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オーディオみじんこ
オーディオ聖地巡礼記2006年5月下旬

ここでは、みじんこの足で稼いだオーディオショップ巡礼記をお伝え。巡礼地は秋葉原を中心とした東京都内のオーディオショップ最新情報、みじんこの目に止まった新入荷のオーディオアクセサリーや珍品、名機と謳われた中古オーディオ機器の入荷状況をいち早くご紹介!みじんこがオーディオ店で見て聞いたオーディオ業界裏話も。

2006.05.14
大型連休秋葉原オーディオ店最新情報その3

こんばんは、みじんこです。大型連休中のオーディオ店レポート第3弾です。今日はコイズミ無線、キムラ無線などの状況です。

コイズミ無線本店の実験コーナー。店の奥にある。常時、スピーカーの試聴が出来る。オーディオ雑誌で掲載された作例スピーカーなども陳列されている。コイズミ無線なくして、自作スピーカーの世界は語れない。
D-10の完成品エンクロージュア限定販売。販売元はフォステクス。板材はフィンランドバーチ。オーディオ用に最適な高比重合板だ。

D-10のペットネームは「バッキー」。長岡鉄男先生設計の中でも現実的な大きさのバックロードホーンスピーカーとして人気を博している。外形寸法はH580 W180 D370。この度、自作は出来ないが長岡バックロードを使ってみたい人のために、組み立て済みスピーカーボックスとして販売される事になったのだ。ペア69,800円は、材料費と工作の手間を考えると妥当な価格設定。表面は無塗装。ただ、展示品にはクリアーニス仕上げがされている。なお、価格はD-10スピーカーボックスのみ。購入者は別途、スピーカーユニット、内部配線、ターミナルを用意する必要が有る。フォステクスの10cm口径ユニットならどれでも適合すると思うが、事前にバッフル開口径を確認する事。お勧めは写真に搭載されているFE108EΣだろう。同店の店員さんも「これ小型スピーカーとは思えない鳴りっぷりで、かなりお勧めですよ」とのこと。箱、ユニット、その他パーツ類含めて10万以内で収まるはず。高さが低いため、スピーカースタンドをかませる必要がある。考慮すべき点は、奥に長大な設置面を有していること。 手っ取り早いのは、コンクリートブロックを使う事。2個積み上げて、その上にバッキーを載せれば、全高約80cmとなる。設置寸法的にちょうどよいし、なにしろ安上がりだ。

レクストのスピーカーDSW-T1。レクストはレゾナンスチップで有名なオーディオアクセサリーメーカー。同社はスピーカーに関しても造諸が深い。DSW-T1にはアルパインのカーオーディオ用ユニット/ネットワークセットDLX-Z17PROを使用。ちなみに、DLX-Z17PROは定価105,000円。箱はレクストオリジナル。ペア22万円を高いと思うか、安いと思うかは聞いてみないとわからない。少し聴いた感じでは、なかなか良い音がしていた。ただ、このユニットの組み合わせとなると、コイズミ無線オリジナルスピーカーALCOM-X55のDLX-Z17PROバージョンも対抗馬となる。聴き比べすると面白そうだ。
スピーカー工房こいずみのカタログ集Vol.16が発売された。同カタログ集はメーカー各社の商品カタログ+コイズミ無線オリジナルページを組み合わせた冊子。スピーカー自作派にとっては、ぜひ手元に置いておきたい。前号と大きく異なる箇所は、MUNDORFの商品情報が追加されたこと。その他、細部にわたり最新情報が追加されている。

右はショーウインドウ内のスーパーツイーター。フォステクスの限定品T90A-EXが展示されている。300台の限定販売で、発売後すぐに完売。その後、若干数が追加流通した。コイズミ無線には5月初旬時点で数ペア在庫あり。マニアの注目がT500AMk2に向いてしまったため、追加流通のT90A-EXはあまり人気がないみたい。さて、T500AMk2の方だが、予約分にて初回入荷分は完売。現在、メーカーにて品切れ状態。

コイズミ無線の書籍販売コーナー。皆さんがお持ちの本もあるんじゃないかな。
こちらも書籍コーナー。音源出版刊行のanalogバックナンバーが平積みされている。同誌はアナログブーム再燃の牽引役。学研が発刊している大人の科学特別編集まるごと手作りスピーカーの本も並んでいる。
キムラ無線にて。KAB ELECTRO ACOUSTICSのストロボスコープSPEEDSTROBEが新入荷。ストロボディスクとストロボライトのセットで実売16,000円。輸入元はステラボックスジャパン。33回転から90回転までの広範な回転数をチェックできる。ストロボスコープの新製品登場は、アナログマニアにとってまさに福音。
若松通商秋葉原駅前店。キムラ無線と同じ秋葉原ラジオ会館4階にある。カマデンのデジタルアンプキットが充実している。写真の真ん中、TAA4100キットが新登場。TRIPATH(トライパス)のデジタルアンプIC“TAA4100”を使用。BTL方式にて100W×2chを出力。基盤サイズは110mm×110mm。キット価格は12,600円。

右は清進商会の4階跡地。清進商会は中古オーディオ機器の専門店。若松通商駅前店の隣りのフロアにあった。3月末に同館5階に移転。現在はイエローサブマリンの店舗になっている。

ダイナミックオーディオ中古センター(植木店)。山手線高架下のニュー秋葉原センター内にある。店頭はいつになく製品段ボールが山積み。パッと見、何の店か分らない。店の入り口付近で出物発見!TAOC最高級オーディオラックCS-3(定価168,000円)がなんと中古18,000円。値札には型番が書かれていないが、これはCS-3のはずだ。激安だが、持ち帰りのみ。前面の木製枠は傷だらけ。ま、こんなもの、塗り替えてやるか、表裏反対で使ってやれば問題ない。CSシリーズは裏面の方がかっこ良かったりもする。
秋葉原駅前電気街口の様子。人人人人人だらけだ。撮影日は5月4日。大型連休中ということもあり、もの凄い人混み。ここまで人で溢れている秋葉原駅前は初めて。
人混みの中心にはメイドさんが数名。駅前はコスプレ撮影会と化していた。だから混んでいたのか。
チラシを配っていたメイドさんもカメラ攻勢に。メイドカフェの宣伝になると思えば、これも仕事のうちなのかも。

最初にメイドカフェが登場したのは2001年の事。CURE MAID CAFEというのが、芳林公園の近くに開店。オープン当時、メイドさんたちが路地角で一生懸命チラシを配っているのを見かけた。道行く人々は奇異の眼差し。ケッタイな店が出来たなぁ、すぐ潰れるに違いないと思っていた。ところがどっこい。アキバ族はメイドカフェを強力に擁立。メイドカフェは秋葉原での地位を確立した。と2002年以降、雨後の竹の子のようにメイドカフェが乱立。あの小さな蠢動が、ここまで巨大なムーブメントになるとは・・・。

余談が過ぎた。今日はこれまで。ではではごきげんよう。

2006.05.13
大型連休秋葉原オーディオ店最新情報その2

こんばんは、みじんこです。先日に引き続きまして、大型連休中のオーディオ店レポート第2弾をお伝えします。ページが長くなりましたので、またまたページ分割しました。今月は早くも3ページ目に突入。今月上旬の巡礼記は2006年5月上旬2006年5月上旬その2に記載しています。

5月4日。サトームセン本店前あたりから中央通りを望む。連休中なので家族連れが多い。団体バスで降り立つ観光客、アキバ族、外国人、地方遠征オタクが入り交じる。普段の休日の2倍増しの人出だ。
中央通と神田明神通が交差する大交差点付近。秋葉原UDXビルを望む。オフィス、レストラン街などが入居している。秋葉原クロスフィールドで最後に完成したのが、このUDXビルだ。手前にクレーンが見えているが、そこには以前ヤマギワ電気本店がそびえていた。道路拡張により壊された。
大交差点から末広町方面を望む。休日なので中央通りは歩行者天国。路上はコミケのコスプレ会場さながら。遥か先まで路上は人で埋まっている。コスプレ撮影で盛り上がっているものと思われる。
 
サトームセン本店オーディオフロア。秋葉原中、最も真空管アンプが揃っているお店だ。同オーディオフロア、以前は秋葉原ラジオ会館4階に独立した店舗として存在していた。右はSDサウンドのTOPSTONEi-1。OTL方式の真空管アンプだ。ここ数年間、同店では(一部製品を除き)SDサウンドの取扱が途絶えていたが、ようやく復活の模様。
左はダイナミックオーディオ秋葉原ハイブランド買取りセンター。秋葉原の中古オーディオ店の中で、最も流動的に中古機器が入れ替わるお店だ。さもあらん、同店はダイナ系列店の中古買取を一手に引き受けているからだ。同買取りセンターはこの数年間、秋葉原内を転々とした上、旧原宿店に移転。原宿店を閉鎖し、一年ほど前に秋葉原の中心街に舞い戻ってきた。従来の同買取りセンターは、中古買取専門であり、中古販売は同系列の他店にまかせていた。ところが、同買取りセンターが秋葉原に戻って来たのを皮切りに、中古品の販売もおこなうことになった。なかなかの珍品、名機に出会える店である。秋葉原の中心街にあるので、来店者も多い。レアな出物を見つけた時、その場で押さえておくこと。おっと思う稀少品は、店頭に並んだ翌日には売れてしまっていることが多い。

右はダイナミックオーディオ秋葉原トレードセンターに入荷したPoleStar(ポールスター)のデジタル針圧計PS-ST15。定価14,700円、ダイナ同店実売10,500円。アキバでの同機最安店だ。

PS-ST15の発売元は東志。PoleStarは東志のオリジナルブランド。数あるデジタル針圧計の中でも最安で、しかも小型で扱いやすい。私も使っているが、これお勧めである。少しの投資で大きな安心。

ダイナミックオーディオ5555に入荷したKRYPTON Professional(クリプトンプロフェッショナル)の純マグネシウムインシュレーター。すでにオーディオ各誌で話題になっているので、ご存知の方も多いだろう。総発売元はサンシャイン。M1がスパイク受けで、4個セット実売4,640円。M2がスパイクで、4個セット実売5,710円。スパイクとスパイク受けをセット購入しても1万円ちょいで済む。同製品は同店以外にも、テレオン110、オーディオユニオンアクセサリー館などで扱い中。

マグネシウムは実用金属中、振動吸収係数が最も優れているらしい。また、実用金属中、最も比重(約1.8)が軽い。実際、手に乗せてみると、もの凄く軽い。これが金属かというほどの軽さである。重量級インシュレーターが多い中、これは対局に位置する製品だ。直径は33mm。同インシュレーターの詳細は3月初旬頃、試作品をオーディオ店で見かけていたが、4月上旬に晴れて発売となった。表面処理にはメッキ処理する予定もあったらしい。ところが、実際の製品にはクリア塗装がされているのみ。コスト面で割りに合わなかったのかも知れない。

純マグネシウムを謳った製品と言えば、フォステクスのスーパーツイーターが記憶に新しい。純マグネシウムを振動板に採用している。ただ、この純マグネシウム振動板の開発には、相当な苦労があったらしい。

余談だが、KRYPTON株式会社のブランド名がKRYPTON Professional。同社のコンシューマーオーディオ向けの販売会社が有限会社サンシャインという位置づけ。なお、老舗のオーディオアクセサリーメーカーである株式会社クリプトン(KRIPTON)とは関係がないようである。

ついでに、ダイナ5555は秋葉原駅から徒歩5分ほどのところにある。5555と書いてフォーファイブと読む。同店はダイナ系列店の中で最大級の店舗。5階建ての奇麗な建物だ。1階はオーディオアクセサリーとヘッドホンの専門フロア。

ダイナ5555にて限定最終販売されているSHURE(シュアー)のMMカートリッジ交換針。MMの最高峰V15VXMRは昨年度生産終了。交換針の入手は困難になりつつある。同機を所有している方は、交換針を早めに確保しておく事。

右はエフエス企画が発売するBELLDREAMブランドのトーンアームTA-0923GO。ダイナ5555の実売89,250円。同ブランドTA-0919のゴールドモデルだ。TA-0919は多くのオーディオ店で売られているが、ゴールドモデルはあまりお目にかかれない。なお、TA-0919の実売は5万円前後。TA-0919はCECのST930にも搭載されていたアーム。現行の単体アームが少ない中、手頃な価格で入手できる貴重なモデルだ。なお、SMEベースとは取り付け穴寸法が違うので、別途SMEベース取り付けキットが発売されている。なお、BELLDREAM製品の製造元は市川宝石と思われる。余談だが、同社の XLRプラグ CP-708/808は、PHONONのXLRケーブルにも用いられている。

今日はこれまで。次回も秋葉原オーディオ店最新情報をお知らせします。

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