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オーディオ聖地巡礼記2007年2月

ここでは、みじんこの足で稼いだオーディオショップ巡礼記をお伝え。巡礼地は秋葉原を中心とした東京都内のオーディオショップ最新情報、みじんこの目に止まった新入荷のオーディオアクセサリーや珍品、名機と謳われた中古オーディオ機器の入荷状況をいち早くご紹介!みじんこがオーディオ店で見て聞いたオーディオ業界裏話も。

2007.02.26
2月の秋葉原オーディオ店その2

こんばんは、みじんこです。
先週発売された季刊オーディオアクセサリー誌124号に、連載3回目となるコラム「オーディオみじんこ観察日記」が掲載されています。皆さんのご声援のおかげでページも2ページ確保出来きております。今回のコラムネタは、デノンのDCD-CX3/PMA-CX3に終始しております。
コラムに関しては、出版社からは特に原稿のお題の指定はなくて、担当の方も、私が原稿を出版社に送るまで、何を書いて来るか知らない。今回は、試聴会で感動したDCD-CX3/PMA-CX3と、私の自作スピーカーに絡んだネットワーク抵抗、それにノイズカットフィルターに掛け合わせたPLC(電力線通信)と、3つのネタを載せようと考えてコラムの原稿を書き始めた。しかし、DCD-CX3/PMA-CX3と、スピーカーのネットワーク抵抗の記事を書いた時点で、すでに個々2ページ分になってしまった。悩んだ末、DCD-CX3/PMA-CX3のネタのみとなったのだ。自分がDCD-CX3/PMA-CX3ユーザーでもないのに、えらそうなことをつらつらと書いたな〜と、読み返してみて自分でも思ったりしている。ま、ご容赦ください。

さて、今日は1月末から2月にかけての秋葉原のオーディオ情報その2をお伝えします。

六本木工学研究所の直営店である麻布オーディオ秋葉原店。RITCUSTOMのツイーターRIT-FI26Tが入荷。RITCUSTOMは六本木工学研究所のオリジナルブランドだ。半年前にRIT-FI26Tの開発をしている話を聞いていたが、その出来映えは素晴らしい。音は分らないが、この出来映えならきっと音も素晴らしいに違いない。RIT-FI26Tはご覧の通り、逆ドーム型のツイーターで、コーン部分にチタン振動板を採用したメタルドームとなっている。自作ツイーターユニットで、異例とも言えるこの重厚なフレーム。厚みはなんと4mmもある。持ち上げてみるとずっしりと重い。外見はフォーカルのツイーターユニットに極めて類似している。
RIT-FI26Tの寸法とスペックは上の通り。7500円は安い!高域は20kHz止まりのようなので、スーパーツイーターではない。仮にRIT-FI26Tを使った2wayスピーカーを造るとして、問題はどんなウーハーを組み合わせるか。私にもパッと思いつくウーハーがないが、麻布オーディオの店員さんに相談すれば、きっと丁寧に応えていただけるだろう。
これらのスピーカーはRITのオリジナルスピーカー。なかなかよい造りをしている。なお、これらは完成品ではなくキットだ。展示されている以外にも沢山のキットがある。詳しくは同店サイトのオリジナルキットを見て欲しい。
先のスピーカーたちのアップ。
左はオリジナルキットの中でも一番大きな15リットルサイズのRIT-SP1523(同店サイトでRIT-KIT1532と記されているキットと同一か?)。価格はペアで128,000円。ツイーターユニットにmorelのMDT33、ウーハーユニットにUsherの8945Pを使用。8945Pは渋いなぁ。このスピーカー、音もけっこう良かったです。なお、使用ユニットはもともと単売されているが、このスピーカーボックス(RIT-BOX15NTR)も単売されている。
右は10リットルサイズのRIT-KIT1013。ツイーターユニットにmorelのSUPREME110、ウーハーユニットにDavis 13MP5Aを使用。なお、さきほどサイトを確認したら、このキットも含め10Lサイズのスピーカーキットはすでに販売終了となっているようだ。
秋葉原のパソコン店ユーザーズサイド(USERSSIDE)。ここはパソコンショップの中でも、オーディオPCやHTPC系の、ちょっとマニアック系の自作パソコンパーツを扱っているPC店だ。サウンドカードなども多数扱っている。久々に同店を訪れてみると、昔陳列されていたHTPCケースは姿を消し、真新しいPCケースがずらりと並んでいた。上写真はその一例。真ん中のケースはAntecというメーカーのFusionというMicroATX型のPCケース。
Fusionはマルチメディア用PCケースということらしい。厚みのあるアルミ製フロントパネルが好ましい。価格は29,800円で、筐体サイズはH140 W414 D445。電源は430W。ボリュームノブらしきものがフロントパネルに付いていたりして、ずいぶんとオーディオライクなデザインだ。オーディオ機器と並べても、これがパソコンだとは気づかないかも。あのノブは何をコントロールするのだろうか。
こちらはPCM-S1。ユーザーズサイドに昔から展示されている。PCM-S1は、イケオン製のハードディスクトランスポートだ。開発にはデノンも深く関わっている。
ハードディスクトランスポートはいまだオーディオ界ではマイナーな存在だが、要はPCオーディオの一種で、音楽再生に特化してカスタマイズされたパソコンのこと。価格は450,000〜680,000円。パソコンなので、パーツの選定で価格は変わって来る。
PCM-S1は、CDディスクの音楽情報を内蔵のハードディスクに取り込み、このハードディスク上に取り込まれた音楽情報を再生することで、桁違いの低ジッター性能を実現するらしい。PCMーS1はトランスポートなので、別途DACが必要。詳しくはイケオンのサイトのPCM-S1解説ページをご覧いただきたい。なお、PCM-S1は、筐体のみの販売もされており、価格は215,000円。
ハードディスクトランスポートとしては、このPCM-S1の他に、OJIspecialDPAT(ディーパット)が比較的よく知られている。

今日はちょっと短いけど、これまで。続きはまた今後。ではでは。

2007.02.18
2月の秋葉原オーディオ店その1

こんにちは、みじんこです。今日は1月末から2月にかけての秋葉原のオーディオ情報をお伝えします。

1月末。秋葉原駅電気街改札口出たところ。右はテレオンサウンド110(テレオン第2店)。ビルにデノンのPMACX3/DCD-CX3、マランツのSA-7S1の垂れ幕が掛かっている。この垂れ幕、対向車線側の歩道からはよく見えるが、テレオンのある歩道からはこんな垂れ幕が掛かっているなんて気づかない。
テレオンサウンド110の3階。STREOVOXのColibri-Xというバランスケーブルが入荷。シャドウプラグが付きながらペア60000円は安いかも。シャドウプラグは単売でたしか8,000円くらいだったはず。音の傾向はどうなんかわからんが、けっこう売れているらしい。右はACデザインのBasis1.4。いまさら紹介するまでもないロングセラーのハイCPラインケーブルだ。私もこのラインケーブルを2ペア所有している。細くて取り回しがし易く、値段も手頃で、しかも癖の無いすっきりさっぱりした音色の持ち主なので、機器の個性を損なう事がない。最近、雑誌にも全く出て来ないので、あえてご紹介しておこうと思って、載せてみた。
アシスタンスデザインのアイソレーショントランスの中古品が2台入荷。Uniplay2000とAIT-160TWDUO(左の2台)がそれ。AIT-160TWDUOの定価は12万円ほど。黒いのはCSEのアイソレーションレギュレーターだ。なお、Uniplay2000とAIT-160TWDUOは2月中旬時点で売約済みとなっている。DUOの中古価格は38000円だったと思う。傷多数だったので、ずいぶんと安くしたらしい。背面を見ると、なんとFIM880の青タイプが使われていた。これは、発売当時のオプションとしてFIM880搭載タイプがあったらしい。標準では、ハッベル8300が搭載されていた。さらに余談だが、AIT-160TWには、DUOの他に、コンセント1個搭載のAIT-160TWSOLOもあった。定価は10万円くらいだったと記憶している。

FIM880は、2001年頃から2004年春まで国内販売されていた名コンセントだ。実売7,000円程度だった。米国のFIMという日本でかつて流通していたFIM880は灰色だったのだが、この灰色FIM880は日本仕様のみの色だった。製造元である米国のFIM社では、FIM880の標準色を青色としていた。つまり、このアイソレーショントランスに搭載されているFIM880は、日本での輸入代理店だった完実電気を経由せず、平行輸入されたものだと思われる。なお、FIM880には、赤色も存在するらしいが、私はまだ赤いFIM880を見た事がない。また、日本へのFIM880の正規輸入は、2004年4月の特定電気用品PSE法により、輸入が途絶えてしまった。FIM880青を並行輸入販売していたショップとしては、少なくともロビン企画とケーズラボがあったが、両店とも現在はFIM880青は販売していない。余談だが、私は最近、某店でFIM880青の流れ品を3個発見。1個は売約だったので、残り2個を即座に購入。これで、元々持っていたFIM880青1個と合わせ、FIM880青のコレクションが3個になった。誰か並行輸入して、ネット販売してくれないかなぁ。けっこう欲しい人いると思うんだけどな。

話をアイソレーショントランスに戻そう。知っている人も多いと思うが、アシスタンスデザインのアイソレーショントランスは、実は中村製作所が製造元だった。コアなオーディオマニアや一部のオーディオ評論家が愛用していたこともあり、人気を博したアイソレーショントランスだった。ところが、2年ほど前、いきさつはよく分らんが、両社の関係は途切れてしまった。それにともない、AIT-160TW、Uniplay2000は絶版となる。
以来、アシスタンスデザインは、完成品のアイソレーショントランスは販売しておらず、キットタイプのアイソレーショントランスISP-40kit、同ISP-40kit/SEmodelのみの販売。
一方、中村製作所は、AIT-160TWDUOとUniplay2000の後継機として、NIST-160TWINDUOMk2NIST-2000Plus他を自社ブランドで販売するようになった。NIST-160TWINDUOMk2は、定価88,000円と、AIT-160TWDUOより約3万円も安くなっている。私のいきつけのショップでは、NIST-160TWINDUOMk2を店頭販売しているのを見かけた事はないが、テレオンサウンド110の3階で取り寄せ可能だ。中村製作所のアイソレーショントランスは、シビアなマニアから引き合いが多いらしい。

電源装置ネタを続けよう。左は、昨年に登場したアイソレーション機器のニューフェース。左がエソテリックのアイソレーションントランスPS-1500。定価63万円。受注生産。同ブランドのモノラルパワーアンプA-70とデザインを同じくしている。PS-1500の背面には、オヤイデ電気のSWO-DX ULTIMO(とはカタログには明記していないが)が3個搭載されている。こんな高額な絶縁トランス、誰が買うねん!と思いきや、それなりの数が売れているらしい。そうそう、ティアックエソテリックカンパニーはPS-1500の販売に力を入れているようで、私のいきつけのオーディオ店数カ所で、PS-1500がデモ用に展示されているのを見かける。
右はトランスペアレントのアイソレーションレギュレーターPIMM。アイソレーショントランスではないようだが、詳しい仕組みは分らない。同社電源ケーブルPLMM2.0m付き(単体で216,000円)で定価409,500円、実売312,000円。高額だが、試聴の上、気に入って買っていく人が多いらしい。個人的には、PLMM無しでも売って欲しいと思った。
PIMMの見た目は、先のPS-1500の1/4ほどの大きさ(140Wx90Hx280D)だが、頑丈で精巧なアルミ筐体ゆえ、持ち上げてみるとずっしりと重い。背面には、2個口コンセントが1個搭載されている。

PS-1500とPIMMは価格的にもハイエンド志向のクリーン電源装置で、発売時期も同じ頃(昨年秋)なので、よきライバルと言えそうだ。私は比較試聴してないので、傾向はわからんが、同フロア長のの原さん曰く、PS-1500は色付けが少なく、PIMMは力感が強まるらしい。頼めば両者を比較試聴させてくれるらしいので、興味のある方はテレオンサウンド110に問い合わせてみてほしい。
テレオンを後にして、お次は「あきばおー弐号店」へ。パソコン周辺機器から、生活雑貨まで幅広く取り揃えているお店だ。店内はいつも人でごったがえしている。オーディオとはあまり関係無いが、せっかくなので紹介しておこう。
今日は大学時代の友人と一緒に秋葉原を巡礼していて、その友人がSDカードの安い店を教えて欲しいと言う事で同店を訪れた。同店は秋葉原の中でもメモリーカードが最安だ。扱いブランドの種類も多く、2Gで5,000円程度のSDカードも扱っていたりする。コンパクトフラッシュやSDカード等のメモリーカードをお探しのときは、同店の価格をチェックすべし。なお、同店のメモリーカードの価格は、市場の動向に沿って随時更新されている。
あきばおー弐号店の向かい側にはヒロセ無線のDVDソフト店がある。扱っているのは、新品DVDソフトだ。同店は普通のDVDソフト店だが、私の知る限り、販売価格は秋葉原の中で最安だったりする。定価の1−2割引くらいかな。何か欲しいソフトがあって、安く入手したいなら同店を訪れてみるべし。

あきばおー弐号店を後にして、ダイナトレードセンターに向かう。右はその途中の風景で、秋月電子通商のある通り。この日は日曜日だったので、この通りはいつにも増して賑やかだ。

秋月電子。平日でも混んでいるが、休日ともなるとこんな感じでたいそうな人集りになる。秋月電子は、電子部品の小売店として有名なお店で、店内には所狭しとIC等の素子が陳列されている。ピュアオーディオとはあまり関係がないが、秋月電子は秋葉原の名物店のひとつなので、ご紹介しておこう。
秋月電子のオリジナル電子工作キットの山。同店が、秋葉原の他の電子パーツ店と趣を異にしているのは、なんといっても同店オリジナルの電子工作キットが豊富にラインナップされていることだろう。自分では設計できなくても、同店のキットと付属の説明書と、ハンダコテがあれば、電子工作ができてしまう。どんなものがあるのかは、同店のホームページをご参照あられたいが、例えば、ガイガーカウンター工作キットなんてのもあったりする。個人的には、鉛蓄電池の充放電器キットが気になっている。
ダイナミックオーディオ秋葉原トレードセンターの2階。見附精密の真鍮/銅ハイブリッドレコードスタビライザーが入荷!!型番はMI-ZU2という。金色に輝くレコードスタビライザーを眺めているだけで、わくわくしてきてしまう。非常に精密な造りで、持ってみるとずっしりと重い。これで7,800円は激安だ。
見附精密は知る人ぞ知る大阪の金属加工業者。本業の金属加工の傍ら、楽器の金属部品、オーディオ用の金属部品を加工販売している。特に、真鍮や銅を素材としたインシュレーターや、トーンアームマウント、ツイーターベース、そして上写真のようなレコードスタビライザーを得意としている。また、マニアの希望に応え、オーダーメイドでの金属加工も対応してくれるという。私も同社に、wadia6のインシュレーターやレコードスタビライザーもオーダーメイドで頼みたいと考えている。
見附精密はオーディオアクセサリー専門業者というわけではないようなので、オーディオ雑誌で紹介される事も少なく、雑誌に広告を出してもなかったと思う。そんなわけで、知る人ぞ知る存在なのだが、「vcyoyoの工房」(ブイシーヨーヨー)と言う名称で、けっこう昔からオーディオ部品の製造をおこなっている。ヤフオクをやっているオーディオマニアなら、vcyoyoの真鍮インシュレーターや、上写真のレコードスタビライザーを見かけた事があるのではないだろうか。
私の知る限り、いままで見附精密は製造直販だけで、同社の製品を秋葉原で売っているお店はなかった。しかし、この度、ダイナミックオーディオ秋葉原トレードセンターでレコードスタビライザーを扱うようになったというのは、とても喜ばしいことだ。たぶん、見附精密の製品をオーディオ商社のヒノエンタープライズが扱うようになったから、その筋からの流通なのかもしれない。それはともかく、見附精密のオーディオアクセサリーは、製品の出来に比して非常に安価で、もっと多くのオーディオマニアに知られるべきオーディオアクセサリーメーカーだと思う。
ダイナトレードセンターを後にして、お次は六本木工学研究所へ。上は、その途上の風景。ダイナのある大通りから路地に入る角にはチチブデンキがある。ここは東芝ダイナブックの老舗特約店なのだが、それよりなにより有名なのは、同店脇に並んでいる「おでん缶」の自動販売機だ。秋葉原がオタクの聖地として脚光を浴びるようになった2000年以降、おでん缶の知名度も急上昇。即席で、しかも安上がりにお腹を満たせるので、お店巡りに忙しいオタクの人たちの人気を博している。最近では、秋葉原の各所でおでん缶が売られるようになったが、それはチチブデンキのおでん缶人気を真似ての事だ。
休日ともなると、秋葉原の路地裏では、各所でジャンク品の露店が開かれている。これもその一例。パソコンのメモリーやマザーボード、ソフト等が雑然と並べられており、そこにわんさか人が群がって、我先にと出物をかき集めいている。

話変わって、私事なのだが、そろそろ当ホームページのデータが、レンタルサーバー(isweb)の契約限界容量300MBに到達する。そんなわけで、そろそろ新サーバー(さくらインターネット)のhttp://mijinko.jp/の方へ完全移行したいのだが、ちょっと問題があって完全移行できずにいる。さくらインターネット側で、トップページのアクセスカウンターがうまく動かないのだ。そんなわけで、isweb側を閉鎖できずに、ミラーサイトとして両サーバーが存在している状態になっている。けど、ほんと、そろそろどうにかしないとなぁ。あと数回巡礼記を更新したら、限界になってしまう。

今日はこれまで。続きはまた今度。

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