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オーディオみじんこ
オーディオ聖地巡礼記2007年11月下旬

ここでは、みじんこの足で稼いだオーディオショップ巡礼記をお伝え。巡礼地は秋葉原を中心とした東京都内のオーディオショップ最新情報、みじんこの目に止まった新入荷のオーディオアクセサリーや珍品、名機と謳われた中古オーディオ機器の入荷状況をいち早くご紹介!みじんこがオーディオ店で見て聞いたオーディオ業界裏話も。

2007.11.26
ここ数か月のオーディオ店情報その5

こんばんは、みじんこです。ここ数ヶ月のオーディオ店情報の続きです。では、今日は秋葉原のオヤイデ電気で見かけた9月から10月にかけての新製品情報です。ネタが古くてすいません。んでもって、オヤイデ電気は、新発売製品が多すぎて、一度に紹介しきれませんので、特に目に留まった一部新製品のみの紹介です。

オヤイデ電気のアナログ進出第2弾、カートリッジHS-CFに続いて、HRS−AGが登場。5Nの銀線を用いたリード線だ。絹糸絶縁に、最外装は白いガラススリーブを被覆。絶縁性と強度にも十分配慮されている。絶縁に絹糸を採用したところに、オヤイデ電気の先見性を感じる。単に商品アイテムを増やすためであれば、もっと安易な素材を組み合わせて製品化出来るであろうに、例えリード線のような構成部材の少ないアイテムでも手抜きをしないオヤイデ電気であった。ま、うんちくたれながら、私まだこれを試してないんですけどね。

EE/F-S2.0が入荷。販売はかなり好調。福田先生に、これ以上の性能のケーブルは(当面)現れないだろうと言わしめた逸品だ。しかも値段が安い。問題は、表立って電源ケーブルのケーブル部分に使えない事か。法律上、この製品は屋内配線用途にのみ使用できるらしい。なお、このEE/F-S2.0はオヤイデ電気の製品だが、法律上の事情で、製造先である古川電工の名称のみがシースにプリントされている。

EE/F-S2.0の構造は兄貴分にあたるEE/F-S2.6と同様だが、導体が細くなった分、EE/F-S2.6より幾分か曲げやすくなっている。私はこれを屋内配線に使用することに決めているが、まだ実行に移せずにいる。

店内足下にはEE/F-S2.0やEE/F-S2.6や藤倉CV-S3.5などがごろごろと転がっている。あ、この写真は9月末のもので、11月になってからは店内がずいぶん整理整頓されてました。

世の中には恵まれたオーディオマニアがたくさんいるらしく、家屋の新築にともなうオーディオ専用ルームへの屋内配線用に、EE/F-S2.6は相当数売れているらしい。一度に60m買っていったマニアもいるそうな。まぁ、60mとなると手持ちでは持って帰れないな。ま、電源ケーブル用に買っていく人もかなりいると思うけど。

PCOCC-Aを使った完成品ラインケーブルACROSS750 RRも発売された。すでにオーディオ各誌に紹介されているので、ご存知の方々も多いだろう。この構造と素材で、1m実売1万弱とは安すぎる。なお、このラインケーブルに使われているケーブルはACROSS750として切り売り販売されている。プラグに関して、オヤイデ電気はコレットチャックを採用しない。その理由を尋ねたところ、コレットチャックはケースが時間経過とともに緩み、これが振動源になる恐れがあるから、音質面を考慮して、コレットチャックは採用しないらしい。

2007.11.25
ここ数か月のオーディオ店情報その4

こんばんは、みじんこです。ここ数ヶ月のオーディオ店情報の続きです。では、今日は秋葉原駅すぐの自作スピーカーパーツに強いコイズミ無線、木村無線で見かけた情報です。なお、今回の情報は9月に撮影したものであることをご了承ください。

まずはコイズミ無線本店から。
コイズミ無線に入荷したbeymaというブランドの12GA50。なんとこのユニット、ウーハーではなく、30cmのフルレンジユニットなのだ!30cmフルレンジといえば、同軸を除き、フォステクスのPS300くらいしか手頃な価格帯のものがなかったのだが、PS300は最近絶版になったらしい。それで、beymaの12GA50をPS300に代わるユニットということで、取り扱いしはじめたとか。センターにサブコーンがあることといい、PS300と外見も良く似ている。なお、PS300に関しては、私がかつて自作したスピーカーPA02に搭載していたユニット。PS300はハイスピードでとても鳴りっぷりのよいユニットだったので、絶版になったのが残念でならない。経年で、コーン紙が茶色く色褪せるという欠点はあったが。

beymaの12GA50の値札。外見、口径、能率、耐入力からして、PA用ユニット向けなのだろう。値段はPS300と同じ。

beymaの12GA50を横から。特別に箱から出してもらって撮影。フレームはしっかりしている。マグネットは一般的なフェライトだ。ご覧の通り防磁ではない。

フォステクスの鋳鉄製HPリフレクトウエイト。カタログにも載っていない珍品。これは通常、G1300専用スタンドの裏面に搭載されている、防振用のウエイトだ。昨年も少量入荷していたが、この度も少量入荷。このように、断続的にコイズミ無線に入荷している。値段も安いので、欲しい方は早めに確保しておくことをお勧めする。使い方としては、例えば、エンクロージュア内部にねじ止め固定し、防振を図るとか、天板に載せて防振を図るとか、インシュレーターとして機器の足代わりに使うとか、いろいろありそう。

防振対策のロングセラーであるTGメタル。その中でもFJ-02は、鋳物成形後に平面出しされているので、機器上に設置したときのがたつきが無く、また、長岡先生が愛用されてたこともあり、長岡ファンを中心に人気がある。今回FJ-02を取り上げたのは、値段が一挙にアップしたからだ。FJ-02は昔、定価8000円/4本(2000円/本税抜き)だったが、一昨年からの金属価格の高騰で、13650円/4本(3412円/本)に値上がり。実売は上記写真の通り。ほぼ1.5倍の値上がりだ。値上がりは今年の3月に実施されている。詳しくはTGメタルのサイトをご覧あられたい。

コイズミ無線オリジナルDS-100Fタンデムスピーカーオールキット。奥行きの長いスピーカーで、ユニットの構成に特徴がある。表に面して搭載されている10cmユニットの他に、エンクロージュアの内部にユニットが内蔵されている。表に面するユニットの背圧を内蔵ユニットでキャンセル。背圧の影響の無いクリーンな再生を実現している。板材はMDF。

DS-100Fタンデムスピーカーオールキットの値札。価格はペアだ。

コイズミ無線本店の奥にある試聴エリア。ビクターの手作りスピーカーキットが試聴可能。中程に設置しているコイズミ無線オリジナルスピーカーALCOM PROMk2は完成品ペア198000円。キットだと16万円弱。このスピーカー、アルパインのカーオーディオ用ユニットを搭載したこのスピーカー、けっこういい音してます。

D10バッキーの組み立て済みエンクロージュアはまだ在庫あり(11月下旬でもまだあった。)。組み立て済みなので、あとはユニットを取り付ければ完成だ。推奨ユニットは現行ならFE108EΣ。

D10バッキーは、気軽にバックロードの音が楽しめ、かつ手頃な大きさで人気の長岡式バックロードホーンスピーカー。FE108ESMk2が手元にあるので、これ買って取り付けたくなった。あ、FE108ESMk2はFE108EΣより取り付け穴の口径を大きくする必要があったような。であれば、FE108ESMk2は、バッキーに取り付かんなぁ。

6cm口径前後の小型ユニットに好適なエンクロジュアE-10が入荷。値段が安く、造りは良さそうで、ツキ板仕上げで外見もまずまず。デスクトップ用のニアフィールドスピーカーの制作にうってつけのエンクロージュアかも。 

コイズミ無線では、上記E-10以外にも、多数の小型ユニット用エンクロージュアを扱っている。このエンクロージュアを使えば、エンクロージュア組み立ての手間を省ける。このエンクロージュアに、あとはユニットとターミナルを取り付けるだけで、自作スピーカーが出来上がる。ま、ユニットを取り付けるだけなんで、自作スピーカーというには語弊がありそうな気もするが。いずれにせよ、このような小型エンクロージュアが多種類販売されていることは喜ばしい。種類や価格など、詳しくはコイズミ無線のエンクロージュアの取り扱い品目をご覧いただきたい。

秋葉原ラジオ会館の木村無線(キムラ無線)
ラバーウッドという集成材を使用した自作スピーカー用エンクロージュアが入荷。とてもしっかりした造りだ。背面にスピーカーターミナルが取り付け済み。

先のラバーウッド製エンクロージュアのアップ。BX-10。バスレフ型。型番からして、内容積は6L。エンクロージュア寸法はH290 W180 D210 、板厚はt20。10cmユニットに適合するものと思われるが、購入の際には実際に取り付けたいユニットが適合するかどうか確認する事。10cmユニットとはいっても、バッフル開口径は、ユニットによって様々だからだ。ダクトのパイプが付属するのかどうかも分からんので、興味のある方は同店に聞いてほしい。

先のラバーウッド製エンクロージュアのアップ。BX-08,Q-BOX75など。BX-08はバスレフ、Q-BOX75は密閉型。板厚は20mmあるので、かなり頑丈だ。フルレンジユニットを取り付けてもよし、ウーハーを取り付け、ツイーターを天板に載せて、2wayとしてもよいだろう。このエンクロージュアを制作しているのはエヌテックという会社。P-45という防磁パネルを制作している会社だ。

先のラバーウッド製エンクロージュアのアップ。こちらQ-BOX75、Q-BOX95、Q-BOX100。こちらは1台4200円。なお、この先のラバーウッド製エンクロージュアは、いまのところ、木村無線以外ではみかけたことがない。

木村無線創業55周年記念感謝セール実施中とのこと。そうそう、同店のオーディオアクセサリーブログ店長のブログも最近充実してきた。それと同店のアウトレットのサイトもオープン。いろいろ特価品が載っている。

オヤイデ電気のカートリッジHS-CFが入荷。このカートリッジの特徴は、本体にCFRP(炭素繊維強化複合樹脂)を使用していること。これは私も使ってみたい。価格は1万7千円前後。

ORBのハンディ型静電気除去装置SN-02が入荷。37800円。これもみじんこの注目アクセサリー。以前、同様の、静電気除去装置を試させてもらったことがあり、その音質向上効果にはびっくりした。CDディスクにプラスマイナスのイオンを含む風を吹き付けると、音が明瞭になり、音場感も劇的に改善される。いままでのディスクが、静電気で汚されていたのかを実感。しかしながら、従来装置(SN-01)は実売10万円程度と高価。これでは手が出せなかった。けど、今回発売されたSN-02なら買えそうだ。また、従来装置は据え置き型だったが、今回の装置はハンディ型なので、扱いやすさもアップ。

9月中旬の秋葉原の中心街、中央通りの風景。この日は日曜日で、中央通りはホコ天。写真中央の奥に、ソフマップの看板を掲げた改装中のビルが映っているが、これは今夏までヤマギワソフト館だったビル。ヤマギワソフト館が消滅した事で、ヤマギワ電気の名を残す店舗はヤマギワリビナのみとなった。

情報が遅れ申し訳ないが、サトームセン本店もすでに閉店している。同店オーディオフロアの真空管アンプの品揃えは、秋葉原のオーディオ店の中でもダントツだった。アナログ関連の中古出物も多く、貴重な店だったのだが、残念なことだ。

閉店のお知らせのアップ。このお知らせでは、本店は駅前一号店に集約されたとある。しかしながら、サトームセン駅前1号店も11月11日をもって閉店した。これで秋葉原に残っていたサトームセンは全て消滅した事になる。このように、秋葉原はいま、老舗店の閉店ラッシュなのだ。

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