの方に流れている感もあるが、私は次期スピーカー用のコンデンサにASCを選んだ。まずは、ASCでネットワークを極め、そこから他のコンデンサとの音質比較をするためだ。そのため、今回製作しているスピーカーはネットワークパーツを容易に交換できるように設計してある。
ネットワークパーツ交換の秘策、それはトリテックのJT-32というスピーカーターミナルを利用することだ。このターミナル、通常のターミナルと違い、板貫通型ではない。この構造が、今回の目的に好適なのだ。つまり、このターミナルを端子板に利用しようと言うのである。

なぜ、一般に売られているネットワーク固定などに用いられる端子台を使わないかと言うと、いかにも安っぽい造りだからだ。ネットワークパーツを容易に交換出来き、且つ品質が優秀なものはないかと検討を重ねた結果、JT-32を利用することを思いついたのだ。詳しい説明は省くが、このターミナルの挟着部分は、端子台として利用するのに好都合な構造をしている。

このJT-32は重量もあり、頑強だ。ただ、このターミナル2個ペアで4,000円弱もする。3セット買ったので、この端子だけで12,000円弱。

通常、このターミナルは以下のような方法で使われる。板に内部配線が通るくらいの小さな穴を開け、そこから内部配線を引き出し、JT-32の圧着部分に内部配線を導き、アンプから延びるスピーカーケーブルと一緒に挟着する。これで、内外のケーブル導体が直接接触する事になり、余計な金属部分を信号が通過しない事による音質向上が望めると言うもの。ただ、このターミナル、かなりマイナーな存在で、秋葉原と言えども在庫している店はない。私はコイズミ無線で取り寄せてもらった。

では、今日はこの辺で。ごきげんよう。

2006.11.21
晩秋の秋葉原オーディオ店その2

こんにちはみじんこです。昨日に続いて、アキハバラなどの最新オーディオ情報をお伝えします。

キムラ無線店頭。10月23日。アコースティックリバイブの新製品が入荷。これはバイワイヤーアダプターBWA-4。バイワイヤリング対応スピーカーをお使いで、バイワイヤリングをしていない場合、これを用いて擬似的なバイワイヤリングをしてやると、劇的な音質向上が期待出来る。なお、このアダプタは2個1組で売られている。つまりスピーカー1本分なので、ステレオ再生で使うには、これを2セット買う必要がある。このパッケージには絶縁カバーが付いている。(写真右)アダプタ同士が接触するとショートして、アンプの保護回路が働き、アンプが一時的に動かなくなってしまうので、このカバーは必ず付ける事。

このアダプタを使えば、シングルワイヤリングでもバイワイヤリングと同等の効果を得られる。アンプからは通常の2芯タイプのスピーカーケーブル(シングルワイヤ)で配線し、スピーカーの手前でこのアダプターを介して2分岐させるのだ。スピーカー側への分岐配線は25cm程度で良い。これは福田先生の受け売りなのだが、25cmというのは都合が良い長さでもある。つまり切り売りケーブルを1m買い、これを4等分すれば25cmのケーブルが4本得られるからだ。そう、このアダプターで分岐させるには、アダプタとスピーカー本体への分岐ケーブルが4本必要になる。ステレオペアでの場合である。なお、マニアならご承知の事と思うが、バイワイヤリングアダプタを使うには、スピーカーがバイワイヤリング対応になっていないといけない。バイワイヤリング対応とは、スピーカーターミナルが2系統あるスピーカーのこと。通常、購入時のままだと、この2系統のターミナルはジャンパーで連結されているはず。このジャンパー線を外して、バイワイヤリングアダプタでターミナルそれぞれに分岐配線してやるのだ。

スピーカーの手前でバイワイヤアダプタで分岐させると、音が良くなる。これにはきちんとした理由がある。2way以上のスピーカーで、かつシングルワイヤリングの場合、ウーハーからの逆起電力と言うものがツイーター側に回り込むのだが、これを少しでも回避してやるために、バイワイヤリングをおこなうのだ。25cm程度のスピーカーケーブルで逆起電力が回避できるのか、私も疑問だったのだが、百聞は一聴にしかず、かなりの効果が確認出来た。詳しくはアコリバ試聴会レポートをご覧いただきたい。

同じくキムラ無線。10月23日。フルテックの電源インレットが新入荷。型番はFI-09-R(ロジウムメッキ仕様)とFI-09G(金メッキ仕様)。これらのインレットはいままでにない頑丈な内部分岐電極を有したインレット。ACプラグと同じ機構が設けられており、2枚の圧着板で内部配線を挟むようになっている。インレットからのパラレル配線も容易だ。これは従来のインレットにはない魅力的な構造なのだ。ただし、ボックスへの取り付け穴は大きく取る必要がある。一般的なインレットの開口穴は19×25だったはずだが、これではこのインレットは入らないのだ。詳しい寸法はフルテックのサイトを見て欲しい。

右はPADの新型コンセント。型番はCryomag-SSD2。定価は16,800円で、キムラ無線の実売15,000円。ご覧の通り、今回のPADコンセントはハッベル5362がベースになっている。(従来のCryo-L2、Cryo-B2はレビトン5362がベース)私の勝手な推測だが、このコンセントは日本をメインターゲットにしているのではないだろうか。というのも、レビトンコンセントはPSEの関係で、正規輸入が途絶えたままになっており、かたやハッベルコンセントはPSE認証済みだからだ。ベースになっているコンセントがPSE取得済みなら、その改良型も申請が通り易いのではないだろうか。ま、真実は分らんが。

こちらもキムラ無線。MG850があと2セット。10月23日のことなので、もうすでに売れているかも。ただし、P88-Rアダプタリングとのセット販売だ。P88-Rはすでに在庫のみの販売なので、貴重品ではある。無論、MG850も限定販売品なので、これを逃すともう手に入らない。小型の高性能フルレンジユニットをお探しの方にお勧めだ。なお、MG850は8.5cm径ユニットだ。おそらくフルレンジユニットとしては、世界初の純マグネシウム振動板ユニットだ。
こちらは秋葉原の石丸電気本店。薄型テレビもずいぶんと安くなったものだ。これはシャープの32インチ型液晶テレビのアクオス。型番はLC32-BD1。展示特価で145,000円。最新伝送規格HDMIも1系統装備している。15万円前後と言うと、1年前の26インチの現品特価品と同じ価格。来年にはもっと値下がりしているんだろうな。

では今日はこれまで。

2006.11.20
晩秋の秋葉原オーディオ店

こんにちはみじんこです。久々の巡礼記更新です。この1ヶ月余り、スピーカー工作に専念してました。無論、秋のオーディオショーは色々訪問していて、写真もたくさん撮ってきています。あ〜、ネタが沢山ありすぎて、ホームページ作成が追っ付かないっす。

で、こちらがオーディオみじんこ新システムのスピーカーとオーディオラックだ。写真には、2wayスピーカーに専用スタンド、オーディオラックが映っている。分りにくいが、ラックの上下にはオーディオボードが敷いてある。写真に映っていないものとして、電源ボックスやラックカバーなどもあり、私の製作実施例としては、過去最大規模のものとなった。

なお、スピーカーは長岡鉄男先生のBS-111レオをベースに大幅強化したもの。ラックは私の完全オリジナル。詳しい事は追々ご紹介していきたいと思っている。

カットはマキゾウクラフトに依頼。届いた板材を組み立てるのに約1週間。その後、3週間ほど掛けて表面処理をおこなった。表面処理とは、段差のパテ盛り、表面の研磨などなど。写真の状態は未塗装状態。この後、梱包して、マキゾウさんに送り返した。今回は仕上げに完璧を期したいので、マキゾウさんで塗装してもらう事にしたのだ。色は半艶黒にする予定。私のような素人工作とは比較にならない仕上がりになることを期待している。

今回の板材カットに要した金額は25万円。これでもだいぶおまけしてもらっている。個人のカット依頼としては、マキゾウさんの中でも最大規模の依頼だったらしい。なお、塗装には17万円かかる。送料やその他パーツ代も含めると、この工作で50万円を超える投資額となっている。正直、このくらいのお金があれば、それなりの市販品を買えるのだが、それでは満足いかないのである。工作天国、ここに極まる。

こちらは同時製作の電源ボックス。3台製作している。幅130mm、長さ400mm、高さ150mmの大型電源ボックスだ。主な板材は30mm厚ハードメープル材。マキゾウさんに無理いってハードメープル材を調達してもらい、カットしてもらったのだ。設計は私の完全オリジナル。理想の電源ボックスを考える事1年あまり。様々な試行錯誤の末、プラグを安定して挿し込める形状を思いついた。30mm厚のプレートに孔を開け、裏面からコンセントを固定。コンセントに挿し込んだプラグがぐらつかないような構造になっている。
こちらはオーディオラック。従来の長岡式オーディオラックは側面が板で塞がれているため、ラック内で音が反響し、それが再生音に何らかの悪影響を与えるのではないかとの懸念を抱いていた。また、アンプの熱が逃げにくいと言う問題もあった。そこで私は、積み上げ式ラックを踏襲しつつ、音のこもりが生じにくいラック構造を考えた。それが、側面をパイプで繋げるものであり、パイプにはφ38のステンレスパイプを使用した。パイプの高さは190mm。片側のパイプ本数は6本。計6ユニット製作するので、パイプの本数は72本。長さ3,650mmのパイプから190mmの長さのものを72本切り出してもらった。このパイプの調達とカットは東急ハンズ渋谷店に依頼。このパイプだけでも3万円くらいかかっている。

ま、そんなこんなでオーディオみじんこ新システムは製作進行中でございます。塗装が仕上がってくるのは年末。年明けには完成にこぎ着けたいものだ。

ずいぶんと前置きが長くなったけど、秋葉原オーディオ情報をお伝えします。9月から10月までの情報なので、最新情報とは言い難いのだけど。
では、まずオヤイデ電気。これは新発売の屋内配線用単線ケーブル。型番はEE/F-S2.6。2.6φPCOCC-Aの3芯構成。厳重な銅箔シールドがなされている。構造的にはフジクラCV-Sに似ているが、このケーブルの導体は単芯だ。かなり硬くて曲がりにくい。
EE/F-Sは9月中旬に入荷した。このケーブルを開発中だと言う話を村山社長から事前にお聴きしていたので、この黒くて太いケーブルを見たとき、「あーこれがあの屋内配線ケーブルか」と思ったのである。
EE/F-Sについては、もうじき発売のオーディオアクセサリー誌などで詳細なレポートが掲載されると思うが、音質改善効果は相当に凄いとの話を聞いている。ただし、あくまでも屋内配線の電源供給用なので、電源ケーブルへの転用は法律上できないらしい。法律上と言う事なので、自己責任において転用するのは構わない。ま、禁断のケーブルってことかな。私もこのケーブルを使用した電源ケーブルを1本所有している。上の自作ケーブルがそれ。SFチューブを被せているが、中身はEE/F-S。組み合わせたのはP-037/C-037。オヤイデの村山社長曰く、EE/F-Sの重量感には、P-037/C-037の切れ味が相性抜群とのこと。私もそれに倣ったのだ。この組み合わせのケーブル、これまた「ズドン!」とくるのである。もう手放せない。この禁断の電源ケーブル、私の知る限り、福田先生と山本博道さんと私の三人が愛用している。山本さんとはオヤイデのULTIMOコンセント試聴でご一緒したのだが、その際にオヤイデ本社試聴室にてEE/F-S使用電源ケーブルを試聴させてもらったのだ。山本さんも私、そして同席していた音元出版編集部の方も、このケーブルには度肝を抜かれた。福田先生もこの仕様の電源ケーブルをすでに試聴されていて、その効果に驚かれていたと言う。早速、私と山本さんはEE/F-S使用電源ケーブルの自宅への導入を即決!山本さんはパワーアンプに使用されるとおっしゃられていた。なお、EE/F-Sの外装シースには「オヤイデ電気」の文字は刻印されていないのだが、まぎれもなくオヤイデ電気の製品だ。
こちらはオヤイデ電気の新型スピーカーケーブルACROSS2000。プラスマイナスがそれぞれ強固な内装シース、外装シースに包まれ、その2本が結合されている。切り売りケーブルで、定価は2,835円/m。内装シースは、外装シースとの間に空気層を設けるため、立体的な構造になっている。実はこのACROSS2000、スピーカーケーブル以外にも、とても魅力的な使い方ができるのだが、それはまたいずれご紹介しよう。ま、これであれを作ると、見た目はワイヤーワールドのSEPみたいになるっすよ。音的にも「シャキシャキ感」がけっこう魅力的だったり。
右はシェルリード線のシェルチップ。昔からオヤイデ電気で扱っている品で、特に目新しいものではないのだが、こういうものも扱っているのだということで、ご紹介まで。これで何をするかというと、リード線を自作するのである。以前、これの店頭在庫を全て買い占めた人がいて、しばらく品切れ状態が続いていたのだが、最近は安定して店頭販売されている。そのまとめ買いをした人と言うのは、リード線を自作してヤフオクで売っているとか。
こちらはオヤイデ電気の向かいにある工具店。店舗名はど忘れした。東京ラジオデパート1階の出入り口にあるお店である。ここには福田先生推奨の電子機器クリーナーPANDO29Dが売られている。価格は1995円。これで、端子の接点を洗浄するのである。油や汚れを奇麗に除去でき、跡に何も残さないのが特徴。私は使った事無いが、福田先生が長きにわたって愛用されているクリーナーなので、ちょっと気になっている。一般的な接点復活材と言われるものに比べ、音質的な癖を出さないのがメリットらしい。
キムラ無線の入荷品。ベルドリームのトーンアームケーブル(フォノケーブル)が入荷。PC-150TMという型番。価格は26,700円。一見、ビンテージ線と思えるような細い線で構成されている。アーム側の5DIN端子はベルドリームオリジナルで、この端子は単売もされている。
右はMusic SpiritのスピーカーケーブルReference1。9月下旬に入荷。Music Spiritはカイザーサウンドのブランド。Reference1は同ブランドの最上位にあたり、定価は14,700円/1.05m。同ブランドの製品に限って、カイザーゲージに準じた1カイザー(1.05m)単位での切り売り販売となっている。カイザーゲージについては、ローゼンクランツのホームページをで調べてください。
ラジオ会館2階のPAショップトモカ電気。ポータブルデジタルレコーダーに新たな新製品が加わった。これはローランドのデジタルレコーダーR-09。大きさは手のひらサイズ。同社レコーダーで一世を風靡したEDIROL R-01に続く、新型モデルだ。販売価格は35,000円。R-09はWAVEあるいはMP3形式で録音出来き、MACにも対応している。記録メディアはSDカードで、パソコンへの転送はUSB2.0。サンプリング周波数は48kHzどまりだが、少なくともCDレベルでの録音ができるので、まぁまぁと言ったところか。その他の特徴は、同製品サイトをご覧いただきたい。
エンゼルポケットの試聴コーナー。9月末日に訪問。同店ならではのスピーカーやアンプ、アクセサリーがてんこもりになっている。
エンゼルポケットはローカルメールオーダーの直営店で、秋葉原駅すぐのところにある。江川三郎先生の定期集会の会場になっていることで有名だ。
ローカルメールオーダーはオーディオ季刊誌A&Vヴィレッジの通販部門。独特のオーディオアクセサリーを扱っていることで有名だ。宇宙系というかオカルト的なアクセサリーも多いが、とにかくもなかなか面白いグッズが揃っている。
エンゼルポケットに入ると、独特の雰囲気が感じられる。他のオーディオ店と空気の感触が違うのだ。たくさん置いてあるグッズの影響だろうか?ま、癒し系と言えなくもない。
なお、A&Vヴィレッジは現在休刊中。たぶん、このまま復刊しない可能性が高い。ずいぶん前のことだが、A&Vヴィレッジとは仕事上でおつきあいがあった。池袋の編集部にもお伺いした事もある。一癖も二癖もある編集長だったが、オーディオに対する探究心はすごいものがあった。休刊になってしまったのはとても残念だ。
こちら桐のスピーカー。通常、スピーカーのエンクロージュア(スピーカーボックス)に密度の低い素材を使うのは非常識というか、御法度なのだが、そこをあえて覆すような発想にやや驚いた。桐という軽い素材を使う事によって、これはこれで魅力的な音を奏でていたのだ。このスピーカーに使用しているユニットはTBのW3-582SBという8cmフルレンジユニットだ。これを2発使用している。
こちらは紫色のメッシュチューブを被せた電源ケーブルAC LEGENDO。なかなか奇麗な仕上がりだった。音は聴いていないので知らん。
右は、音が良くなるメガネ。新製品らしい。名前はジェネシスサウンドG。18,900円。うむむむぅ、こんなものまで・・・。早速付けて試聴させてもらったが、うーむ、変化があるような、ないような。
こちらはテレオンサウンド110(テレオン第2店)の3階。9月下旬にARGENTAUDIOの製品が幾つか新入荷した。ARGENT AUDIOはここ半年くらいから店頭に並び始めたニューフェースだ。オーディオリファレンスインクが輸入している。高純度銀導体を採用し、オーバル形状(楕円形状)断面の導体構造を有しているのが、構造上の特徴。プラグにはシャドウプラグが採用されている。シャドウはステレオボックスの別ブランド。シャドウプラグは、MITのデジタルケーブル最上位機種ORACLE DIGITALにも採用されている。
こちらOMICRONのケーブルスタビライザーCS。テレオンサウンド110のレジ下に陳列されている。高さ26cmのポールの上部にケーブルを固定する。いわばケーブルを空中配線するわけだ。床との接触を断つ事により、音質が安定すると言う仕組み。これはゆくゆくは私のシステムにも導入してみたい。もしくは似たようなものを自作するかな。
CSの先端部分。φ20くらいまでのケーブルをはめ込む事が出来る。CSはデルリンという素材で作られている。デルリンは振動に強いらしい。そういや、47研のRCAケーブルMODEL4708OTAkitのプラグにもデルリンが採用されていたなぁ。
テレオンサウンド110のショーウインドウ。オーディオリプラスの電源ボックスが新入荷。SAA-6SZのバージョンアップ品で、SAA-6SZ-Mk2という。外見上はパネルに配線図が刻印されている事。初期モデルとの相違点は前述のリンク先をご覧いただきたい。
こちらコイズミ無線本店。10月23日。試聴コーナーに小奇麗なスピーカーが据え置かれていた。これはコイズミ無線のオリジナル品で、型番はESP-K1。ペア189,000。W230 H372 D225。限定50台。つまり限定25ペア。ユニットにはアルパインのカーオーディオユニットを使用。これはホームオーディオにも十分に通用する優秀なユニットで、見た目もかっこいい。自作スピーカー専門店だけあって、スピーカーボックスの仕上げは完璧。この手頃な大きさもよろしい。音は非常に繊細で、小型ながら帯域バランス良好。価格的にも満足のいくものだと思う。仮に、このスピーカーを自作した場合、部品代で30万円かかるらしい。ショップオリジナル品なので、雑誌で大々的に取り上げられる事はないかもしれないが、高品位な小型ブックシェルフスピーカーを探している人は、一度聴いてみてもいいのでは。
限定販売のホーンキット。とても精巧な造りのホーンで、価格も安い。たぶん、コイズミ無線オリジナル。限定数は不明。ホーン用板材の厚みは13.5mm。曲げ角度は約500R。ホーン開口部はW550 H390。奥行きは390。最奥部は50四方。4枚の板が1セットになって販売。キットなので、組み立ては自分でおこなう必要がある。興味のある人はコイズミ無線に直接問い合わせて欲しい。
Cayin Lab(カインラボ)の真空管アンプが特価。真空管方式のプリメインアンプだ。定価126,000円が限定特価98,000円。ずんぐりしたKT-88がかわいらしい。型番はA-55T。スタイリッシュなデザインに好感が持てる。値段も安いし。真空管アンプなのに、リモコンが付属しているのが珍しい。リモコンで、音量調節と入力切り替えができる。W350 D300 H185。13kg。出力は40W×2。コイズミ無線はスピーカークラフト関連の専門店だが、真空管アンプを扱っていたりもする。セカンドシステムにこんなのあったらいいなぁ。

今日はこれまで。

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